sokuhyo

Trademark Appeal Case

著名商標「ポロ」の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年異議第90355号
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4213041号商標の登録を取り消す。

理由テキスト

本件登録第4213041号商標(以下「本件商標」という。)は、「ドライポロ」の文字(標準文字による。)を書してなり、平成9年8月12日登録出願、第25類「被服(但し、「和服」を除く。)、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物(但し、「げた」を除く。)、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」を指定商品として、同10年11月20日に設定登録されたものである。

これに対して、平成12年6月21日付けで要旨次のような取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。

「登録異議申立人の提出に係る甲第3号証(『男の一流品大図鑑』)及びサンケイマーケティング 昭和58年9月28日発行『舶来ブランド事典’84ザ・ブランド』によれば、以下の事実が認められる。

アメリカ合衆国在住のデザイナーであるラルフ・ローレンは、1967年に幅広ネクタイをデザインして注目され、翌1968年にポロ・ファッションズ社(以下『ポロ社』という。)を設立、ネクタイ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインを始め、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出、服飾界の名誉ある賞『コティ賞』を1970年と1973年の2回受賞するとともに、数々の賞を受賞。1974年に映画『華麗なるギャツビー』の主演俳優ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当したことから、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。その頃からその名前は我が国服飾業界においても知られるようになり、そのデザインに係る商品には『Polo』の文字とともに『by RALPH LAUREN』の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形の各標章(以下、一括して『引用標章』という。)が用いられ、これらの標章は『ポロ』と略称されている。

そして、(株)洋品界昭和55年3月発行『海外ファッション・ブランド総覧1980年版』『ポロ/Polo』の項及びボイス情報(株)昭和59年9月発行『ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85』の『ポロ・バイ・ラルフローレン』の項の記述及び昭和63年10月29日付け日経流通新聞の記事によれば、我が国においては、西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け、同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行『dansen男子専科』を始め、前出『男の一流品大図鑑』、(株)講談社昭和54年5月発行『世界の一流品大図鑑’79年版』、(株)チャネラー昭和54年9月発行別冊チャネラー『ファッション・ブランド年鑑’80年版』、『男の一流品大図鑑’81年版』(昭和55年11月発行)、『世界の一流品大図鑑’80年版』(昭和55年5月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行『MEN’S CLUB 1980,12』、『世界の一流品大図鑑’81年版』(昭和56年5月発行)、前出『舶来ブランド事典’84ザ・ブランド』、(株)講談社昭和60年5月発行『流行ブランド図鑑』のそれぞれにおいて、眼鏡については、前出『世界の一流品大図鑑’80年版』、同『ファッション・ブランド年鑑’80年版』、同『男の一流品大図鑑’81年版』、同『世界の一流品大図鑑’81年版』のそれぞれにおいて、『POLO』、『ポロ』、『Polo』、『ポロ(アメリカ)』、『ポロ/ラルフローレン(アメリカ)』等の標章の下に紹介されていることが認められる。

また、ラルフ・ローレンの『POLO』、『Polo』、『ポロ』の標章について、上記認定事実とほぼ同様の事実を認定した判決として、甲第7号証及び甲第8号証の判決を始め、東京高等裁判所平成11年(行ケ)第250号、同第251号、同第252号、同第267号、同第290号(以上平成11年12月16日言渡)、同第268号、同第289号(以上平成11年12月21日言渡)、同第288号(平成12年1月25日言渡)、同第298号、同第299号(以上平成12年2月1日言渡)、同第192号(平成12年2月29日言渡)、同第333号、同第334号(以上平成12年3月29日言渡)等の一連の判決がある。

さらに、引用標章を模倣した偽ブランド商品が市場に出回り刑事摘発を受けた旨が、例えば、平成1年5月19日付朝日新聞夕刊、同4年9月23日付読売新聞(東京版)朝刊、同5年10月13日付読売新聞(大阪版)朝刊、同10年6月8日付朝日新聞夕刊等において報道され、これらの記事中では引用標章が『ポロ』、『Polo』、『POLO』等と称されている。

以上の事実を総合し、上記判決をも合わせ考慮すると、引用標章は、ラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願前にはわが国においても取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。

本件商標は、前記のとおり『ドライポロ』の文字よりなるものであるところ、全体として不可分一体の既成の観念を示すものとは認め難いばかりでなく、その構成中に『ポロ』の文字を有してなると容易に理解し得るものである。

そうすると、本件商標をその指定商品である『被服等』に使用した場合には、前記実情からして、これに接する取引者・需要者は、その構成中の『ポロ』の文字に注目し、前記周知、著名になっている引用標章を連想、想起し、該商品がラルフ・ローレン又は同人と組織的若しくは経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものである。」

そして、上記の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標の登録は、この取消理由によって取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。