Trademark Appeal Case
先行商標の周知性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90448(T2000−90448/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4352591号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成10年8月27日に登録出願され、「ELWOOD」の文字と「エルウッド」の文字を併記してなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年1月21日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、申立人が使用する「ELWOOD/エルウッド」の文字よりなる外国商標(以下、「引用標章」という。)を先取り的に出願し、登録されたものであり、国際信義に反し、公の秩序を害するおそれがある商標であるから、商標法第4条第1項第7号に該当する。
申立人であるオランダ法人、ジースター インターナショナル ビー・ブイは、引用標章の正当な権利者であり、同法人は甲第2号証に示すベネルクス登録商標「ELWOOD」を所有しているものである。そして、本件商標は、申立人の業務に係る商品「ジーンズ」を表示するものとして需要者の間に広く認識されている引用標章と同一の商標であって、その商品について使用するものであるから、本件商標を指定商品に使用した場合は、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがあり、さらに、本件商標の商標権者は、本件商標を使用することにより、引用標章の出所表示機能を希釈化し、その名声を毀損させるおそれがあるから、商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記に示すとおりの構成よりなるところ、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字からなるものではなく、また、本件商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念及び国際信義に反するものではなく、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。
さらに、申立人の提出に係る甲第4号証ないし同第7号証(枝番号を含む。)をみるに、甲第4号証は、販売促進予算に関する宣誓書と認められるものであるが、これが引用標章に関するものかが不明である。また、甲第5号証は、引用標章に係る商品の販売数に関する申立人のオランダ国代理人の書信と認められるが、この書面の数字を裏づける取引書類は何ら提出されていない。また、甲第6号証(ヨーロッパにおける引用標章の使用を示す資料)及び甲第7号証(日本における引用標章の使用を示す資料)は、甲第6号証の6(本件商標の登録出願前の1997年4月9日に発行されたドイツ語の資料)を除き、他の資料は、発行日が不明のもの、本件出願日よりわずかに前のもの、本件出願日後のもの、及び引用標章に関するものかが不明な資料等であって、これらの証拠によっては、引用標章が申立人の業務に係る商品「ジーンズ」を表示するものとして、本件商標の登録出願時に取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。
してみれば、商標権者が本件商標を指定商品に使用した場合に、その商品が申立人又は申立人と関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれのないものである。
そうして、本件商標は、申立人の出所表示機能を希釈化させたり、又はその名声を毀損させるなど不正の目的をもって出願されたものとは認められない。
そうとすれば、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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