Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第90008号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4185704号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成8年12月10日に登録出願、別記のとおりの構成よりなり、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年9月4日に設定登録がなされているものである。
2 登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の異議申立理由要旨
本件商標を構成する英文字部分、「LAKE WOOD POLO CLUB」は、異議申立人の周知著名商標とおなじ「POLO CLUB」の英文字を含むものであるから、一般に広く知られて親しみやすい「POLO CLUB」の部分に需要者などの注意が強く惹かれるとともに、簡易迅速を尊ぶ取引においては、「ポロクラブ」とも称呼されるものである。また、「POLO CLUB」は、商品「被服」のみならず各種商品に関するライセンス・ブランドとしても高く評価されている周知著名な商標であるから、「POLO CLUB」の英文字を含む本件商標をその指定商品に使用した場合、あたかも申立人の業務にかかる商品であるかのごとく、商品の出所につき混同を生じさせるおそれがある。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号および、同第15号に該当し、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。
3 異議申立以外の当審の新たな取消理由
本件録商標(以下、「本件商標」という。)は、別記に表示したとおりの構成よりなるものである。
ところで、アメリカ合衆国ニューヨーク州にある「ザ ポロ/ローレン カンパニーリミテッド パートナーシップ」は、世界的に著名なデザイナーである「ラルフ・ローレン」によって主宰されている被服、眼鏡その他のファッション関連用品の製造、販売企業である。そして、該「ラルフ・ローレン」は、1967年ネクタイメーカーのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、幅広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立、社名を「ポロ・ファッションズ」(以下、「ポロ社」という。)とし、ネクタイ、スーツ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出、服飾業界の名誉ある賞、「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞するとともに、数々の賞を受賞。1974年の映画「華麗なるギャツビー」の主演ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。我が国においても、ラルフ・ローレンの名前は服飾業界等において広く知られるようになり、そのデザインに係る商品には「Polo」の文字とともに「by RALPH LAUREN」の文字及びポロ競技をしているプレーヤの図形(以下、「引用商標」という。)が用いられ、これらの商標は「ポロ」と略称されている。また、(株)洋品界昭和55年3月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」「ポロ/Polo」の項及びボイス情報(株)昭和59年9月発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略'85」の「ポロ・バイ・ラルフ ローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付日経流通新聞の記事によれば、我が国においては、西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け、同52年からラルフ・ローンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。さらに、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行「dansen男子専科」、前出「男の一流品大図鑑」、(株)講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑'79年版」、(株)チャネラー昭和54年9月発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑'80版」、「男の一流品大図鑑'81年版」(昭和55年11月発行)、「世界の一流品大図鑑'80版」(昭和55年5月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行「MEN'S CLUB 1980,12」、「世界の一流品大図鑑'81年版」(昭和56年5月発行)、前出「舶来ブランド事典'84ザ・ブランド」、(株)講談社昭和60年5月発行「流行ブランド図鑑」に、眼鏡については、「世界の一流品大図鑑'80版」、「ファッション・ブランド年鑑'80版」、「男の一流品大図鑑'81年版」、「世界の一流品大図鑑'81年版」に「POLO」、「ポロ」、「Polo」、「ポロ(アメリカ)」、「ポロ/ラルフ ローレン(アメリカ)」等の商標の下に紹介されていることが認められる。なお、ラルフ・ローレンの「POLO」、「ポロ」、「Polo」及びポロ競技をしているプレーヤの図形の商標について、上記認定事実とほぼ同様の事実を認定した東京高等裁判所の判決(平成2年(行ケ)183号、平成3年7月11日判決言渡、平成11年(行ケ)第267号、平成11年12月16日判決言渡、平成11年(行ケ)第299号、平成12年2月1日判決言渡、平成11年(行ケ)第315号、平成12年3月21日判決言渡)がある。以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、我が国においては、遅くても本件商標出願時には既にラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして引用商標が取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。そして、本件商標は、その構成中の一部に上記ラルフ・ローレンのデザインに係る商標と同じ「POLO」の欧文字及びポロ競技をしているプレーヤの図形を有してなるものであるから、これをその指定商品に使用する場合には、これに接する取引者、需要者は、前記した実情からラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして周知商標である引用商標を連想、想起し、ラルフ・ローレン又は同人と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのようにその商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するにもかかわらず違反して登録されたものである。
4 当審の上記3の取消理由に対し、商標権者は、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
当審では、平成12年5月9日付で取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何ら応答がない。そして、上記3の取消理由は適切なものと認められるので、本件商標登録は、この取消理由によって、取り消すものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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