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Trademark Appeal Case

商標の構成・称呼の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第15429号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2193309号商標(以下、「本件商標」という。)は、昭和62年4月10日に商標登録出願され、「ICEING」の欧文字を書してなり、第4類「化粧品、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成1年11月28日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録はその指定商品中『せっけん類』についてはこれを取り消す。審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求める。」と申し立て、その理由を概略次のように述べている。

(1)請求の理由

請求人の調査によれば、本件商標は、上記指定商品中「せっけん類」について継続して3年以上日本国内において使用されていないのみならず、本件商標を使用していないことについて何等正当な理由が存するとも認められない。さらに、本件商標について専用使用権の設定又は通常使用権許諾の登録もないのであるから、使用権者による使用ということも問題にならないので、商標法第50条第1項の規定に基づき本件の指定商品中、上記商品については取り消されるべきである。

(2)被請求人の平成9年12月19日付け答弁書に対する弁駁として

被請求人が答弁書において述べている使用に係る商品「シャンプー」は、乙第1号証の1及び2各商品写真に示す通りであり、該商品には「ICEING」の商標が明瞭に表されている旨を述べている。請求人は、乙第1号証の1に、「FRESH/ICEING」が、また、乙第1号証の2に商品「シャンプー」が表示されているとしても、これら証拠には何日、誰によって、何処で撮られたものかは、すべて不明であるから、その使用の事実は認められない。そして、前記写真の商品は、答弁書において、「株式会社ハシモトリビックへ、平成8年3月18日、同9年3月5日に販売されている。」として、乙第2号証乃至乙第3号証の売上伝票の写しを提出している。しかしながら、該売上伝票の商品名の欄には、「フレッシュアイシング ヘアトニック(200)」及び「フレッシュアイシング トニックシャンプー(1000)」が使用されているとしているが、これら使用商標と本件商標とは、明確に商標の構成態様及び称呼を異にするものである。また、本件商標「ICEING」と使用商標として示された乙第1号証1の商標「FRESH/ICETNG」及び乙第2号証乃至乙第3号証の売上票の商品名の欄に示された「フレッシュアイシング ヘアトニック(200)」及び「フレッシュアイシングトニックシャンプー(1000)」とは、明確に商標の構成及び称呼を相違するものである。即ち、本件商標「ICEING」は、甲第2号証によれば、名詞として、「氷、氷菓子」、動詞として「氷で冷やす、氷をつめる、凍らす」の意を有する平易な英語「ICE」〔ais〕に「動詞の原形に添えて現在分詞・名動詞を作る」の意を有する英語「−ING」を付加した「ICEING」から生ずる「アイスィング」であることが認められ、乙第1号証の2及び乙第2号証乃至第3号証に示された「フレッシュアイシング」とは、明らかに称呼を異にするものであり、仮りに百歩譲ってこれらの使用事実から「アイシング」の称呼を生ずるとしても、本件商標「ICEING」がら生ずる称呼「アイスィング」と使用商標「アイシング」に対応する英語は「ICING」であるから、明確に商標を異にするものである。

したがって、被請求人の主張からは、本件商標「ICEING」の使用とすることはできない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「結論同旨の審決を求める」と答弁し、その理由を概略次のように述べ、証拠方法として乙第1号証乃至乙第4号証までを提出している。

(1)答弁の理由

本件商標は、その指定商品中「シャンプー」について、継続して3年以上日本国内において商標権者により使用されている。

本件商標の使用に係る商品「シャンプー」は乙第1号証の1及び2各商品写真に示す通りであり、該商品には「ICEING」の商標が明瞭に表わされているところから、本件商標が使用されているといえる。そして、前記写真の商品は、大阪府東大阪市長田中2丁目82番地の株式会社ハシモトリビックへ、例えば平成8年3月18日、同9年3月5日に販売されている。これらの事実は乙第2号証及び乙第2号証及び乙第3号証に示すとおりである。

なお、該商品については、昭和59年10月2日に厚生省による化粧品製造品目の追加許可がなされている(乙第4号証)。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定によって取りされるべきではない。

(2)平成10年4月20日付及び同10年6月22日付の弁駁書に対する答弁として

第1号証の1及び2について

乙第1号証の1の商品写真の表面ラベルからは、被請求人の所有する本件商標「ICETNG」の文字が青地の中に顕著に「ICETNG」と配されていることからみても、本件商標の使用であることの事実を示したものであること明らかである。また、乙第1号証の2の商品写真の裏面ラベルからは、「アイシング」の文字及び「NET 1000ml」の文字が配されていることも明らかである。更に、乙第2号証及び乙第3号証の売上伝票の写からみても、商品コード(453012)の商品名「フレッシュアイシング トニックシャンプー(1000)」からもみられるように、「アイシング」印の「トニックシャンプー1000の売り上げを示したもので、乙第1号証の2の写真「アイシング」「NET1、000ml」を指すものである。本件商標と、使用に係る乙第1号証の1に顕著に表された「ICEING」の商標とは、社会通念上同一のものとみるのが自然である。

乙第1号証の1と乙第1号証の2の商品写真からは、商品「トニックシャンプー」であることは明らかである。乙第2号証及び乙第3号証の売上伝票からは、本件審判請求の登録(平成9年10月15日)前3年以内に日本国内において、被請求人が本件指定商品中の化粧品「トニックシャンプー」について使用している事実が明らかである。

被請求人が提出した乙第1号証の1及び乙第1号証の2の商品写真と乙第2号証及び乙第3号証の売上伝票からは、本件指定商品中「トニックシャンプー」に、社会通念上本件商標と同一性を有する商標が使用されていることが判り、かつ本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用している事実も明らかである。さらに、該商品については、乙第4号証による昭和59年7月13日付けで厚生省に対し化粧品製造届を行なっているものである。

したがって、本件商標は、その指定商品中請求に係る商品についてその登録を取り消される理由はない。

4 当審の判断

よって判断するに、被請求人が提出した乙第4号証によれば、被請求人は、昭和59年10月2日に「シャンプー」を製造する許可を厚生大臣より受けているものである。同じく、乙第1号証乃至同第3号証によれば、被請求人は「FRESH」及び「ICEING」の各欧文字を二段に色彩及び書体の大きさを変えて顕著に表してなるところ、構成中上段の「FRESH」の文字部分は、単に当該商品が「新鮮な商品」であること、すなわち品質を表しているにすぎないものと認められるものであるから、自他商品の識別機能を有する部分は下段の「ICEING」の文字部分にあるものとみるのが相当である。また、乙第2号証乃至同第3号証の売上伝票に、上記商品名である「FRESH ICEING」が「フレッシュアイスィング」でなく「フレッシュアイシング」と記載されていたとしても、これらは表音上の微差でしかなく、両者は、社会通念上同一性を有するものと認められる。

一方、被請求人は、平成8年3月18日に容器に「ICEING」の商標を付した「トニックシャンプー1000」480本と120本の計600本を、同じく、平成9年3月5日に「トニックシャンプー1000」240本と60本の計300本をいずれも「大阪府東大阪市長田中2丁目82番地」の「(株)ハシモトリビック」に対し販売していることが窺える。

そして、本件商標は「ICEING」の欧文字を書してなるものであるのに対して、被請求人が上記シャンプーに使用する商標も「ICEING」の欧文字よりなるものであるから、本件商標と被請求人が上記シャンプーに使用する商標とは、社会通念上同一性を有する商標であると判断するのが相当である。

してみれば、本件商標は、本件審判請求の予告登録前3年以内に、日本国内で、被請求人が取消請求に係る指定商品中「シャンプー」について使用していたものと言わざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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