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Trademark Appeal Case

要部抽出と識別力の判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025020313
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年8月6日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 3月 7日付け:拒絶理由通知書

令和7年 4月25日 :意見書、手続補正書、上申書の提出

令和7年 9月19日付け:拒絶査定

令和7年12月19日 :審判請求書の提出

令和8年 3月10日 :上申書の提出

2 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。

そして、本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第3類「せっけん類,化粧品」と補正されたものである。

3 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第3252372号商標

商標の構成:「ニュートラル」の片仮名を横書きしてなるもの

指定商品:第3類「せっけん類,塗料用剥離剤」

登録出願日:平成 6年 7月 6日

設定登録日:平成 9年 1月31日

(2)登録第5441943号商標

商標の構成:「ヌートラル」の片仮名と「NEUTRAL」の欧文字を上下二段に横書きしてなるもの

指定商品:第3類「せっけん類,化粧品」

登録出願日:平成21年 8月19日

設定登録日:平成23年 9月30日

4 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定は、本願商標の構成中、「NEUTRAL」の文字部分を要部として分離抽出し、これと引用商標とが類似する商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。

5 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、「NEUTRAL」の欧文字を横書きし、その下に所々が湾曲した1本の線からなる図形(以下「線図形」という。)を表し、さらにその下に「OS」の欧文字、三角形及び「JI」の欧文字を一列に横書きしてなるものであって、「NEUTRAL」の欧文字と線図形の間には、1文字分以上のやや広いスペース(空白)があるものである。

ここで、その構成中の「NEUTRAL」の文字は、「中立、中立的な」(出典:「新英和中辞典 第7版」株式会社研究社)などを意味する平易な英語であるところ、請求人提出の証拠(甲第3号証ないし甲第10号証)にあるように、本願の指定商品を取り扱う分野において、同文字やその読みを片仮名で表した「ニュートラル」の文字が、その商品が「中性であること(酸性及びアルカリ性でないこと)」や「中間的な色合いであること(肌の色を問わずに使用できるものであること)」などを表現するための語として、しばしば使用されている事実が認められることからすると、「NEUTRAL」の文字は、本願の指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能が弱いものといえる。

他方、本願商標の構成中の下方の三角形は、その形状及びその左右に配置されているのが欧文字であることから、欧文字「A」を図案化して表したと容易に認識し得るものであり、したがって本願商標の構成中の最下段の部分は、「OSAJI」の欧文字を一部図案化して表したといえるものである。

そして、「OSAJI」の文字は、一般的な辞書類に掲載されているものではなく、特定の意味を認識させる語として使用されているといった事実も見いだせないことから、特定の意味を認識させない造語といえ、自他商品の識別標識としての機能を十分に発揮し得るものであって、また、これよりは「オサジ」の称呼が生じるものといえる。

そうすれば、本願商標の構成中、「NEUTRAL」の文字部分は、その指定商品との関係において、取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものということはできず、また、本願商標に接する取引者、需要者が、同標識としての称呼を生じる「OSAJI」の文字部分を捨象し、殊更「NEUTRAL」の文字部分のみに着目するともいい難いものであるから、当該文字部分を本願商標の要部として分離抽出し、この部分を引用商標と比較して商標の類否を判断することは、許されないというべきである。

したがって、本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標の構成中「NEUTRAL」の文字部分を要部として分離抽出し、これを前提に、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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