Trademark Appeal Case
称呼類似性の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90378(T2000−90378/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4348888号商標(以下「本件商標」という。)は、1998年8月27日アメリカ合衆国にした商標登録出願に基き、パリ条約第4条の規定により、優先権を主張して、平成11年2月2日に登録出願され、「DIVARI」の欧文字を横書きしてなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年1月7日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立の理由
本件商標は、昭和48年5月14日に登録出願され、「DIVA」の欧文字を横書きしてなり、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同52年6月6日に設定登録されている登録第1274452号商標(以下「引用A商標」という。)、昭和58年8月10日に登録出願され、別記(1)に示すとおりの構成よりなり、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年7月22日に設定登録されている登録第2068587号商標(以下「引用B商標」という。)及び昭和58年8月10日に登録出願され、別記(2)に示すとおりの構成よりなり、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年7月22日に設定登録されている登録第2068588号商標(以下「引用C商標」という、これらを合せて、「引用商標」という。)と称呼上類似するものであり、かつ、両者の指定商品は抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
また、引用商標は、申立人の有するファッションブランドの一つである、エマニュエル・ウンガロの名を戴いた商品「香水」に使用され、取引者・需要者の間に広く認識されている商標であるところ、本件商標と引用商標は類似する商標であり、かつ、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
さらに、商標権者が申立人の著名商標と相紛らわしい本件商標をその指定商品について使用することは、公正な競業秩序を乱し、ひいては国際信義に反するものであるから、商標法第4条第1項第7号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3.当審の判断
本件商標は、「DIVARI」の欧文字を同書・同大・等間隔に横書きした、特定の意味合いを生じ得ない造語と認め得るものであるから、これより生ずる称呼は「ディバリ」のみであるとみるのが相当であり、これが申立人主張のように「ディバ」と略称され得るというような特段の理由は存しないものと判断するのが相当である。
他方、引用商標中の「DIVA」の文字部分よりは、「ディバ」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、両商標より生ずる、「ディバリ」と「ディバ」の称呼について比較するに、両者は3音と2音という音構成の差違及び語尾における「リ」の音の有無の差違を有し、かつ、「リ」の音は語尾にあっても明瞭に聴取される音であるところから、これらの差違が全体の称呼に与える影響は決して少さいとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときはその語調、語感が異なり、称呼上彼此相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。
また、本件商標は特定の観念を生じ得ない一種の造語と判断するのが相当であるから、両者は観念上比較し得ないものであり、かつ、それぞれの構成よりみて外観上も区別し得るものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれにおいても類似するものということができない。
さらに、本件商標と引用商標とは、前記認定のとおり、非類似の商標であるばかりでなく、申立人の提出に係る甲各号証によっては、引用商標の著名性を認めるのに充分な証拠を提出しているものとはいえないから、本件商標をその指定商品に使用しても、申立人又は同人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれのないものである。
加えて、本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、これをその指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものでもない。
なお、申立人は、本件商標の「DIVA」の文字部分は、申立人の著名商標「DIVA」と同一であると共に、「プリマドンナ」を意味する言葉としてよく知られた単語であるため、本件商標は「ディバ」とも略称される旨主張しているが、本件商標より生ずる称呼は前記したとおり「ディバリ」のみであると判断するのが相当であり、かつ、引用商標の著名性に対する判断も前記したとおりであるから、この点に関する申立人の主張は採用し得ないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号及び同第15号のいずれの規定にも違反して登録されたものではない。
よって、結論のとおり決定する。
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