Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年異議第91361号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4123973号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成8年4月3日に登録出願され、その構成別紙に示すとおり「ナンジャビザ」の文字と「NAMJA VISA」の文字とを二段に併記してなり、商品区分第16類「紙類,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。),昆虫採集用具,紙製包装用容器,衛生てふき,紙製タオル,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙製のぼり,紙製旗,印刷物,書画,写真,写真立て,かるた,歌がるた,トランプ,花札,事務用又は家庭用ののり及び接着剤」を指定商品として、平成10年3月13日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由
本件商標は、国際的に著名な商標「VISA」にただ乗りするものであるから、信義則に反し、かつ、他人の名称の著名な略称を含む商標である。
また、本件商標は、昭和50年10月28日に登録出願され、別紙に示すとおり「VISA」の文字を横書きしてなり、商品区分第26類「新聞、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和55年5月30日に設定登録されている登録第1418809号商標、
昭和55年7月25日に登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、商品区分第26類「印刷物(文房具類に属する商品を除く)その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和58年9月29日に設定登録されている登録第1618651号商標
昭和60年9月27日に登録出願され、別紙に示すとおりの構成よりなり、商品区分第26類「印刷物、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年4月26日に設定登録されている登録第2044491号商標(以下、これらを合わせて「引用商標」という。)と類似する商標である。
さらに、申立人の業務に係る「クレジットカード・サービス,各種商品の通信販売」等を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されている商標であるから、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品又は役務とその出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第11号及び同第15号に該当し、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、その構成前記のとおり「ナンジャビザ」の文字と「NAMJA VISA」の文字とを二段に併記してなるところ、その構成中の「ナンジャ」及び「NAMJA」の文字部分は、商標権者の経営する都市型テーマパーク「ナンジャタウン」を指称するものとして、また、「ビザ」及び「VISA」の文字部分は、「査証、ビザ」を意味する語として、各々の文字(語)を結合してなるものと容易に理解・認識されるものであり、係る構成からは一体に「ナンジャビザ」及び「NAMJA VISA」と把握して「ナンジャタウンの入場許可証」程度の意味合いを看取させるものというのが相当である。
さらに、上段に表示された「ナンジャビザ」の文字及び下段に表示された「NAMJA VISA」の文字は軽重の差もなく表され、該構成中の「ビザ」及び「VISA」の文字部分が独立して認識されるとみるべき特段の事由は見いだせないものであって、該構成文字に相応して生ずる「ナンジャビザ」の称呼も格別冗長でなく、淀みなく称呼し得るものである。
してみれば、本件商標は、「VISA」の文字をその構成中に含むものであるとしても、該文字は「査証、ビザ」を意味する語としてのみ理解され、一体として上記意味合いを看取させ、かつ、一連に称呼されるものであるから、本件商標を指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとはいい得ず、他の法律によってその使用が禁止されているものとは認められず、そして、申立人の提出に係る証拠を検討し、職権をもって調査したが、他人の名称の著名な略称を含む商標に該当するものとは認め難いものである。
また、引用商標は、「VISA」の文字に相応して「ビザ」の称呼を生ずるものであり、「ナンジャビザ」の称呼を生ずる本件商標とは、称呼上類似するものとすることはできないものであって、その外観及び観念においても類似するものとすることはできないから、本件商標は引用商標と類似しない別異の商標であり、かつ、引用商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る「クレジットカード・サービス」の商標「ビザ・カード」として取引者・需要者の間において広く認識されていたことを考慮しても、本件商標をその指定商品に使用した場合、引用商標を想起させるものでなく、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものでない。
その他、本件商標の登録を取り消すべき理由及び証拠は、発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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