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Trademark Appeal Case

造語の称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025017936
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

第1 手続の経緯

本願は、令和6年8月29日に登録出願された商願2024-93263に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和7年4月1日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 4月 7日付け:拒絶理由通知書

令和7年 5月16日 :意見書の提出

令和7年 8月 7日付け:拒絶査定

令和7年11月11日 :審判請求書の提出

令和8年 4月14日付け:拒絶理由通知書

令和8年 4月24日 :意見書の提出

第2 本願商標

本願商標は、「スマリュー」の文字を標準文字で表してなり、第35類「職業のあっせん,コンピュータデータベースへの情報編集,求人情報の提供,商品及び役務の受注事務の代行,オンラインによる受注事務の代行,商品受注事務の代行」及び第39類「輸送の予約,輸送の媒介又は取次ぎ,企画旅行の実施,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ,旅行の予約」を指定役務として登録出願されたものである。

第3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

1 登録第5801364号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:スマ留(標準文字)

登録出願日:平成27年5月26日

設定登録日:平成27年10月23日

更新登録日:令和7年8月1日

指定役務:第35類、第39類及び第41類に属する商標登録原簿に記載の役務

2 登録第6304166号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:別掲のとおり

登録出願日:平成31年4月9日

設定登録日:令和2年10月15日

指定役務:第35類、第39類及び第41類に属する商標登録原簿に記載の役務

第4 当審における拒絶の通知(要旨)

当審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。

登録第6352545号商標(以下「引用商標3」という。)

商標の構成:SmaRyu(標準文字)

登録出願日:令和元年12月16日

設定登録日:令和3年2月16日

指定商品及び指定役務:第9類、第39類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務

第5 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

(1)本願商標と引用商標3について

引用商標3の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、登録名義人の表示変更により、本願の請求人(出願人)と同一人になった。

したがって、本願商標が、引用商標3との関係において商標法第4条第1項第11号に該当するとした、当審における拒絶の理由は解消した。

(2)本願商標と引用商標1及び引用商標2について

ア 本願商標について

本願商標は、「スマリュー」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、一般的な辞書等に載録された既成語ではなく、我が国において何らかの意味を有する語として親しまれているという事情も見いだせないことから、特定の意味を有しない造語として理解されるものである。

そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「スマリュー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

イ 引用商標1及び引用商標2について

(ア)引用商標1は、「スマ留」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、一般的な辞書等に載録された既成語ではなく、我が国において何らかの意味を有する語として親しまれているという事情も見いだせないことから、特定の意味を有しない造語として理解されるものである。また、当該文字は、その構成中の「留」の漢字を音読み又は訓読みした「スマリュー」、「スマル」又は「スマトメ」の称呼を生じるものである。

そうすると、引用商標1は、その構成文字に相応して、「スマリュー」、「スマル」又は「スマトメ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(イ)引用商標2は、別掲のとおり、青緑色の円形図形内に、交差する2つの白抜きの楕円を配し、当該円形図形の右上から左下にかけてS字型の黄色の曲線図形を配してなる図形(以下、「図形部分」という。)の右側に、ややデザイン化された「スマ留」の文字(「留」の5画目は黄色で、それ以外はすべて青緑色で表されている。以下、「文字部分」という。)を横書きしてなるところ、図形部分と文字部分とは、重なり合うことなく配置され、図形と文字という構成要素を異にしていることから、視覚上分離して看取、把握され得るものである。

そして、図形部分は、我が国では特定の事物や意味を有する図形として知られているものではないことから、特定の意味合いを想起させるとはいい難く、特定の称呼及び観念を生じないものである。

また、文字部分は、ややデザイン化されているものの、「スマ留」の文字を表したものと容易に理解できるものであるから、上記(ア)と同様に、その構成文字に相応して、「スマリュー」、「スマル」又は「スマトメ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

そうすると、図形部分と文字部分とは、視覚上分離して看取され、また、称呼及び観念上のつながりもなく、両者を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとは認められないものであるから、それぞれが独立して自他役務の識別標識としての機能を果たすものといえる。

そうすると、引用商標2から「スマ留」の文字部分を要部(以下、「引用商標2の要部」という。)として抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきであり、引用商標2は、その構成文字に相応して、「スマリュー」、「スマル」又は「スマトメ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

ウ 本願商標と引用商標1及び引用商標2との類否について

(ア)本願商標と引用商標1の類否について

本願商標と引用商標1は、それぞれ、上記ア及びイ(ア)のとおりの構成からなるところ、外観において、両者は、語頭の「スマ」の片仮名を共通にするものの、それに続く「リュー」と「留」という文字種及び文字数の差異を有し、この差異が5文字又は3文字という比較的短い文字構成からなる両商標全体の外観に及ぼす視覚的影響は小さいものとはいえず、両商標は、外観上、明確に区別し得るものである。

また、称呼においては、本願商標から生じる「スマリュー」の称呼と引用商標1から生じ得る複数の称呼のうちの一つである「スマリュウ」の称呼は類似するが、その他の称呼「スマル」及び「スマトメ」とは、構成音及び構成音数が異なり、明瞭に聴別できる。

そして、本願商標及び引用商標1は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念においては比較できない。

そうすると、本願商標と引用商標1とは、観念において比較できないものであり、引用商標1より複数生じ得る称呼の一において共通するとしても、その他の称呼において明瞭に聴別できるものであって、外観においては明確に区別できるものであるから、これらの外観、称呼、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考察すれば、両商標は互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(イ)本願商標と引用商標2の類否について

本願商標と引用商標2は、それぞれ、上記ア及びイ(イ)のとおりの構成からなるところ、全体の外観においては、図形部分の有無や文字のデザイン化の有無等において相違するものであるから、明確に区別し得るものである。また、本願商標と引用商標2の要部との比較においても、両者は、文字のデザイン化の有無において相違するものであることに加え、文字構成においても、語頭の「スマ」の片仮名を共通にするものの、それに続く「リュー」と「留」という文字種及び文字数の差異を有し、この差異が5文字又は3文字という比較的短い文字構成からなる両商標全体の外観に及ぼす視覚的影響は小さいものとはいえず、両者は、外観上、明確に区別し得るものである。

また、称呼においては、本願商標から生じる「スマリュー」の称呼と引用商標2から生じ得る複数の称呼のうちの一つである「スマリュウ」の称呼は類似するが、その他の称呼「スマル」及び「スマトメ」とは、構成音及び構成音数が異なり、明瞭に聴別できる。

そして、本願商標及び引用商標2は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念においては比較できない。

そうすると、本願商標と引用商標2とは、観念において比較できないものであり、引用商標2より複数生じ得る称呼の一において共通するとしても、その他の称呼において明瞭に聴別できるものであって、外観においては明確に区別できるものであるから、これらの外観、称呼、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考察すれば、両商標は互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

エ 小括

以上のとおり、本願商標は、引用商標1及び引用商標2とは非類似の商標であるから、その指定役務について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

2 まとめ

以上のとおりであるから、本願商標が引用商標3との関係で商標法第4条第1項第11号に該当するとした当審における拒絶の理由は解消し、また、本願商標が引用商標1及び引用商標2との関係で同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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