Trademark Appeal Case
称呼類似と近似音の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第90886号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4263878号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年3月31日に登録出願され、標準文字による「RESTORIA」の文字を書してなり、第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同11年4月16日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人が本件商標の登録取消の理由に引用する登録第2714181号商標(以下「引用商標」という。)は、 平成2年12月20日に登録出願され、「RESTORER」及び「リストレア」の文字を上下二段に横書きしてなり、第4類「せっけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、平成8年5月31日に設定登録されたものである。
3 商標権者の意見
商標権者に対し、平成11年11月15日付けで上記引用商標を引用して本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当する旨の取消理由通知をしたところ、商標権者は要旨次のように述べている。
本件商標は、造語であり、「レストリア」と発音すべきものである。「レストリア」以外の発音も生ずるいうのであれば、その根拠を示すべきである。引用商標は、欧米文字とカタカナ表示を二段併記してなるものであるから、「RESTORER」は「リストレア」と発音するほかはない。
そうすると、本件商標の称呼は「レストリア」で、引用商標の称呼は「リストレア」であって、両者は最も影響の大きい第1音節と第4音節において相違しており、類似しないことは明らかである。
4 当審の判断
本件商標と引用商標の類否について検討するに、本件商標を構成する「RESTORIA」の綴り字からなる単語は英和辞典等に見出しえないものであるところ、かかる場合にあっては、我が国で最も普及している外国語である英語の発音に倣って発音されるというのが自然である。しかして、例えば、英語の「restore」が「リストア」と、「restrain」が「リストレイン」と、「restrict」が「リストリクト」と発音されることから、本件商標は「リストリア」と発音されるものといえる。もっとも、英語の「restaurant」が「レストラン」と発音されることからして、本件商標が「レストリア」と発音されることを強ち否定するものではない。
そうすると、本件商標からは「リストリア」又は「レストリア」の称呼を生ずるというのが相当である。
他方、引用商標は、「リストレア」のカタカナ文字を併記してなるものであるから、「リストレア」の称呼を生ずること明らかである。
そこで、本件商標から生ずる「リストリア」の称呼と引用商標から生ずる「リストレア」の称呼を比較するに、両者は同音数からなり、前半部の「リスト」及び末尾の「ア」の音を共通にし、第4音が「リ」であるか「レ」であるかの差異を有するのみである。しかも、相違する「リ」と「レ」の音は同行に属する近似音であるために、この差異が全体に及ぼす影響はわずかなものであって、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の音感音調が近似し、彼此相紛らわしいものといわなければならない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観において相違し、観念上比較し得ないものであるとしても、上記称呼において相紛らわしい類似の商標というのが相当である。
また、本件商標の指定商品中の「せっけん類,香料類,化粧品」は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品と認められるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものというべきであるから、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、結論掲記の指定商品についての登録を取り消すものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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