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商標「おろしたて」のおろしたて品質表示の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第4条第1項第7号|審判平成9年異議第90275号)

審判番号
平成9年異議第90275号
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「おろしたて」
争点(論点)
おろしたて品質表示の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第4条第1項第7号
指定商品・役務の区分
第30類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成9年異議第90275号・異議)は、本件商標「おろしたて」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号・第4条第1項第7号への該当性が争われた事例です。主な争点は「おろしたて品質表示の識別力」です。指定商品・役務は第30類に属します。特許庁は「登録第4014005号商標の指定商品中「香辛料」についての登録を取り消す」と判断しました(登録維持)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4014005号商標の指定商品中「香辛料」についての登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4014005号商標(以下「本件商標」という。)は、平成7年2月27日に商標登録出願され、「おろしたて」の平仮名文字を左横書きしてなり、商品区分第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成9年6月20日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

本件商標の登録異議申立ての理由は、「本件商標は、その指定商品中『加工わさび』等がすりおろしたばかりの新鮮な状態であることを表すものであるから、単に商品の品質を表示した語と認識するにすぎないから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。

また、本件商標の指定商品中『おろしたてたものでない商品』に使用する場合には、該商品が有する品質があたかも『おろしたばかりの新鮮なものである』かの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。

さらに、本件商品の指定商品中『加工わさび』を包含する指定商品『香辛料』においては、『おろしたて』の使用により、商品の品質について誤認等が生じ、商品の購入の際の需要者の判断を誤まらせることになり、また、加工食料品の取引者間のルールを乱し取引者業界全体に混乱が生ずることにもなる」旨主張し、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同第4条第1項第16号及び同第4条第1項第7号に該当し、その登録は取消されるべきである。

3 当審における登録異議の取消理由

当審において、登録異議の申立ての理由に基づき、「本件商標は、『おろしたて』の文字を書してなるものであるところ、これをその指定商品中『香辛料』に属するものと認められる『生のわさび、にんにく、しょうが等をおろしてチューブ等の容器に詰めた加工生わさび、にんにく、しょうが等』の商品について使用するときは、単にその商品の品質を誇称するにすぎないものと認められるものである。したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものであるから、取消されるべきものである。」旨の取消理由通知書を商標権者に通知した。

4 商標権者は、上記当審の取消理由通知書に対して指定期間内に何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

よって判断するに、申立人が提出している甲第2号証乃至同第14号証によれば、香辛料を取り扱う業界においては、「おろしたて」の文字を「おろしたばかりの状態のもの」を表示するものとして普通に使用している事実がある。

してみれば、「おろしたて」の文字よりなる本件商標をその指定商品中「おろしたばかりの状態のしょうが、にんにく、わさび等を含む香辛料」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、上記事実から、該商品が「おろしたばかりの状態」の商品であること、すなわち、単に商品の品質を表示したにすぎないものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識しないものといわなければならない。

そして、本件商標は、その指定商品中、「香辛料以外の商品」については、商品の品質等を具体的に表示したものではなく、商品の品質について、誤認を生じさせるおそれがないものとみるのが相当である。また、本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的もしくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものでなく、かつ、これをその指定商品について使用しても、何ら公共の利益、一般的道徳観念に反するものとも言い得ないものであるから、本件商標について、商標法第4条第1項第16号及び同第7号についての本件登録異議申立ては、理由がないものといえる。

したがって、本件商標は、その指定商品中「香辛料」について、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものと認められ、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取消すべきものであって、本件登録異議の申立てに係るその余の商品については、取消すべき理由がないものであるから、同第4項により登録を維持する。

よって、結論のとおり決定する。

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