sokuhyo

Trademark Appeal Case

音だけの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成5年審判第18688号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本件商標

本願商標は、「オトダケ」の文字を書してなり、第24類「クラッカーその他のおもちゃ・人形・娯楽用具・運動具・つり具・楽器・演奏補助品・蓄音機・レコード・これらの部品および附属品」を指定商品として、平成2年8月30日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

登録異議の申立てのあった結果、原査定は、「本願商標は『オトダケ』の文字よりなるものであるところ、当該文字は指定商品(とりわけ、おもちゃ花火)との関係では『音だけ』の意味合いを容易に理解させるものであるので(おもちゃ花火の中には、例えば、クラッカー、爆竹(音響花火)のように、音だけを発することを売り物にしたものが存する)、これを指定商品中『音だけ発するおもちや花火(クラッカー、爆竹等)』について使用しても、これに接する取引者・需要者は、これを単に、光・色・紙テープ等を出すことなく音だけ発するものであること、すなわち、商品の品質を表示したものと理解するに止まり、自他商品識別標識としての機能を果たす文字とは認識しないものといわなければならない。

また、これを前記以外の商品(おもちゃ花火)について使用するときには、その商品が恰も上記の品質を有するおもちゃ花火であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「オトダケ」の文字を書してなるところ、商品大字典(発行所東洋経済新報社 1996年発行)の「花火(煙火、fireworks)」の項をみると、「花火の製造、貯蔵、販売などは火薬類取締法によって規制されており、法律的には煙火と呼ばれている。煙大の種類は多く、用途として観賞用、信号用、効果・現示用に分類され、観賞用として打挙げ煙火(昼用・夜用)、仕掛け煙火、玩具用花火とに分類される。同じく、「玩具花火」の項をみると、「こどもの玩弄用の花火で法律によって、種類、寸法、使用できる火薬量などが規定されている。・・・・・・・・・大別すると、▲1▼炎、火粉または火花をだすもの、▲2▼回転、走行するもの、▲3▼飛しよう、打ち挙げるもの、▲4▼爆発音を出すもの、▲5▼煙を出すものがある。」旨等の記載がみられる。

しかして、音を出す花火にあって、手で持つ花火として、手でヒモを引くと音だけが出るもの、音がしてテープがでるもの、音がして紙吹雪の出るもの等をクラッカーと称し、また、手に持たない花火として、火をつけるとパンパンと続けて爆発するものを爆竹と称し、かたい場所にぶつけてパンと破裂するものをカンシャク玉と称して、それぞれが市販されているところである。

そうとすると、本願商標は「オトダケ」の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これに接する取引者、需要者は、上記の事実からして、「音だけ」を発することを特徴とする花火の意味合いを容易に理解、把握する場合が決して少なくないものと判断するのが相当である。

してみると、本願商標は、その指定商品中「クラッカー、爆竹、カンシャク玉」について使用される場合には、その商品が音だけを発する製品である旨を表したものと理解されるに止まり、単に、商品の品質、用途を表示してなり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。

以上のとおり、本願商標をその指定商品中「クラッカー、爆竹、カンシャク玉」に使用しても、商品の品質、用途を表示するにすぎず、また、上記商品以外の「おもちゃ」に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるをえない。

してがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し登録することはできない。

なお、請求人は、本願商標は「オトダケ」の文字を書してなるが、これよりは「音竹」「乙竹」「弟竹」「乙岳(獄)」「弟岳(獄)」「音岳(獄)」等の呼称が考えられ、一種の造語であって、特有の観念を有するものではない旨主張するが、上記の拒絶の理由があるから、請求人の主張は採用できない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。