結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2026001974 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本願は、令和7年2月21日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 9月18日付け:拒絶理由通知書
令和7年10月28日受付:意見書
令和8年 1月 9日付け:拒絶査定
令和8年 2月 9日 :審判請求書
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第42類「船体汚損状態を監視するためのコンピュータソフトウェアの提供,船体推進性能を監視するためのコンピュータソフトウェアの提供,船体汚損管理計画を提案するためのコンピュータソフトウェアの提供,船体洗浄計画を提案するためのコンピュータソフトウェアの提供」を指定役務として登録出願されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5028569号商標(以下「引用商標」という。)は、「FALCON」の文字を標準文字で表してなり、平成17年12月26日に登録出願、第9類「信用詐欺・クレジットカード詐欺・デビットカード詐欺・小切手詐欺・身元詐称・担保詐欺・銀行詐欺その他の詐欺の監視・追跡・検出・防止のためのコンピュータプログラム」及び第42類「信用詐欺・クレジットカード詐欺・デビットカード詐欺・小切手詐欺・身元詐称・担保詐欺・銀行詐欺その他の詐欺の監視・追跡・検出・防止のためのコンピュータプログラムの提供,信用詐欺・クレジットカード詐欺・デビットカード詐欺・小切手詐欺・身元詐称・担保詐欺・銀行詐欺その他の詐欺に関するデータ処理用のコンピュータプログラムの提供」を指定商品及び指定役務として、同19年2月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「FALCONs」の文字を横書きに表し、多数の円から構成される「C」字状の図形(以下「図形部分」という。)を語頭の「FA」を覆うように配置してなるところ、文字部分と図形部分とは、色彩を異にし、重なることなく文字が明瞭に視認できるように配置されていることから、視覚上分離した構成要素として認識、理解できる。
そして、「FALCONs」の文字は、「ハヤブサ」の意味を有する英語「FALCON」の複数形であって、「ファルコンズ」と発音されるものであり(「新英和(第7版)中辞典」株式会社研究社参照)、また、図形部分は、特定の事物や意味を有する図形として知られているものではないから、これよりは特定の称呼及び観念を生じるものではない。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「ファルコンズ」の称呼及び「(複数の)ハヤブサ」の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「ハヤブサ」の意味を有し「ファルコン」と発音される英語「FALCON」(前掲書、参照)の文字を標準文字で表してなるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「ファルコン」の称呼及び「ハヤブサ」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較すると、外観において、両者は、本願商標における先頭の図形部分及び語尾の小文字「s」の有無という差異を有するものの、構成の大半又は全てを占める大文字「FALCON」のつづりを同じくするから、似かよった印象を与えるものである。
また、称呼において、本願商標から生じる「ファルコンズ」の称呼と、引用商標から生じる「ファルコン」の称呼とを比較すると、称呼における識別上重要な要素である語頭音から第4音までの「ファルコン」の音を同じくし、異なるところは語尾における「ズ」の音の有無のみであるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、語調語感が近似し、互いに聞き誤るおそれがある。
さらに、観念において、本願商標の文字部分と引用商標は、単数形、複数形の違いはあるものの、いずれも「ハヤブサ」を想起させる点で、明確に区別し難いから、相紛らわしいものである。
そうすると、本願商標と引用商標は、外観において似かよった印象を与えるものであり、称呼において聞き誤るおそれがあり、観念において相紛らわしいものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、互いに紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
(4)本願商標と引用商標の指定役務の類否について
ア 本願商標の指定役務は、上記2のとおり、船体汚損状態や船体推進性能を監視するためのコンピュータソフトウェアの提供や船体汚損管理計画や船体洗浄計画を提案するためのコンピュータソフトウェアの提供である。
また、引用商標の指定役務は、上記3のとおり、詐欺の監視・追跡・検出・防止のためのコンピュータプログラムの提供や詐欺に関するデータ処理用のコンピュータプログラムの提供である。
上記指定役務は、いずれも、電気通信回線を通じて、所定のコンピュータソフトウェア・コンピュータプログラムを利用させることを目的としており、電子機器の利用者などを需要者として、一般的には、情報サービス業者(インターネット接続事業者や当該コンピュータソフトウエアの設計・開発者など)により提供されている。
イ 請求人は、本願商標と引用商標の指定役務とは、提供されるコンピュータソフトウェア・コンピュータプログラムの内容や目的、提供する事業者が異なるものであり、特定の用途に限ったコンピュータソフトウェア・コンピュータプログラムであることを考慮すると、需要者の共通性は限定的であるから、類似しない旨を主張する。
しかしながら、本願商標と引用商標の指定役務は、提供に供されるコンピュータソフトウェア・コンピュータプログラムの内容や用途は異なるとしても、上記アのとおり、いずれも電気通信回線を通じて、所定のコンピュータソフトウェア・コンピュータプログラムを利用させることを目的とするものであり、情報サービス業者などにより提供されるものである。
また、一般論としても、コンピュータソフトウェア・コンピュータプログラムの内容や用途には多種多様なものがあるが、いずれもコンピュータプログラマーやシステムエンジニアなど、コンピュータソフトウェア・コンピュータプログラムに精通する者を有する事業者によって、当該コンピュータソフトウェア・コンピュータプログラムを需要者が利用できるように環境を整えるという点で共通しているから、提供に供されるコンピュータソフトウェア・コンピュータプログラムの内容が異なるとしても、情報サービス業者であれば、本願商標及び引用商標の指定役務の双方を提供できない理由は考えにくい。
ウ よって、上記役務は、目的(所定のコンピュータソフトウェア・コンピュータプログラムを利用させること)、提供の手段(電気通信回線を通じて行われること)、需要者(電子機器の利用者など)、提供事業者(情報サービス業者)等を共通にするものであるから、同一又は類似の商標を使用するときは、同一事業者の提供に係る役務であると誤認されるおそれがある。(5)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、それら指定役務は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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