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Trademark Appeal Case

称呼の共通音と聴別

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025017577
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年10月3日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 4月11日付け:拒絶理由通知書

令和7年 5月 8日 :意見書の提出

令和7年 8月 1日付け:拒絶査定

令和7年11月 5日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,化粧用脱脂綿,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6424695号商標(以下「引用商標」という。)は、「YOAN」の文字を標準文字で表してなり、令和2年4月4日登録出願、第3類「化粧品,化粧水,一般化粧水,オーデコロン,スキンローション,乳液,美容液,粘液性化粧水,ハンドローション,にきび用化粧水,クレンジングクリーム,コールドクリーム,ハイゼニッククリーム,ハンドクリーム,日焼け止めクリーム,漂白クリーム,ファウンデーションクリーム,スキンクリーム,リップクリーム,口紅,アイシャドウ,ネイルエナメル,ネイルエナメル除去液,バスオイル,バスソルト,パック化粧料,ベビーオイル,ベビーパウダー,マスカラ,カラーリンス,紙おしろい,クリームおしろい,固形おしろい,粉おしろい,練りおしろい,水おしろい」を指定商品として、同3年8月4日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲のとおり、「陽杏」の漢字と「HARUANZU」の欧文字を、上下二段に横書きしてなるところ、これらはいずれも一般的な辞書類に掲載されている語ではないものである。

そして、「陽」の文字は、「ヨウ」と読むものであるが、人名として用いられる読みに「ハル」があり、また、「杏」の文字は、「アン」又は「キョウ」と読まれる(以上、出典は、株式会社小学館「新選漢和辞典 第八版」)ほか、「アンズ」の読みも生じるものである(出典は、株式会社岩波書店「広辞苑 第七版」)。

そうすると、本願商標の構成中、「HARUANZU」の欧文字は、「陽杏」の漢字の読みを特定するために表されているものと看取されるというべきであり、本願商標よりは、その構成文字に相応して「ハルアンズ」の称呼のみが生じる一方、特定の意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないことから、特定の観念は生じないというのが相当である。

(2)引用商標について

引用商標は、「YOAN」の文字を標準文字で表してなるところ、これは一般的な辞書類に掲載されている語ではなく、また、特定の意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないことからすると、造語として理解されるものというのが相当である。

そうすると、引用商標よりは、その構成文字のローマ字読みに相応して「ヨアン」又は「ヨーアン」の称呼が生じる一方、特定の観念は生じないというのが相当である。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、全体構成が2段書きと1段書きとで明確に区別できるものであり、また、「陽杏」と「YOAN」とでは、漢字と欧文字で文字の種類が異なり、明確に区別できるものである。

そして、称呼においては、本願商標より生じる「ハルアンズ」と、引用商標より生じる「ヨアン」又は「ヨーアン」とでは、「アン」の2音を共通にするとしても、その「アン」の音の位置が、本願商標は中間に位置するのに対して、引用商標から生じる「ヨアン」と「ヨーアン」は、語尾及び語尾の前音に位置することに加え、「アン」以外の構成音は音質が異なる音同士であって、全体の構成音数が5音と3音又は4音と比較的短い構成音数の比較においては、これらの称呼を一連に称呼しても、聞き誤るおそれはなく、明瞭に聴別することができるものである。

また、観念においては、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観においては明確に区別できるものであり、称呼においては明瞭に聴別することができるものであるから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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