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Trademark Appeal Case

歴史的名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025004435
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和5年11月29日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年 7月29日付け:拒絶理由通知書

令和6年 9月 9日 :意見書の提出

令和6年12月20日付け:拒絶査定

令和7年 3月21日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、「寛永行幸」の文字を標準文字で表してなり、第41類「興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),文化的イベントの手配及び開催,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,美術品の展示,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,インターネットを利用して行う映像の提供,映画の上映・制作又は配給,インターネットを利用して行う音楽の提供,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供」を指定役務として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、「寛永行幸」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「寛永」の文字は、「江戸前期、後水尾・明正・後光明天皇朝の年号。」の意味を、「行幸」の文字は、「天皇が外出すること。」の意味を有する語である。そして、「寛永行幸」の文字は、寛永3年(1926年)に二条城において、徳川幕府が後水尾天皇を招き、行われた、一連の歓待の行事の名称であり、二条城の歴史における大きな出来事の一つとして、様々な歴史的な美術品や書籍において書き記され、知られている。そして、この行事に関連した内容の美術品の展示やイベントなどが行われている実情がある。そうすると、本願商標は、その構成全体として、「寛永3年に徳川幕府が後水尾天皇を招いて行った歴史的行事」ほどの意味合いを、これを見る者に容易に理解、認識させるものといえるので、本願商標をその指定役務に使用したとしても、これに接する取引者、需要者は、単に「寛永3年に徳川幕府が後水尾天皇を招いて行った歴史的行事に関する役務」ほどの意味合いを理解、認識するにすぎず、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審の判断

本願商標は、「寛永行幸」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「寛永」の文字は、「江戸前期、後水尾・明正・後光明天皇朝の年号。」の意味を、「行幸」の文字は「天皇が外出すること。」の意味をそれぞれ有する語であるが(いずれも株式会社岩波書店「広辞苑第七版」)、これらの文字を結合した「寛永行幸」の文字は、一般の辞書等に載録されているものではない。

そして、「寛永行幸」の文字は、原審で通知した証拠のとおり、「寛永3年(1926年)年9月、後水尾天皇が徳川幕府の招きに応じ二条城に出向き歓待を受けた出来事」を表す語として使用されている事実が散見されるものの、本願の指定役務との関係においては、役務の質を表示したものとして直ちに理解されるとはいい難く、むしろ、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識し、把握されるとみるのが相当である。

さらに、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、「寛永行幸」の文字が、役務の具体的な質等を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者・需要者が、当該文字を役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

そうすると、本願商標は、その指定役務との関係において、役務の質を表示するものとはいえず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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