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Trademark Appeal Case

欧文字商標の称呼と観念

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025012932
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和7年1月8日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年3月 3日 :手続補正書の提出

令和7年3月13日付け:拒絶理由通知書

令和7年4月14日 :意見書、手続補正書の提出

令和7年5月 2日付け:拒絶査定

令和7年8月19日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、「CANALE」の文字を標準文字で表してなり、第24類及び第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、指定商品は、前記1の手続補正書により、最終的に、別掲1のとおりに補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下に掲げるとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。

(1)登録第5226382号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:別掲2のとおり

登録出願日:平成20年6月2日

設定登録日:平成21年4月24日

最新の更新登録日:平成31年3月26日

指定商品及び指定役務:第18類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

(2)登録第6313881号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:別掲3のとおり

登録出願日:令和元年8月22日

設定登録日:令和2年11月9日

指定商品及び指定役務:第3類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類、第28類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

以下、引用商標1及び引用商標2をまとめていう場合は、「引用商標」という。

4 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、「CANALE」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「運河、水路」を意味するイタリア語として辞書(小学館「伊和中辞典」第2版)に掲載されているものの、我が国において親しまれた語とはいえないことから、特定の意味合いを認識させるものとはいえない。

そして、本願商標は、一義的な称呼は特定できないものの、特定の意味合いを認識させない欧文字からなる商標については、一般的に、我が国において親しまれたローマ字風又は英語風の読み方に倣って称呼されるものであるところ、ローマ字風に称呼する場合には「カナレ」の称呼を生じ、英語風に称呼する場合には、語尾が「ale」で終わる英単語について、我が国では、「sale」を「セール」、「scale」を「スケール」のように、「a」の文字を「エー」と発音し、語尾の「e」を発音しない形で称呼していることに鑑みれば、「カネール」又は「キャネール」の称呼が生じ得るものとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「カナレ」、「カネール」又は「キャネール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標1は、別掲2のとおり、「カナル」の片仮名と筆記体で表された青色の「canal」の欧文字を上下二段に横書きしてなるところ、上段の「カナル」の片仮名が下段の「canal」の欧文字の読みを特定するために表したものと無理なく認識し得るものであるから、引用商標1からは、「カナル」の称呼を生じるというのが相当である。

また、下段の「canal」の文字は、「運河、人工水路」を意味する英語(研究社「新英和中辞典」第7版)として我が国において親しまれた語であることから、「運河、人工水路」の観念を生じるものといえる。

引用商標2は、別掲3のとおり、「Canal」の欧文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、その構成文字に相応して、「カナル」又は「キャナル」の称呼を生じ、「運河、人工水路」の観念を生じる。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標は、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、外観において、本願商標と引用商標の欧文字部分を比較すると、少ない構成文字数において、語尾の「E」の文字の有無に明確な差異があり、さらに、引用商標1については、その構成中に片仮名も含むものであるから、本願商標と引用商標とは、外観上、明確に区別できるものである。

次に、称呼において、まず、本願商標から生じる「カナレ」、「カネール」又は「キャネール」の称呼と、引用商標1及び2から共通して生じる「カナル」の称呼とは、本願商標を「カナレ」と称呼する場合には、語尾の「レ」と「ル」、本願商標を「カネール」と称呼する場合には、中間音の「ネ」及び長音と「ナ」、本願商標を「キャネール」と称呼する場合には語頭の「キャ」と「カ」、中間音の「ネ」及び長音と「ナ」に、それぞれ明確な差異を有するものである。また、本願商標から生じる「カナレ」、「カネール」又は「キャネール」の称呼と、引用商標2から生じる「キャナル」の称呼とは、本願商標を「カナレ」と称呼する場合には、語頭の「カ」と「キャ」、語尾の「レ」と「ル」、本願商標を「カネール」と称呼する場合には、語頭の「カ」と「キャ」、中間音の「ネ」及び長音と「ナ」、本願商標を「キャネール」と称呼する場合には、中間音の「ネ」及び長音と「ナ」に、それぞれ明確な差異を有するものである。そうすると、いずれの称呼との比較においても、本願商標及び引用商標の短い音構成において、これらの差異が称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえないことから、それぞれ一連に称呼した場合、本願商標と引用商標とは、称呼上、明瞭に聴別できるものである。

さらに、観念において、本願商標は特定の観念を生じないのに対し、引用商標は「運河、人工水路」の観念を生じるものであるから、観念上、両者は相紛れるおそれはない。

以上によれば、本願商標と引用商標とは、外観及び称呼において明確に区別でき、観念において相紛れるおそれのないものであるから、外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は非類似の商標と判断するのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、引用商標に係る指定商品及び指定役務と同一又は類似する商品について使用するものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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