結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025018184 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本願は、令和6年6月18日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 2月17日付け:拒絶理由通知書
令和7年 3月26日 :意見書の提出
令和7年 5月30日付け:拒絶理由通知書
令和7年 6月17日 :意見書の提出
令和7年 8月12日付け:拒絶査定
令和7年11月14日 :審判請求書の提出
本願商標は、「溢れる自信」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として登録出願されたものである。
本願商標は、「溢れる自信」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「溢れる」の文字は、「いっぱいになって外に出る。中に入りきれず外に出てくる。満ち満ちている。」の意味を、「自信」の文字は、「自分の能力や価値を確信すること。」の意味を、それぞれ有する語である。
そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、「溢れる自信」の文字やそれに通じる「あふれる自信」の文字が、商品の宣伝、広告として使用されている実情が把握できる。
そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば「サプリメント」などに使用しても、これに接する需要者は、商品の宣伝文句の一種であると理解し、認識するにすぎないから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「溢れる自信」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「溢れる」の文字は、「いっぱいになって外に出る。中に入りきれず外に出てくる。満ち満ちている。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を意味する語であり、また、「自信」の文字は「自分の能力や価値を確信すること。自分の正しさを信じて疑わない心。」(出典:同上)を意味する語であって、これらはいずれも我が国において一般的に使用、理解されている平易な語であるから、本願商標は、これらの語を結合したものと、容易に理解できるものであり、構成全体として「自信が満ち満ちる」ほどの意味合いを認識させるものといえる。
そして、原審提示の情報にあるように、「サプリメント」を取り扱う分野を中心に、その商品が健康の増進などによって使用者の「自信を満たす」商品であることを表現するために、「溢れる自信」の文字や、これに通じる「あふれる自信」の文字が、しばしば商品の説明文中に採用され、使用されている事実が認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば「サプリメント」などに使用しても、これに接する需要者は、それが上述のごとき商品であることを説明するための、宣伝広告用の語句であると理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、上記(1)のとおり、その指定商品との関係において、商品の宣伝広告用の語句であると理解されるものであるが、商品の品質を具体的に表示記述したものとはいえない。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるとはいえない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号には該当しない。
(3)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標を構成する「溢れる自信」の文字は、一連の語として認識されるものであって、また、その構成中の「溢れる」の意味は漠然としており、「自信」は物理的な管理・支配の及ばない無形のものであって、計量等することもできないことから、「溢れる自信」の文字は、「自信」が量的に多そうであることをイメージさせるための比喩的なものにすぎず、具体的な意味合いを理解させるものとはいえない旨主張する。
そして、請求人は、原審において提示された情報をみても、「溢れる自信(あふれる自信)」の文字は、文章中で使用されているにすぎないか、当該文字が具体的な特性等を表したものといえないから、当該文字が単独で商品の宣伝、広告として使用されているとはいえない旨主張する。
しかしながら、「溢れる」及び「自信」の両語は、いずれも我が国において一般的に使用、理解されている平易な語であるから、「溢れる自信」の文字は、これらの語を結合したものであると容易に理解し得るものである上、上記(1)のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、「溢れる自信(あふれる自信)」の文字が、商品の紹介、説明の際に、およそ統一的に「自信が満ち満ちる」といった「溢れる」及び「自信」の語の意味の範ちゅうにおいて、しばしば使用されている実情が認められることからすれば、本願商標をその指定商品中、例えば「サプリメント」などに使用するときは、これに接する需要者によって、商品を紹介、説明するための、宣伝広告用の語句を表示するものとして一般に認識されるものであり、自他商品識別力を欠くものというのが相当である。
イ 請求人は、構成中に「溢れる(あふれる)」の文字が含まれる商標に係る審決例や登録例を挙げ、それらと同様に本願商標も登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた審決例や登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の審決例や登録例が存在することをもって、本件判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しないものの、同法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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