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Trademark Appeal Case

「ReD」の品質表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025015426
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年9月24日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 3月13日付け:拒絶理由通知書

令和7年 5月26日 :意見書の提出

令和7年 6月23日付け:拒絶査定

令和7年 9月29日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、赤色の長方形内に白抜きで「ReD」の欧文字を横書きしてなる構成よりなり、第10類「医療用機械器具,医療用サポーター」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,洋服,ジョギングパンツ,スーツ,ズボン,下着,アンダーシャツ,パンツ,タンクトップ,ティーシャツ,アイマスク,靴下,保温用サポーター,サンダル靴,スニーカー,革靴,げた,運動用特殊靴(「乗馬靴」及び「ウインドサーフィン用シューズ」除く。),ゴルフ靴,サッカー靴,体操用靴,登山靴,ボクシング靴,野球靴,運動用特殊衣服(「水上スポーツ用特殊衣服」を除く。),空手衣,柔道衣,ヘッドバンド,ユニフォーム及びストッキング,リストバンド,ヨガ用トップ,ヨガ用ボトム(下衣)」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

本願商標は、赤色の長方形内に白抜きで「ReD」と横書きしてなるところ、これは「赤」を意味する語であるから、本願商標をその指定商品に使用した場合、取引者及び需要者は赤色の商品であることを理解するにとどまり、本願商標は単に商品の品質を普通に用いられる方法の域を出ずに表示するにすぎないものである。

よって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、別掲1のとおり、赤色の長方形内に白抜きで「ReD」の欧文字を横書きしてなり、当該「ReD」の文字部分は、大文字と小文字を組み合わせた構成からなるところ、欧文字の一部を小文字で表すことは、取引上、普通に採択されている程度のものであるから、「赤、赤色」を表す英単語として我が国において広く一般に親しまれている「red」(出典:株式会社岩波書店「広辞苑第7版」、株式会社研究社「新英和(第7版)中辞典」)の語を大文字と小文字の組み合わせにより表記したものと容易に理解、認識させるものである。

また、長方形の図形内に文字を白抜きすることは、文字のデザイン上、一般に行われていることよりすれば、その態様は、普通に用いられる方法の域を脱していないものとみるのが相当である。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、例えば、その商品が「赤色の商品」であるという、その商品の品質(色彩)を表示したものと理解、認識するというのが相当であるから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、本願商標の構成上の特徴は、ベースマークである不服2025-015425に係る赤色の「ReD」の欧文字からなる標章(以下、単に「ベースマーク」という。)と共通するタイポグラフィに加え、赤地に白抜きの配色処理によって象徴性と視認性を高めた点にあると述べ、「R」「e」「D」の各文字は、タイポグラフィ上絶妙なバランスで配置されており、非均衡な文字の構成に赤背景を加えることで、ブランドシンボルとしての存在感と識別力が一層強化され、「大文字2文字と小文字1文字の混在」「サイズバランスの操作」「角張りと曲線の形状差」といった非対称的な要素が巧妙に組み合わされており、商標全体のデザイン性・印象性を高めている旨主張する。

しかしながら、上記(1)で述べたとおり、欧文字の一部の文字を小文字で表すことは、取引上、普通に採択されている程度のものであるし、別掲2に挙げるとおり、丸みを帯びたデザインの書体の「e」が一般に採択されていることから、本願商標の構成中の「e」の文字部分の書体が、ことさら特別顕著な特徴を有するものともいえない。

そうすると、本願商標の構成中「ReD」の文字部分は、広く一般に親しまれている「red」を大文字と小文字の組み合わせで表記したものと容易に理解、認識させるものであって、さらに、長方形の図形内に文字を白抜きすることは、文字のデザイン上、一般に行われていることよりすれば、その態様は、普通に用いられる方法の域を脱していないものとみるのが相当であるから、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者をして、単にその商品の品質(色彩)を表示したものと理解、認識させるものであるといわざるを得ない。

イ 請求人は、ベースマークに関する全国紙での新聞広告や各種販促資材における広告、テレビCM等における実際の使用状況を検討すれば、ベースマークは連続的かつ統一的にブランドロゴとして使用されており、現実の取引実務において創作的なブランド表示として機能していること、加えて、そのブランドバリエーションロゴたる本願商標が2025年秋より商品上に導入されており、実際にLEXUS(レクサス)とのコラボレーション商品において、裾部分にワンポイントロゴとして表示され、ブランドシンボルとして出所識別機能を発揮していることから、商標の識別力の判断においては、商標の構成のみならず、実際の使用態様、市場における提示方法、消費者の受け止め方等を総合的に勘案すべきである旨主張する。

しかしながら、提出された証拠からは、ベースマーク又は本願商標を使用した請求人の取扱いに係る商品(以下「請求人商品」という。)が実際に販売され、広告宣伝されていることはうかがえるものの(甲第1号証~甲第8号証)、請求人商品の販売及び広告宣伝が開始されたのは、2025年7月からであり、現在に至るまで継続して取り扱われているとしても、その販売期間は1年弱程度であって、長期にわたり使用しているものとはいい難い。

また、請求人商品に関する広告宣伝の規模、市場シェア、需要者の認識度(例えば、アンケート調査)等について、その詳細を確認することができず、具体的な使用事実に基づいて使用状況を把握し、その周知性の程度や需要者の認識を客観的に推し量ることができないから、請求人の主張を踏まえても、本願商標が商標としての出所識別機能を十分に果たし得るものとは認められない。

ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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