結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年異議第91198号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4273584号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成9年6月10日に登録出願され、「SICILIANA」の欧文字してなり、商品の区分第30類に属する商標原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年5月21日に設定登録されているものである。
(1)日本のイタリア料理やその食材を扱う業界において、欧文字「SICILIANA」の語は、加工(調理)方法・用途・原材料・品質が「シチリア風のもの」であることを表示するものとして普通に使用されているものである。
まず、「SICILIANA」とは、イタリア南部の島「SICILIA」から派生した、「シチリアの」を表す形容詞「SICILIANO」の活用形である(甲第1号証)。そして、指定商品「加工穀物」に含まれるスパゲティ,マカロニに用いられるパスタソースや、パスタソースの原材料となる「トマトソース」について、「SICILIANA」又は「シチリアーナ」という表示が「シチリア風(ナスとトマトソースを使用したもの)」であることを表している商品がある(甲第2号証)。また、スパゲティ、マカロニ及びピザについて、それらのソースにナスとトマトソースを使用する等、シチリア風の調理を施したものであるとして、「SICILIANA」、「シチリアーナ」又は「シシリアーナ」という表示が、レストランのメニューでされていることは、レストランのホームページ、又は個人のホームページ中のレストラン紹介記事から明らかである(甲第3号証)。また、家庭料理の本や料理方法を紹介するホームページにおいても、同様にスパゲティのソースやピザ生地を使用したスナックについて、ナスとトマトソースを使用するなどのシチリア風の調理方法について、「SICILIANA」又は「シシリアーナ」と表記されて紹介されている(甲第4号証)。
このように、「SICILIANA」が使用されるようになった背景としては、日本でイタリア料理が好まれ、ここ2,3年についてもイタリアからの食品の輸入が増加していること、そして、イタリア料理の普及に伴い、その特徴である豊富な伝統的郷土料理が紹介され、その結果として、地方名を付した料理名がレストランのメニュー名としてよく使用されるようになっていることが上げられる。イタリアの中でも、シチリア島が属する南イタリアの食事が、野菜と海産物中心であって健康にもよいとして注目されていることも影響を与えているといえる(甲第5号証)。
以上により、指定商品中「トマトソース、スパゲティ、マカロニ、ピザ」について、需要者が「SICILIANA」の語に接すれば、ナスとトマトソースを使用したものである等、シチリア風に調理されたもの、あるいは、シチリア料理用の素材といった加工方法.用途.原材料・品質を表示するものとして認識するにとどまるものである。また、「その他の調味料(但し、みそを除く)」、「その他の穀物の加工品」及び「ピザ」に類似する商品である「ミートパイ,ラビオリ」に使用するときは、あたかもナスとトマトソースを使用するなど、シチリア風に調理された商品、あるいは、シチリア料理用の素材であるかの如く、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。なお、参考までに、商標「シチリアーナ(片仮名文字を普通の態様で横書きしたもの)」が、商品区分第29類、第30類の指定商品について、商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号で登録を拒絶された事例を添付する(商願平8一113592,商願平8一113596)。
(2)第3条第1項第3号、第4条第1項第16号について
本件商標をその指定商品中「トマトソース、スパゲティ、マカロニ、ピザ」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質を表示した語を認識するに止まるため、該文字は自他商品識別標識としての機能を果たさないというべきであり、かつ、「その他の調味料(但し、みそを除く)、その他の穀物の加工品、ミートバイ、ラビオリ」に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。
(3)したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し商標登録を受けることができないものであるから、商標法第43条の2号の規定により取り消されるべきものである。
当審では、申立人の異議理由に基づき、商標権者に対し、本件商標を構成する「SICILIANA」の語は、イタリア南部の島「SICILIA」から派生した「シチリアの」の意味を表す形容詞であり、申立人の提出に係る甲号各証によれば、イタリア料理やその食材を扱う業界において、「SICILIANA」、「シチリアーナ」あるいは「シシリアーナ」の語が「シチリア風のスパゲティ、マカロニ,ピザ」(ナスとトマトソースを使用したもの)等を意味する語として、普通に使用されている事実がある。
そうとすれば、本件商標を、その指定商品中の「シチリア風のピザ、ミートパイ、ラビオリ」(ナスとトマトソースを使用したもの)等及びこれらの商品を作るのに適した「パスタソース、ミートソース、ピザソース」等の調味料について使用しても、これに接する取引者・需要者は、該商品が単に「シチリア風のピザ、ミートパイ、ラビオリ」若しくは「シチリア風のピザを作るのに適したパスタソース、ミートソース、ピザソース」であると理解するに止まるものとみるのが相当である。また、これを上記以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、その指定商品中の上記商品について、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、指定商品中、上記商品については取り消す旨の理由を通知した。
よって判断するに、イタリア料理やその食材を扱う業界においては、「SICILIANA」、「シチリアーナ」あるいは「シシリアーナ」の語を「シチリア風のスパゲティ、マカロニ,ピザ」(ナスとトマトソースを使用したもの)等を意味する語として、普通に使用されている事実がある。
そうとすれば、本件商標を、その指定商品中の「シチリア風のピザ、ミートパイ、ラビオリ」(ナスとトマトソースを使用したもの)等及びこれらの商品を作るのに適した「パスタソース、ミートソース、ピザソース等の調味料」について使用しても、これに接する取引者・需要者は、該商品が単に「シチリア風のピザ、ミートパイ、ラビオリ」若しくは「シチリア風のピザを作るのに適したパスタソース、ミートソース、ピザソース等の調味料」であると理解するに止まるものとみるのが相当であり、また、これを上記以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
してみれば、本件商標は、上記商品に対して、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号に該当するもであるから、同法第43条の3第2項により、その指定商品中の「ピザ、ミートパイ、ラビオリ、調味料(但し、みそを除く。)」については、その登録を取り消すべきものである。
また、本件登録異議の申し立てに係るその余の商品については取り消すべき理由がないから、同条の3第4項によりその登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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