Trademark Appeal Case
「BOURBON」の品質誤認性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90192(T2000−90192/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4331448号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成10年5月26日に登録出願され、「BOURBON」の文字と「ショコラビーン」の文字とを二段に横書きしてなり、第30類「丸い豆状のチョコレート」を指定商品として、平成11年11月5日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、特定の品質を有するウイスキーの普通名称である「BOURBON」の文字を有してなるから、これを、バーボンウイスキーを含有する丸い豆状のチョコレート、或いはバーボンウイスキー風味を有する丸い豆状のチョコレート以外の指定商品に使用した場合には、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、上記のとおり「BOURBON」及び「ショコラビーン」の両文字よりものであるところ、商品「ウイスキー」は、「大麦・ライ麦・トウモロコシなどを麦芽で糖化し、酵母を加えて発酵させ、蒸留した酒」(岩波書店発行「広辞苑」参照)であって、我が国においても、「スコッチウイスキー」、「カナディアンウイスキー」、「バーボンウイスキー」などが一般に知られており広く飲用され親しまれている洋酒であり、ウイスキーについて「スコッチ」といえば「スコッチウイスキー」を指すように「バーボン」といえば「バーボンウイスキー」を指すことは周知の事実と認められる(例えば、上掲「広辞苑」の「バーボン」の項参照)。
しかしながら、「バーボン」を表す英語の「bourbon」の語は、これのみをもって直ちに「バーボンウイスキー」を意味するものとして一般に理解されているとまでは認めることができず、その証左もない。また、これと同じ綴りの「Bourbon」が「(フランスの)ブルボン王家の人」(例えば三省堂発行「EXCEED」英和辞典参照)をも意味する語であり、我が国の国語辞典に「ブルボン王朝」(上掲「広辞苑」、講談社発行「日本語大辞典」参照)、「ブルボン家」(小学館発行「国語大辞典」参照)などの項が設けられ、「ブルボン」に関連する語が掲載されている事実を考慮すると、「bourbon(Bourbon)」の語は、「バーボンウイスキー」を表すものと理解される場合があることを必ずしも否定するものではないが、一般的には、「ブルボン王家」「ブルボン王朝」「ブルボン家」などの「ブルボン」(以下「ブルボン王朝のブルボン」という。)の意味合いのものとして理解されると判断するのが相当である。
(2)また、商標権者「株式会社ブルボン」は、ビスケット、豆菓子、米菓子などを扱う「ブルボン/BOURBON」商標で知られる菓子の準大手企業と認められる。
(3)そうすると、本件商標の構成中の「BOURBON」の文字からは、商標権者の「ブルボン/BOURBON」商標、或いは「ブルボン王朝のブルボン」を認識する場合があるとしても、少なくとも「バーボンウイスキー」を想起することはないものというべきであるから、これが商品「丸い豆状のチョコレート」の品質を具体的に表示するものであるということはできない。
(3)してみれば、本件商標は、その指定商品に使用した場合、バーボンウイスキーを成分として含む丸い豆状のチョコレートであると認識されることはないから、商品の品質の誤認を生ずるおそれはない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号の規定に違反して登録されたものでない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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