結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025650014 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由
本願は、2022年6月7日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2022年(令和4年)10月26日に国際商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
2024年(令和6年) 1月16日付け:暫定拒絶通報
2024年(令和6年) 5月24日 :意見書、手続補正書の提出
2024年(令和6年)10月31日付け:拒絶査定
2025年(令和7年) 2月21日 :審判請求書の提出
本願商標は、「TOTEM」の欧文字を横書きしてなり、第9類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、国際商標登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品については、上記1の手続補正書により、別掲1のとおりの商品に補正されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した国際登録第1614065号商標(以下「引用商標」という。)は、「TOTEM」の欧文字を横書きした構成よりなり、2020年10月16日にFranceにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2021年(令和3年)4月6日に国際商標登録出願、別掲2のとおりの商品を指定商品として、2022年(令和4年)11月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、「TOTEM」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、「トーテム(未開社会、特に北米先住民の間で世襲的に礼拝しかつ記章にする自然物、特に動物)。トーテム像。」(出典:「新英和中辞典第7版」株式会社研究社)を意味する語であるから、その構成文字に相応して、「トーテム」の称呼を生じ、「トーテム。トーテム像。」の観念を生じるものである。
イ 引用商標について
引用商標は「TOTEM」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、上記アのとおり、「トーテム(未開社会、特に北米先住民の間で世襲的に礼拝しかつ記章にする自然物、特に動物)。トーテム像。」を意味する語であるから、その構成文字に相応して、「トーテム」の称呼を生じ、「トーテム。トーテム像。」の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標との比較において、本願商標と引用商標は、それぞれ上記ア及び上記イのとおりの構成よりなるところ、外観において、書体は異なるものの「TOTEM」のつづりを共通にするから近似した印象を与えるものであり、称呼及び観念において、「トーテム」の称呼及び「トーテム。トーテム像。」の観念を共通にするものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において近似した印象を与えるものであり、また、「トーテム」の称呼及び「トーテム。トーテム像。」の観念を共通にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
エ 本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
(ア)指定商品の類否について
指定商品が類似のものであるかどうかは、商品自体が取引上誤認混同のおそれがあるかどうかにより判定すべきものではなく、それらの商品が通常同一の営業主により製造され又は販売されている等の事情により、それらの商品に同一又は類似の商標を使用するときは同一営業主の製造又は販売に係る商品と誤認されるおそれがあると認められる関係にある場合には、たとえ、商品自体が互いに誤認混同を生ずるおそれがないものであっても、類似の商品に当たると解するのが相当である(最高裁判所昭和33年(オ)第1104号同36年6月27日判決)。
そこで、これを踏まえて、本願の指定商品である第9類「Downloadable computer software for data management related to defense and aeronautical field; data and image processing software for data management related to defense and aeronautical field; embedded operating software for data management related to defense and aeronautical field; software for acquisition, compression, transmission, analysis and restitution of satellite images, aerial photographs and terrain models for data management related to defense and aeronautical field.」(参考訳「防衛及び航空の分野に関するデータ管理用のダウンロード可能なコンピュータソフトウェア、防衛及び航空の分野に関するデータ管理用のデータ及び画像の処理用ソフトウェア、防衛及び航空の分野に関するデータ管理用の組み込まれたオペレーティングソフトウェア、防衛及び航空の分野に関するデータ管理用の衛星画像・空中写真及び地形モデルの取得用・圧縮用・送信用・分析用及び復元用のソフトウェア」。以下、これらの指定商品を「本願指定商品」という。)と、引用商標の指定商品中、第9類「downloadable computer software used in the field of diagnostics for the detection, identification, classification, tagging, labeling, amplification, testing, analysis, sequencing, assessment, monitoring, purification, counting, mapping, engineering, expression, measuring, preparation, testing, mixing, heating and cooling of samples, material, contagions, diseases, viruses, germs, bacteria, pathogens, toxic and pathological, genetic, biological, biochemical and chemical agents;」(参考訳「試料・材料・伝染病・疾患・ウイルス・細菌・細菌・病原体・毒物及び病理学的製剤・遺伝学的製剤・生化学剤及び化学剤の検知用・識別用・分類用・タグ付け用・ラベル貼り用・増幅用・試験用・分析用・配列決定用・評価用・監視用・精製用・計数用・マッピング用・エンジニアリング用・発現用・測定用・調製用・試験用・混合用・加熱用及び冷却用の診断の分野で使用されるダウンロード可能なコンピュータソフトウェア」。以下、これらの指定商品を「引用指定商品」という。)の類否について検討する。
(イ)本願指定商品と引用指定商品の類否について
ア 上記(ア)のとおり、本願指定商品は、防衛及び航空の分野に関するコンピュータソフトウェアであり、引用指定商品は、診断の分野に関するコンピュータソフトウェアである。
イ 上記商品はいずれもソフトウェア(プログラム)であり、一般的には、ソフトウェア開発業者などの情報サービス業者が製造・開発する商品である。
ウ 請求人は、軍事活動や航空の分野で軍関係者や航空関係者により使用される本願指定商品と、診断の分野で医療関係者や研究機関のスタッフ等により使用される引用指定商品とは、コンピュータソフトウェアという点では共通するものの、需要者の範囲が全く異なり、その用途、品質は共通せず、また、これらの指定商品は、一般的な需要者が家庭や個人で使用するものではなく、それぞれの分野に精通した需要者が使用する専門性の高い特殊な商品であることから、生産部門、販売部門は一致せず、さらに、本願指定商品と引用商標の指定商品とは、完成品と部品との関係にあるものではなく、加えて、引用商標の商標権者によって、引用指定商品は本願指定商品と類似しない旨の陳述がなされている点に鑑みると、本願指定商品は引用指定商品とは類似しないと判断されるべきである旨主張している。
しかしながら、本願指定商品と引用指定商品は、上記イのとおり、いずれもソフトウェア(プログラム)であり、一般的には、ソフトウェア開発業者などの情報サービス業者が製造・開発する商品である。
そして、請求人は、本願指定商品と引用指定商品の漠然かつ抽象的な違いを述べるものの、それぞれの商品が、ソフトウェア(プログラム)の内容に応じて、異なる事業者により製造されている取引の実情があることを、具体的な証拠に基づき立証していない。
なお、一般論としても、ソフトウェア(プログラム)の内容や用途には多種多様なものがあり得るとしても、いずれもプログラマーやシステムエンジニアなどによる作業を要する点で共通しているから、発注者によりソフトウェアの仕様内容が特定されれば、情報サービス業者であれば、本願指定商品及び引用指定商品の双方を製造できない理由は考えにくい。
また、本願指定商品と引用指定商品は、いずれも「電子計算機用プログラム」の範疇の商品であり、コンピュータを使用する者によってコンピュータ内にインストールされて、それぞれの目的のためのデータ処理を行い、コンピュータの機能を発揮させる商品であることには変わりがないから、コンピュータの機能を発揮させるという品質(機能)において共通するものである。
エ 以上によれば、請求人が上記1の審判請求書に添付した引用商標権者からの陳述書(甲第1号証の1及び甲第1号証の2)を考慮してもなお、本願指定商品と引用指定商品は、通常、同一営業主により製造、販売又は提供されている商品であり、同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の販売に係る商品であると誤認されるおそれがあるため、本願指定商品と引用指定商品とは、類似する商品というべきである。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定商品も、引用商標の指定商品と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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