sokuhyo

Trademark Appeal Case

地名と表示態様の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025013659
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年6月17日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 1月17日付け:拒絶理由通知書

令和7年 3月 5日 :意見書、手続補正書の提出

令和7年 5月20日付け:拒絶査定

令和7年 8月29日 :審判請求書の提出

令和7年11月25日付け:審尋

令和7年12月22日 :手続補正書の提出

2 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第33類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品については、上記1の原審における手続補正書により、第33類「長野県北佐久郡軽井沢町及びその周辺地域で製造・生産・加工・販売されるシングルモルトウイスキー」に補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

本願商標は、毛筆体で縦書きに表した「軽井沢」の文字を大きく中央に配置し、それを囲む様に二重に縁取った円図形を配置し、その円図形の縁に沿って「THE KARUIZAWA SINGLE MALT JAPANESE WHISKY」の文字が配置されてなるものである。

そして、毛筆体で縦書きに表された漢字の「軽井沢」の文字は、多少デザイン化がされているが、「軽井沢」の文字とともに構成中に「KARUIZAWA」の文字を有していることから「軽井沢」の文字を容易に認識できる。

また、本願の指定商品の分野においては、産地の特徴がウイスキーの味や品質に影響を与える関係から、産地や販売地などの地名を表す文字を商品のラベルに使用することが一般的に行われている実情があることに加え、同業界においては、毛筆体を使用した文字にデザインを施すことが一般的に行われている実情がある。

さらに、毛筆体の漢字と欧文字からなる表示態様や、二重縁取りの円図形内において「軽井沢」の漢字を中心に配置し、それを円弧状に囲むように「THE KARUIZAWA SINGLE MALT JAPANESE WHISKY」の文字を配置している表示態様は、単純な構成からなることから、いずれもこれのみでは自他商品の出所識別標識として機能するとはいえないものである。

したがって、本願商標は全体としていまだ普通に用いられる方法の域を脱しない方法で表したものというのが相当である。

そうすると、「軽井沢」および「THE KARUIZAWA SINGLE MALT JAPANESE WHISKY」の文字からなる本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、その商品が長野県北佐久郡軽井沢町及びその周辺地域で生産又は販売している日本製のシングルモルトウイスキーであること、すなわち、商品の産地、販売地、品質を表示したものと認識するにとどまるというのが相当である。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、外周側及び内周側の二つの円形図形をそれぞれ濃淡の異なる細い二本の線によって描き、その外周と内周の円形図形の間に「THE KARUIZAWA SINGLE MALT JAPANESE WHISKY」の欧文字を円周に沿って表し、内周の内側中央には、かすれや跳ねを伴うデザイン化された毛筆体で縦書きされた「軽井沢」の文字を大きく表した構成よりなるものである。

そして、これら円形図形部分の表示態様、文字の配置等からすれば、本願商標は、円弧状の二重線による枠構成と文字の配置とが一体として看取されるものであり、全体として視覚上特徴的な外観を有するものといえる。

また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う分野において、上記のごとき構成態様の標章が、一般的に使用、採択されているなど、本願商標に接する需要者が、これを自他商品の識別標識とは認識し得ないというべき事実は発見することができなかった。

以上のことからすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合に、原審説示のごとく、表示態様が単純な構成であるとはいえず、それに接する取引者、需要者において、その構成中の文字部分が商品の産地、販売地、品質を表示するものとして認識される場合があるとしても、構成全体として、商品の産地、販売地、品質を普通に用いられる方法で表示した標章のみからなる商標とはいえない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。