Trademark Appeal Case
王冠図形の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90492(T2000−90492/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4357299号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成11年4月9日に登録出願され、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第14類、第18類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年1月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
昭和50年11月19日に登録出願され、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年5月26日に設定登録されている登録第1586180号商標、昭和34年6月8日に登録出願され、別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同35年12月15日に設定登録されている登録第562472号商標及び昭和58年2月18日に登録出願され、別掲(4)に示すとおりの構成よりなり、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年1月28日に設定登録されている登録第1930791号商標(以下、これらの商標を一括して「引用商標」という。)は、申立人の業務に係る商品「時計」をはじめ「貴金属、貴金属製宝石箱、貴金属製の装身具等のアクセサリー用品」を表示するものとして、取引者・需要者の間において広く認識されている商標であるところ、本件商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本件商標を「時計、貴金属、貴金属製宝石箱、貴金属製の装身具等のアクセサリー用品」に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当する。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の第14類に属する商標登録原簿に記載の指定商品について取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおり、欧文字の「JM」と「CO.」の文字を表した二重輪郭線から成る紋章状図形の上に王冠を乗せた如き構成からなるものであるのに対して、引用商標は、別掲(2)ないし(3)に示すとおり、その図形部分は、楕円形状の白抜きを下部に有する黒く塗りつぶした横長の方形の上部より5本の尖塔を放射線状に長く伸ばし、その先端各部に小球を描いた構成からなる王冠を表したものである。
そこで、本件商標と引用商標とを比較してみると、本件商標は、その構成の一部に王冠の図形を有するとしても、該図形部分は、高さの低い横長の王冠の部分的な形状にして、どっしりとした印象を与えるのに対して、引用商標の王冠は、全体として細長く、先の尖った王冠の全体形状にして、不安定な印象を与えるものであり、その構成、印象に著しい差異を有するものである。
加えて、本件商標は、紋章図形の中に顕著に表されている「JM」と「CO.」の欧文字部分が看者に最も強い印象を与えるものであって、王冠と紋章状図形とはバランス良く一体的に構成されて、全体として欧文字を装飾するように表されているものである。
そうとすれば、両商標の王冠部分には明らかな差異があるばかりでなく、王冠の図形は標識の一部として使用されることが多い実情をも勘案すると、、本件商標から王冠状の図形部分のみを分離抽出することは不自然であるといわざるを得ない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その全体的印象を全く異にするものであるから、両者を時と処を異にして観察したとしても、外観において紛れるおそれのない非類似の商標というべきであり、称呼及び観念については比較すべくもないものである。
また、引用商標が「時計」に使用されて、取引者・需要者の間において広く認識されていたものであることは認め得るとしても、上記認定のとおり、本件商標と引用商標とは全く別異のものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのごとく、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中の第14類に属する商標登録原簿に記載の指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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