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Trademark Appeal Case

防護標章の周知性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第21087号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願標章

本願標章は、別掲に表示した構成よりなり、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,船舶の修理又は整備,船舶の建造,航空機の修理又は整備,自転車の修理,自動車の修理又は整備,鉄道車両の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備,映写機の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,エレベーターの修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,電話機の修理,土木機械器具の修理又は保守,ラジオ受信機又はテレビジョン受信機の修理,家具の修理,傘の修理,楽器の修理又は保守,金庫の修理又は保守,靴の修理,時計の修理又は保守,はさみ研ぎ及びほうちょう研ぎ,毛皮製品の手入れ又は修理,洗濯,被服のプレス,被服の修理,煙突の清掃,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,し尿処理槽の清掃,浴槽又は浴槽がまの清掃,電話機の消毒,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。),土木機械器具の貸与,床洗浄機の貸与,モップの貸与」を指定役務とし、登録第2071307号商標(以下「原登録商標」という。)に係る防護標章登録願として、平成7年1月30日に出願され、その後、指定役務については同9年7月24日付の手続補正書により「電気工事,電気通信工事,航空機の修理又は整備,自転車の修理,自動車の修理又は整備,鉄道車両の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備,映写機の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,エレベーターの修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,電話機の修理,土木機械器具の修理又は保守,ラジオ受信機又はテレビジョン受信機の修理,時計の修理又は保守」に補正されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「この防護標章登録出願に係る標章は、他人がこれを本願指定役務について使用しても、その役務の出所について混同を生ずる虞がある程度に、需要者の間に広く認識されているものとは認められない。

したがって、この防護標章登録出願に係る標章は、商標法第64条の要件を具備しない。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

原登録商標は、別掲に表示した構成よりなり、昭和61年5月22日に登録出願、第11類「電気機械器具(但し、電気磁気測定器を除く)電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、同63年8月29日に設定登録され、その後、平成10年4月7日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものであり、本願標章は、この原登録商標と同一の構成態様よりなるものであって、その出願も原登録商標権者によるものであることが、商標登録原簿及び本件出願書類に徴して認められる。

次に、原登録商標の周知性についてみるに、証拠方法として提出された第1号証ないし第35号証(枝番を含む。)によれば、請求人(出願人)は、昭和23年に設立され、設立当初は「ロータリースイッチ」等の製造販売を手掛け、その後、総合電子部品等の製造販売へと営業活動を展開したこと、雑誌「日経ビジネス」、「カタログ」、「日本経済新聞」、「日経産業新聞」等に「アルプス」、「ALPS」及び「ALPS」と「アルプス電気株式会社」を併記した各文字が使用されていることが認められる。

上記認定事実よりすれば、「ALPS」の文字からなる商標は、請求人の取扱いに係る商品「総合電子部品」等に永年使用されたことにより、該商品分野における取引者、需要者間においては、請求人の取扱いに係る商品を表示するためのものとしてある程度認識されていたことが窺えるとしても、請求人の提出した証拠よりは、原登録商標と同一態様の標章のみが実際に宣伝広告された事実を示す証左は乏しく、原登録商標が広く一般の取引者、需要者に認識されていたものとは直ちに認め難いところである。

しかも、「ALPS」(アルプス)の語は、「フランス、イタリア、スイス、オーストリアにまたがる山脈の名称を表す外来語として一般世人によく知られている語であるばかりでなく、商号や商標としても採択使用され易いものであり、該山脈の名称をこえて、請求人(出願人)の原登録商標を連想、想起させるほど格別に取引者、需要者の注意を強く惹くものであるともいえない。

また、補正後の本願標章の指定役務と原登録商標が使用されている総合電子部品との関係をみるに、前者は、完成品たる商品そのものを対象として、役務の提供がなされるのものであって、その部品を対象として保守又は修理を行うものではなく、また、この種役務の取引者、需要者にとっては、取引に当たり、これら商品を構成する一部品がいずれの事業者によって製造販売されたかについては、特に関心を示すものともいえないことからすれば、補正後の本願標章の指定役務と原登録商標が使用される総合電子部品とは、必ずしも密接な関係を有するものともいえない。

さらに、提出された第9号証の2及び第10号証の2について調査するに、該件はいずれも、当審において、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断されている。

以上の事情を総合勘案すると、たとえ他人が本願標章と同一の標章を、補正後の本願の指定役務に使用したとしても、請求人の業務に係る役務であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれはないといわなければならない。

したがって、本願標章が商標法第64条に規定する要件を具備しないものとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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