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Trademark Appeal Case

地名と普通名称の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025012721
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年5月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 1月 8日付け:拒絶理由通知

令和7年 4月14日 :意見書、手続補正書の提出

令和7年 5月 8日付け:拒絶査定

令和7年 8月13日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、「THE NIKKO BERRY」の文字を横書きしてなり、第31類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品については、上記1の原審における手続補正書により、第31類「ベリー類,ベリー類の種子類,ベリー類の苗,ベリー類の苗木」に補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

本願商標は、「THE NIKKO BERRY」の欧文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、これは、「THE」、「NIKKO」及び「BERRY」の各文字の間に空白を設けて一連で表したものと容易に認識できるものである。

本願商標の構成中の「THE」の欧文字は、「名詞に付けて、その語のもつ性質・機能などを強調したり、普通名詞をその典型を表す固有名詞のように扱ったりする。」という効果を有する語であり、「BERRY」の欧文字は、「ブルーベリー・ストロベリー・ラズベリー・ブラックベリー・クランベリーなどの総称。また、ミカン・ブドウなど、果肉の柔らかい水分の多い果実の総称。液果。」を意味する語であり、また、「NIKKO」の欧文字は、ローマ字読みで「ニッコウ」との称呼が生じることから、「栃木県北西部を占める市」である「日光」に通じる文字であると認められるところ、栃木県はいちご(ストロベリー)の生産量が我が国で最も多く、栃木県日光市及びその周辺地域においても、いちごが栽培されていることが確認できることからすると、本願商標は、構成全体として、栃木県日光市及びその周辺地域で生産又は販売されるベリー類であることを強調したものであると一般に理解させるものといえる。

そうすると、本願商標を補正後の指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、栃木県日光市及びその周辺地域で栽培され又は販売されるベリー類であることを強調したものであること、すなわち、商品の産地、販売地及び品質を表示したものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識として認識し得ないというべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 当審の判断

本願商標は、「THE NIKKO BERRY」の欧文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、その構成中、「THE」及び「BERRY」の文字は「定冠詞」及び「ベリー,液果,漿果《核のない果肉の柔らかな食用小果実》」を表す(出典:新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典 株式会社研究社)英単語であり、「NIKKO」の文字は一般的な辞書類に掲載された既成の英単語とは認められないものである。

そして、我が国で知られていない欧文字の単語は、我が国で親しまれた英語読み又はローマ字読みにならって発音されるのが一般的であることからすれば、「NIKKO」の欧文字は、その構成文字に相応して「ニッコー」の読みを生じるとするのが相当であり、「ニッコー」の発音を生じる日本語としては、「栃木県北西部の市(日光)」(以下「日光(地名)」という。)のほか「太陽の光線(日光)」等の語が辞書に掲載されていることが確認できる(出典:広辞苑第7版 株式会社岩波書店)。

しかしながら、本願の指定商品との関係において、「NIKKO」の文字が、商品の産地、販売地、品質などとしての日光(地名)を表すものとして知られているなど、地名としての日光(地名)のみを表示するものとして一般に広く認識されている実情は確認できない。

そうすると、本願商標の構成中、「NIKKO」の文字から直ちに日光(地名)のみを理解するとまではいい難く、また、本願商標を構成する各文字は、同書同大で、まとまりよく表されていることから、本願商標は全体として、一体不可分のものとして看取され、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識、把握されるものといえる。

さらに、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う分野において、「THE NIKKO BERRY」の文字が、商品の具体的な品質を表示するものとして一般に使用されている事実は確認できず、そのほか、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

そうすると、本願商標は、特定の意味合いを認識させない造語であって、これをその指定商品に使用しても、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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