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Trademark Appeal Case

称呼共通時の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025019706
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和7年2月17日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 7月 7日付け:拒絶理由通知書

令和7年 7月28日 :意見書の提出

令和7年 9月 3日付け:拒絶査定

令和7年12月 8日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、「縁起羊羹」の文字を標準文字で表してなり、第30類「ようかん」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6148352商標(以下「引用商標」という。)は、「ENGI」の文字を標準文字で表してなり、平成30年4月3日に登録出願、第9類、第16類、第28類、第35類、第41類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和元年5月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、「縁起羊羹」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「縁起」の文字は「吉凶の前兆。きざし。」等を意味し、また、「羊羹」の文字は「餡あん・砂糖などで作る棹物菓子の一種。」(いずれも出典は「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を意味する語であるが、本願の指定商品との関係において、「羊羹」の文字は、商品の普通名称として一般に用いられているものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有しない部分といえるものであるのに対し、「縁起」の文字は、本願の指定商品との関係において、例えば、商品の品質や原材料を表すものではないから、自他商品の識別標識としての機能を有しないという理由は見いだせない。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、その構成中「縁起」の文字部分が、取引者、需要者に対し商品の出所識別標識としての機能を有するものということができるから、該文字部分を抽出し、他人の商標と比較することが許されるものというべきである(以下「縁起」の文字部分について「本願商標の要部」という場合がある。)。

してみれば、本願商標は、その要部である「縁起」の文字部分より、「エンギ」の称呼を生じ、「吉凶の前兆。きざし。」ほどの観念を生じるものである。

(2)引用商標について

引用商標は、「ENGI」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、一般の辞書等に載録された語ではないから、これに接する取引者、需要者は、我が国において広く親しまれているローマ字読み又は英語読みに倣って称呼するのが一般的であり、その構成文字に相応して、「エンギ」の称呼を生じるものである。

そして、「エンギ」の称呼が生じる語には、例えば、上記(1)のとおり、「吉凶の前兆。きざし。」等の意味を有する語である「縁起」のほか、「演技」、「演義」等(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)複数あることからすると、「ENGI」の欧文字からは、直ちに特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。

そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「エンギ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標を比較すると、本願商標と引用商標は上記(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、外観において、本願商標と引用商標とは、全体の外観において相違し、本願商標の要部との比較においても、文字種(漢字と欧文字)に明らかな差異を有するから、外観上、明確に区別し得るものである。

また、称呼において、本願商標と引用商標とは、「エンギ」の称呼を共通にするものである。

そして、観念において、本願商標は「吉凶の前兆。きざし。」ほどの観念を生じるものであるのに対し、引用商標は特定の観念を生じないものであるから、両者は相紛れるおそれはないものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にするとしても、外観において明確に区別し得るものであり、観念においても相紛れるおそれはないものであるから、両商標が与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれはなく、非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標と非類似の商標であるから、本願商標と引用商標の指定商品が同一又は類似するとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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