Trademark Appeal Case
構造撥水の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第3037号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「構造撥水」の文字を横書きしてなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),げた,草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として、平成8年6月6日登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、本願商標は、「本願の指定商品の素材を取扱う業界においては蓮の葉やサトイモの葉のもつ撥水構造と類似の構造を形成することにより撥水性を高めた織物が開発されているところよりすれば、その生地自体の構造が撥水性を有する素材を使用した商品であることを認識させるにすぎないから、これを本願指定商品中、撥水性を有する素材を使用した被服等の商品について使用しても、単に商品の品質を表示したに止まるものと認め、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある」旨認定し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「構造」と「撥水」の文字を結合したものと容易に理解させるものであるところ、その構成中、前半の「構造」の文字は、「いくつかの材料を組み合せてこしらえたもの。そのしくみ。くみたて。」、後半の「撥水」の文字は、「水をはじくこと」の意味をそれぞれ有すると認められるものである。
ところで、本願指定商品には、水をはじく機能、すなわち、撥水性が要求される商品「レインコート,スキージャケット」等が含まれるものである。
そうとすると、本願商標をその指定商品中「レインコート,スキージャケット」等の撥水機能を有する商品について使用しても、取引者及び需要者は、「水をはじく構造のもの」であることを表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別力を有しないものと判断するのが相当である。
このことは、蓮の葉やサトイモの葉のもつ「撥水構造」に学んで開発された織物があるという記述(出典:「新素材材料入門」131頁 著者宮本武明 本宮勲也 発行所 日刊工業新聞社,同旨 「第2版繊維便覧」523頁 編者 社団法人 繊維学会 発行所 丸善株式会社)からも是認できるところである。
したがって、本願商標は、その指定商品中、前記商品に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎず、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ないから、結局、本願商標を商標法第3条第1項及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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