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Trademark Appeal Case

品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025016817
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年9月6日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 3月25日付け:拒絶理由通知書

令和7年 4月28日 :意見書の提出

令和7年 7月28日付け:拒絶査定

令和7年10月22日 :審判請求書、手続補正書の提出

2 本願商標

本願商標は、「カモミールアロマ」の文字を標準文字で表してなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。

そして、本願の指定商品は、当審における上記1の手続補正書により、別掲のとおり補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

本願商標は、「カモミールアロマ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「カモミール」の文字は、「キク科の一年草。全体に芳香がある。」の意味を、「アロマ」の文字は、「香り。芳香。」の意味をそれぞれ有する語であるから、本願商標は全体として「キク科の一年草の香り」ほどの意味合いを認識させるものである。

そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、カモミールの香りを有する商品が「カモミールの香り」と称し、普通に取引されている実情が認められ、また、同業界と密接に関連する美容業界において、「カモミールアロマ」の文字がカモミールのアロマほどの意味合いを表す語として使用されている実情が認められる。

加えて、本願の指定商品を取り扱う業界において、「○○アロマ」(○○には植物の名称が入る)の文字が、当該植物の香りを有する商品に使用されている実情が認められる。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が「カモミールの香りを有する商品」であると認識するにすぎないから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について

本願商標は、「カモミールアロマ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「カモミール」の文字は「キク科の一年草。」を意味する「カツミレ」と同義の語であり、「カモミール(カツミレ)」は「全体に芳香がある。」ものであって、また、「アロマ」の文字は「香り。芳香。」を意味する語である(以上、出典は「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)。

そして、これらの語はいずれも我が国において広く一般的に使用され、理解されているものであるから、「カモミールアロマ」の文字は、それらの2語を結合してなるものと容易に理解し得るものであり、これよりは「カモミールの香り」ほどの意味合いが認識し得るものといえる。

また、本願の補正後の指定商品には、香りを主要な特徴とし得る(香り・匂いに関する)商品が多数含まれており、そのような商品を取り扱う分野においては、様々な香りの商品が製造、販売等されているところ、原審提示の情報にあるように、「カモミールの香り」であることを特徴とする商品も広く製造、販売されているものである。

そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば第3類「洗濯用柔軟剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,身体用消臭剤,身体用防臭剤,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料」や第5類「芳香消臭剤(身体用・動物用及び工業用の芳香消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),その他の消臭剤(身体用・動物用及び工業用の消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),防臭剤(身体用・動物用及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。)」などの、香りを主要な特徴とし得る商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、それより「カモミールの香り」ほどの意味合いを容易に認識し、それが「カモミールの香りがする商品」であること、すなわち、商品の品質を表示したものと理解するにとどまるものというのが相当である。

してみると、本願商標は、その指定商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるというべきである。

また、本願商標を、その指定商品中、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標というべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、本願商標は「カモミール」及び「アロマ」の各語の組合せというよりも、むしろ「カモミールアロマ」との一連の語として認識されるものであり、当該語は、辞書等に掲載されておらず、一般に使用されているものでもないのであって、これより「カモミールの香り」との意味合いが理解されるともいえない旨主張する。

しかしながら、「カモミールアロマ」の文字が、商品の品質を表示するものとして、現に使用されている事実が認められないとしても、上記(1)のとおり、本願商標構成中の「カモミール」の文字及び「アロマ」の文字は、一般的に知られた成語であるから、「カモミールアロマ」の文字に接する取引者、需要者において、これが両語を結合したものと容易に理解し得るものである上、「カモミール(カツミレ)」は「全体に芳香がある。」ものであること、「アロマ」の文字は「香り。芳香。」を意味する語であること、及び、香りを主要な特徴とし得る商品を取り扱う分野において「カモミールの香り」であることを特徴とする商品が広く製造、販売されているものであることを踏まえれば、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その構成文字より「カモミールの香り」ほどの意味合いを容易に認識し、その商品が「カモミールの香りがする商品」であるという、その商品の品質を表示したものであると容易に理解するものといえ、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。

イ 請求人は、その構成中に「アロマ」の文字を含む商標に係る登録例及び審決例を挙げ、それらが登録を認められていることからすれば、本願商標も登録を認められるべきである旨主張する。

しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願とは異なることから、本願とは事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。

ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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