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Trademark Appeal Case

登録商標と使用商標の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第4836号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2443743号商標(以下、「本件商標」という。)は、別紙に表示したとおりの構成よりなり、昭和62年5月30日に登録出願、第30類「洋菓子、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成4年8月31日に登録がなされ、現に、有効に存続しているものである。

2請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録を取り消す、審判の費用は被請求人の負担とする」旨の審決を求め、その理由を次のように述べている。

本件商標は、その指定商品のいずれの商品についても継続して3年以上、日本国内において使用された事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

また、請求人が出願する平成7年商標登録願第3028号は、本件商標により平成8年11月29日に拒絶理由通知を受けており、請求人は、本件取消審判を請求する法律上の利益を有するものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件の審判請求は成り立たない、審判の費用は請求人の負担とする」との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第5号証を提出している。

(1)被請求人の有する本件商標は、「気球の図形」及び「ハーバー」、「Harbour」より成る。即ち、乙第1号証は本件商標の権利化された標章を示している。一方、本件商標の指定商品は「菓子及びパン」である。

(2)本件に係る使用商標

乙第2号証は、被請求人の使用商標を示す写真であり、「気球の図形」及び「ハーバー」から成る構成を備え、この使用商標は、洋菓子の包装に付されている。

(3)本件商標と使用商標の対比

本件商標は、「気球」が白黒の図形から構成され、「気球」図形内に文字「ハーバー」が位置し、かつ「籠」が真下に吊り下げられている。これに対し、使用商標は、「気球」が桃色及び黄色を用いた図形から構成され、「気球」図形の一側に文字「ハーバー」が位置し、かつ「籠」が斜め方向に吊り下げられている。このように、両商標は色彩や要部の配置位置が若干相違しているが、実質的に同一である。つまり、使用商標は本件商標の権利範囲内の使用態様である。

(4)継続使用の説明

乙第3号証は、継続使用を示す「沿線情報新聞」であり、平成9年4月27日(日曜日)付で第128号の4月号として発行され、その第1面には「横浜土産ベスト10」のアンケート結果が発表され、本件商標「ハーバー」の付された菓子が第3位となっている。このアンケートは、本誌に説明されているように2月号で募集されており、よって、本件審判請求日(平成9年3月28日)より前に本件商標が継続使用されて消費者に広く知られていたことが明らかである。

乙第4号証及び同第5号証は、「現場納品書」の写しであり、菓子(商標)「ハーバー」が1997年1月及び2月付で「東海キヨスクK、K」殿の「新横浜1号」店に納品されていることを証明している。

(5)以上説明したように、本件商標は審判請求前に継続して使用されており、よって、本件取消審判請求は理由がないとする決定が得られるものと確信する。

4 当審の判断

よって、本件審判を請求することについて請求人と被請求人との間において利害関係の有無につき争いがないので、本案に入って判断する。

被請求人が提出した各証拠をみるに、乙第1号証は、本件商標を示すものである。乙第2号証は、商品の写真(上段)とその包装袋が開封され商品が見えている状態の写真(下段)であって、これには、「マロン」の文字及び「ハーバー」の文字と、「Marron Harbour」の文字を付記した円形の気球、リボン、籠が表示されていること(以下「使用商標」という。)が認められる。

そこで、本件商標と使用商標を比較するに、両商標は、気球の傾き、色彩の有無、文字の有無等において差異を有するが、共に、気球、リボン、籠の図形を描き、「ハーバー」、「Harbour」の文字を書してなるものであって、その構成要素たる文字と図形を共通にするものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一のものであると判断するのが相当である。

乙第3号証は、三和プランニングセンター株式会社(横浜市神奈川区鶴屋町1−7在)が1997年(平成9年)4月27日に発行した沿線情報新聞「相鉄[沿線]インフォメーション第128号」であって、「横浜のお土産ベスト10」の記事中に「本誌2月号で募集した『横浜を代表するお土産は何?』の読者アンケートには462通の応募をいただきました。」、「3位 ハーバー 有明のマロンハーバー 8個入り(1,000円)」の記載と前記乙第2号証の写真(上段)と同じ商品が掲載されていることが認められる。

乙第4号証は、被請求人が、1997年1月に発行した東海キヨスクK.K宛の現場納品書(小口仕入)(写し)であって、被請求人が1997年1月1日〜同月10日の間に新横浜1号店に、品目が「菓子」で品名が「ハーバー1,550円」、「ハーバー2,060円」、「ハーバー2,580円」を各60個、30個及び8個納品したことが認められる。

乙第5号証は、被請求人が、1997年2月に発行した東海キヨスクK.K宛の現場納品書(小口仕入)(写し)であって、被請求人が1997年2月1日〜同月10日の間に新横浜1号店に、品目が「菓子」で品名が「ハーバー 1,550円」、「ハーバー 2,060円」、「ハーバー 2,580円」を各50個、15個、5個納品したことが認められる。

そして、以上の乙第1号証ないし同第5号証を総合し判断すると、本件取消審判の予告登録前3年以内に日本国内において、本件商標の商標権者は、本件商標を本件商標の指定商品中の「菓子」に使用していたものといえるものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。

そして、請求人は、被請求人の答弁に対して、何ら弁駁していない。

よって、結論のとおり審決する。

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