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Trademark Appeal Case

称呼・綴りの類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号判定2000−60051(T2000−60051/J6)
審判種別記載はありません。
結論other

結論テキスト

商品「ボート」に使用するイ号標章は、登録第2609813号商標の商標権の効力の範囲に属する。

理由テキスト

1. 本件商標

本件登録第2609813号商標(以下「本件商標」という。)は、別記(1)に表示したとおりの構成よりなり、平成2年10月3日に登録出願、第12類「ボート、その他の船舶、船用品」を指定商品として、同5年12月24日に設定登録されたものである。

2. イ号標章

「ボート」に使用されていると請求人が述べる商標(以下「イ号標章」という。)は、別記(2)に表示したとおりの構成よりなるものである。

3. 請求人の主張

請求人は、結論同旨の判定を求め、その理由の要旨を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証乃至同第3号証を提出している。

(1)請求の理由の要約

本件商標は、別記(1)に示すとおり、図案化した英文字「Skeeter」と片仮名文字「スキーター」を二段書きしたものであるから、「スキーター」の称呼を生ずる。これに対して、イ号標章は、別記(2)に示すとおり、英文字「SKEETER」よりなるものであるから、「スキーター」の称呼を生ずる。両標章は、「スキーター」の称呼を共通にする類似の標章である。

また、本件商標の指定商品中、第12類「ボート、その他の船舶」と、イ号標章の使用に係る商品「ボート」とは、同一の商品である。

(2)請求の必要性

請求人は、本件商標の商標権者であるが、被請求人が商品「ボート」に標章「SKEETER」の使用をしていること(甲第1号証)について、平成11年11月24日、被請求人に対し、本件商標の商標権を侵害するものである旨の警告を発した(同第2号証)。

その警告書に対して、被請求人が平成11年11月27日付けで「使用を中止し、陳謝する。」旨の書面(甲第3号証)を代理人宛に送ってきた。ところが、その後においても、被請求人は使用を中止するどころか、今なお、類似する商標を付した商品「ボート」の輸入をするため、新たに発注し、使用を継続していることが判明した。

そこで、請求人は、輸入の差し止めを求めるため、必要な書類の作成をした。

(3)イ号標章の説明

被請求人は、平成11年5月頃より、「SKEETER」の標章を付した商品「ボート」を輸入販売し、雑誌などにおいて広告をしている(甲第1号証)。

請求人は、平成元年に株式会社レスターファインを設立し、ルアー・ロッドの製造、ルアーのデザインなどの業務を行っていた。その業務の傍ら、釣り用のアルミニウム製のボートの設計を行い、製造しようとするが、国内に製造業者がなく、中断する。一方、平成2年10月3日付けで、本件商標を出願し、平成5年3月2日付けで出願公告され、同年12月24日付けで設定登録される。その間の平成3年に、米国で標章「SKEETER」を付したグラスファイバー製のボートを見い出し、親近感を覚え、テスト輸入及び販売を開始する。平成7年に、株式会社レスターファインの業務を停止したことに伴い、本件商標の商標権者を請求人である樋上吉秀に変更し、業務を継承する。平成8年に、米国スキーター社の販売アドバイザーを引き受け、グラスファイバー製のボートの販売促進に協力する。平成10年に、請求人がアルミニウム製のボート(モーター付き)をデザインし、米国スキーター社に製造試作を依頼する。平成11年に、アルミニウム製のボート(モーター付き)を標章「SKEETER」で販売開始すると共に、モーターの付いていないアルミニウム製のボートを国内業者に製造委託して、標章「SKEETER」を付した商品「アルミニウム製のボート」は、請求人が当初より製造・販売を委託している国内業者ドリーム社あるいは請求人の業務にかかる商品を表示するものとして需要者の間で広く認識されている。

(4)イ号標章が商標権の効力の範囲に属するとの説明

本件商標は、図案化した英文字「Skeeter」と片仮名文字「スキーター」を二段書きしたものであるから、「スキーター」の称呼を生ずる。

他方、イ号標章は、英文字「SKEETER」よりなるものであるから、「スキーター」の称呼を生ずる。

本件商標とイ号標章とは、外観が相違するとしても、「スキーター」の称呼を共通にし、また、英文字の綴りが同じであることから、共通する観念を生ずるものである。したがって、本件商標とイ号標章とは、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるから、類似の標章というべきである。

そして、本件商標の指定商品中「ボート、その他の船舶」と、イ号標章の使用に係る商品「ボート」とは、同一の商品である。

以上のとおり、イ号標章は、本件商標と類似する商標であり、その使用に係る商品と本件商標の指定商品も類似する商品であるから、被請求人が商品「ボート」に使用するイ号標章は、本件商標の効力の範囲に属するものである。

4 被請求人は、請求に対し、何ら答弁していない。

5 当審の判断

よって判断するに、本件商標は、別記(1)に示すとおり、レタリング化された「Skeeter」の欧文字とその下に「スキーター」の片仮名文字を書してなるところ、一般に欧文字と片仮名文字とを併記した構成の商標において、その片仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るときは、片仮名文字部分より生ずる称呼がその商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当である。

そうとすると、本件商標は、「スキーター」の片仮名文字部分に相応して、「スキーター」の称呼を生ずるものと認められる。

これに対し、イ号標章は、別記(2)に示すとおり、「SKEETER」の欧文字よりなるものであるところ、該語は、特定の語義を有しないものと認められるものであるから、これよりは、「スキーター」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。

してみれば、本件商標とイ号標章とは、外観において、区別し得る差異を有する点があるとしても、「スキーター」の称呼を共通にする類似の商標と認められ、また、本件商標の指定商品とイ号標章に使用する「ボート」とは、同一又は類似のものに使用するものである。

したがって、「ボート」に使用するイ号標章は、本件商標の効力の範囲に属するものと認められる。

よって、結論のとおり判定する。

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