Trademark Appeal Case
著名略称と商標の混同判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90431(T2000−90431/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4352244号商標(以下、「本件商標」という。)は、下記(1)に示すとおりの構成よりなり、平成11年4月1日に登録出願され、第9類「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,磁気ディスク,磁気テープその他の周辺機器を含む。)」及び第16類「印刷物」を指定商品として、平成12年1月21日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由
(1) 登録異議申立人(以下、「申立人」という。)である「International Trademark Association」は、「INTA」の略称をもって世界の商標業務に携わる関係官庁、関係機関、団体その他商標所有者、弁理士、弁護士等に親しまれ周知である。そして、本件商標は、その構成中に申立人の名称の著名な略称を含むものであるから、商標法第4条第1項第8号に該当する。
(2)下記(2)に示すとおりの構成よりなり、平成5年10月13日に登録出願され、第41類「知識の教授,映画フイルムの貸与,カセット式録画済みビデオテープの貸与」を指定役務として、平成9年6月20日に設定登録されている登録第3324960号商標及び下記(2)に示すとおりの構成よりなり、平成5年10月13日に登録出願され、第42類「商標権に関する情報の提供」を指定役務として、平成9年7月18日に設定登録されている登録第3333422号商標(以下、これらを合わせて「引用商標」という。)は、申立人の業務に係る役務及び商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものであるから、本件商標をその指定商品について使用した場合には、その商品が申立人の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じるおそれがある。
(3)本件商標は、引用商標の著名性にフリーライドするものであり、さらに、引用商標の著名性を毀損するおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同第15号及び同第19号に該当し、その登録は取り消されるべきものである。
3 当審の判断
申立人の名称が「INTA」と略称されているとしても、該略称「INTA」が本件商標登録出願時に取引者、需要者間において著名であったとは認められないものであるから、本件商標は、他人の著名な略称を含むものということはできない。
また、申立人が自己の役務及び業務に関する各種のパンフレットに引用商標を使用してきたとしても、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念の点において著しく相違する商標と認められるものである。加えて、本件商標は、商品「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,磁気ディスク,磁気テープその他の周辺機器を含む。)」及び「印刷物」に使用するものであり、他方、引用商標は、「知識の教授,映画フイルムの貸与,カセット式録画済みビデオテープの貸与」及び「商標権に関する情報の提供」等、役務に使用されるものであるから、両者は、その製造者、取引系統、販売場所、用途、役務の提供者、提供場所、提供方法等を著しく異にするものである。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、「INTA」の文字部分を共通するものであっても、商標及びそれぞれが使用される商品及び役務の差異を併せ考えれば、本件商標をその指定商品について使用しても、取引者・需要者が、引用商標を連想、想起し、その商品が申立人又は申立人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同するおそれはないものといわざるを得ない。
さらに、本件商標は、不正の目的(不正な利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的)をもって使用するものとは認められないものである。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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