sokuhyo

Trademark Appeal Case

立体商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第3365号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、商標の構成を別掲に示すものとし、第3類「化粧品、歯磨き」を指定商品として、平成9年7月23日に立体商標として登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、『本願商標は、その指定商品との関係よりすれば、その商品が練り物状・クリーム状の形状であって、それに装飾的な色を施したものであることを容易に認識させる商品の形状の一形態を表した立体的形状よりなるものであるから、これをその指定商品について使用しても、単に商品の形状を普通に用いられる方法をもって表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、練り物状・クリーム状の商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。』旨認定して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

平成8年法律第68号により改正された商標法は、立体的形状若しくは立体的形状と文字、図形、記号等の結合又はこれらと色彩との結合された標章であって、商品又は役務について使用するものを登録する立体商標制度を導入した。

ところで、商標法上における商標の本質的機能は、商標を使用することにより商品・役務の出所を明らかにし、自己の業務に係る商品・役務と他人の業務に係る商品・役務との品質・質等の相違を認識させること、即ち、自他商品・役務の識別機能にあると解せられ、立体商標も平面商標と同様に前記機能を果たし得るものといえるので平成8年の商標法の改正により登録制度が設けられたものであり、立体商標も商標登録の要件として、自他商品・役務の識別標識としての機能を有するものとされるのは当然のことである。

そこで、本願商標が自他商品識別機能を有するものであるかどうかを検討するに、指定商品との関係より考察すれば、商品「練り歯磨き」を取り扱う業界においてチューブから絞り出した状態がストライプとなっている製品が開発され、販売されている事実が存在し、例えば、虫歯予防、歯垢除去、口臭予防等の効果を有するストライプ状である練り歯磨きを「3つの効果が一つになったストライプ歯磨き」等の謳い文句で宣伝広告し、販売されていることが認められる。

しかして、本願商標に係る立体的形状は、別掲に示すとおりの構成からなるところ、商品「ストライプ歯磨き」をチューブから絞り出した状態を模した一形態であって、絞り出した状態の形態は本願商標に係る立体的形状に限定されるものでないことは明らかであるから、商品の内容がストライプの練り物状であることを認識するにとどまり、たとえ蛇行形の形状であっても、その商品を表に絞り出した一形態であることを認識するといわなければならない。

そうとすれば、本願商標に係る立体的形状は、本来的に自他商品を識別するための標識として看取されるものではないといえるから、これをその指定商品に使用しても需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標といわなければならない。

請求人は、本願商標の形状は本願指定商品について普通に見受けられるものではなく、該形状は特殊な態様で表示したものとして認識される旨主張しているが、本願商標は前記認定のとおり認識されるといえるから、請求人の主張は採用できない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することはできない。

なお、原査定は、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する旨認定しているが、同法第3条は、自他商品・役務の識別力についての登録要件に関する条項であって、同第1項第6号は、同項各号の総括的規定と解されるものであるから、当審において、本願商標を同法第3条第1項第6号に該当すると判断しても、請求人には既に意見(自他商品の識別力の有無について)を述べる機会が与えられているから、あらためて拒絶の理由を通知することなく判断した。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。