結論テキスト
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025009675 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理 由
本願は、2023年9月21日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、令和5年10月25日に出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年9月4日付け :拒絶理由通知書
令和6年12月9日 :意見書、手続補正書の提出
令和7年3月12日付け:拒絶査定
令和7年6月23日 :審判請求書の提出
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、商標法第5条第4項に基づく「商標の詳細な説明」を願書記載のとおりに記載し、第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、位置商標として登録出願されたものである。その後、上記1の手続補正により、商標の詳細な説明については、別掲2のとおりに補正され、本願の指定商品については、第25類「側面を有する履物及び運動用特殊靴」(以下「補正後指定商品」という。)に補正されたものである。
原査定は、「本願商標は、商標記載欄の記載、位置商標である旨の記載及び商標の詳細な説明の記載から把握されるものである。そして、本願の指定商品である履物や運動用特殊靴(以下「履物等」という。)では、需要者の目を惹くための装飾や模様の付与を目的として、履物等の甲部分から足首部分にかけて様々な図形が付されている実情があり、加えて、甲の側面部分に曲線のような模様が付されている実情も見受けられることから、本願商標を構成する曲線状の図形及びこれを付す位置は、需要者において、商品の機能又は美感上の理由により採用されたものと予測し得る範囲のものであると認められる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、商品の機能や美感を発揮するための模様や装飾を、履物等の甲の側面に付したものであると理解、認識するにとどまるため、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というのが相当であり、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
本願商標は、別掲1及び別掲2のとおり、履物等の甲部の側面の中心部に付された2本の曲線からなる図形(以下「曲線図形」という。)で構成される位置商標である。
そして、履物等の甲部の側面の中心部に位置する曲線図形は、履物等の構造(形状)に合わせて、その頭部と底部の丸みを取って直線的に表現されたその特徴から、欧文字の「S」をモチーフにしたと思しき図形で、その形状はありふれた図形とはいい難いものである。
また、補正後指定商品を取り扱う業界において、履物等の甲部の側面に各社多様なブランドのロゴマークの図形を付す表示態様が多く採用されている実情があり、その需要者も履物等の甲の側面のロゴマークの図形を自他商品の識別標識として、商品を識別し選択することも決して少なくないというのが相当である。
さらに、請求人の主張及び同人が提出した証拠によると、請求人のブランド「SKECHERS」は、1992年に米国ロサンゼルスにおいて誕生したシューズブランドであり、日本では1994年から商品の販売が開始され、今では世界各地でその商品が販売されており(参考資料7及び参考資料8)、「SKECHERS」ブランドには「S」マークのロゴが付されていることが特徴の一つであるところ(参考資料15)、本願商標も欧文字の「S」をモチーフにしたと思しき曲線図形である。本願商標を含めた商品ラインナップは、2023年から販売開始され、請求人が直接販売によるもので、6,500足以上、5,600万円以上売上げ(参考資料16及び参考資料17)、販売店、ECサイトでの卸売販売によるもので、6,000足以上、4,000万円近く売上げており(参考資料18)、ウェブや実店舗での広告、有名芸能人を起用したテレビCM(参考資料19ないし参考資料21)、各種雑誌でも取り上げられるなど(参考資料22)、広告等を通じて広く使用されていることを総合的に考慮すると、本願商標の曲線図形は、請求人の取り扱いに係る商品を表示するものとして、補正後指定商品の需要者の間に一定程度知られていたことが推認できる。
加えて、当審において職権をもって調査したが、補正後指定商品を取り扱う業界において、履物等の甲部の側面に位置する曲線図形が、請求人以外の者の取り扱いに係る商品の外観上のデザインの一部を表したものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できない。
そうすると、本願商標は、全体として、需要者が単に履物等に施された装飾や模様として認識するにとどまるものといえないものであり、これを位置商標として、補正後指定商品に使用した場合、その商品の需要者をして、請求人を表す出所識別標識として認識し得るということができ、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とはいえないものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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