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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年異議第91277号
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4278986号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4278986号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成10年4月17日に登録出願され、後掲に示すとおり「あったかまる」、「あったか丸」の文字を二段に横書きしてなり、第5類「薬剤」を指定商品として、平成11年6月4日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

本件商標は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用に係る下記の各商標(以下、「引用各商標」という。)と類似する商標であり、かつ、指定商品も同一又は類似のものである。そして、引用各商標は、申立人の業務に係る商品「湿布薬」を表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識され著名となっているものであるから、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあり、また、本件商標の登録を受ける行為は、引用各商標に化体した信用、名声、顧客吸引力等を毀損させる不正の目的で使用するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

<引用各商標>

(1)昭和51年12月27日に登録出願され、「アッタカ」の文字を横書きしてなり、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、昭和55年3月28日に設定登録された登録第1412527号商標

(2)昭和62年3月19日に登録出願され、後掲に示すとおり「三共シップあったか」の文字を横書きしてなり、第1類「湿布薬」を指定商品として、平成2年7月30日に設定登録された登録第2245417号商標

(3)平成3年10月29日に登録出願され、後掲に示すとおりの構成よりなり、第1類「湿布薬」を指定商品として平成6年3月31日設定登録された登録第2640218号商標

(4)平成3年10月29日に登録出願され、後掲に示すとおりの構成よりなり、第1類「湿布薬」を指定商品として平成6年3月31日設定登録された登録第2640219号商標

3 当審の判断

本件商標は、前記のとおり「あったかまる」、「あったか丸」の各文字を二段に横書きしてなるものであるところ、これを構成する各文字は、同じ書体により一体的に表されてなり、かつ、上段の文字は下段の読み方を振り仮名風に表したものと無理なく自然に看取し得るものであるから、かかる場合、本件商標は上段の「あったかまる」の文字部分より生ずる「アッタカマル」の称呼をもって取引に資されるものとみるのが自然である。

そして、たとえ「丸」の文字が、「丸薬」を表すものとして「○○丸」の如く使用されるものであるとしても、普通一般に「丸薬」を指称するものとして使用される場合には、需要者に対し、これを「ガン」と読ませ、その意味合いを認識させるべき合理的理由を伴うのが通例とみられるところ、本件商標については、前記したとおり、その合理的必然性はなく、むしろ、常に前記一連の称呼のみをもって取引に資されるものというべきであるから、本件商標から単に「アッタカ」の称呼を生ずるとする申立人の主張は採用できない。

したがって、本件商標は全体として「アッタカマル」の一連の称呼のみを生ずるものというのが相当である。

してみれば、本件商標より「アッタカ」の称呼が生ずることを前提に本件商標と引用各商標との類似を述べる申立人の主張は妥当でなく、その理由をもって、両商標を類似のものとすることはできない。

その他、両商標を類似とすべき事由は見出せない。

また、申立人提出の証拠を徴するに、「湿布薬」について使用されている「あったか」の文字部分は、その商品の品質、効能を表す文字(語)として把握、認識される場合を否定し得ないものであるから、該文字部分は自他商品の識別標識としての機能を有しないか、若しくは極めてその機能の弱い部分として認識し把握されるとみるのが相当である。そして、その提出に係る証拠をもってしては「あったか」の文字(語)が申立人に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願前に取引者・需要者の間に広く認識された商標とは客観的に認められない。

そうとすると、本件商標と引用各商標とは類似しない別異の商標であって、ほかに両商標が紛れ得るとする事由は見出せないから、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者が直ちに引用各商標を想起し、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものである。

さらに、本件商標は、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的)をもって使用するものとは認められず、また、その証左も見出せない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでない。

よって、結論のとおり決定する。

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