Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−3821(T2000−3821/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、別掲(1)に示したとおりの構成よりなり、平成10年12月27日に登録出願、その指定商品・指定役務については、同11年12月22日付け手続補正書により第30類「とんかつべんとう、とんかつ」及び第42類「とんかつ料理の提供」と補正したものである。
2.引用商標
原査定において、本願の拒絶理由に引用した登録第3093507号商標は、別掲(2)に示すとおり「かつ家」の文字を書してなり、平成4年12月7日に登録出願、第30類「弁当」を指定商品として、平成7年11月30日に設定登録されたものである。
同じく登録第3127896号商標は、別掲(3)に示すとおり「かつや」の文字を書してなり、平成5年4月26日に登録出願、第29類「肉製品」を指定商品として、平成8年3月29日に設定登録されたものである。
同じく登録第3298172号商標(以下これらを合わせて「引用商標」という。)は、別掲(4)に示すとおり「かつ家」の文字を書してなり、平成4年12月7日に登録出願、第42類「丼めし、詰合せ料理の提供」を指定役務として、平成9年4月25日に設定登録されたものである。
そして、前記の引用各商標は、現に有効に存続しているものである。
3.原査定の理由
原査定は、「本願商標は、四角形様の図形部分と「とんかつ」「かつや」の文字部分よりなるところ、図形部分と文字部分は、これを一体不可分のものとしてのみ掌握しなければならない特段の事由を見いだせないものであるから、各々が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るといえるものである。そして文字部分にあっては、その構成・態様に加え、これらを一体不可分のものとしてのみ掌握しなければならない特段の事由を見いだせないことから、簡易・迅速を旨とする取引の実際においては、他の文字に比し大きく書されている「かつや」の文字部分をとらえて、これより生ずる「カツヤ」の称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものと判断するのが相当である。他方、引用各商標は、「かつ家」「かつや」の各構成文字に相応して「カツヤ」の称呼を生ずるものである。したがって、本願商標と引用各商標は、称呼を共通にする類似の商標であり、且つ、その指定商品並びに指定役務も同一又は類似のものである。」旨認定判断して、本願を拒絶したものである。
4.請求人(出願人)の主張要旨
請求人(出願人)は、「本願商標の文字部分は内容表示部分であり、本願商標の要部は色彩付きの図形部分にある。」旨主張している。
5.当審の判断
請求人(出願人)は、本願商標の文字部分の内「とんかつ」の文字は内容表示であり、また「かつや」の文字は販売している商品や提供している料理名に「や」を付して建物若しくはある職業の家を意味している部分であって、「とんかつ」と「かつや」とが図形中に一緒に用いられている本願商標の場合には、この「かつや」の文字の識別力は消失していると主張し、他のとんかつ店で「かつや」「かつ家」の商号を有するものの例及び「料理名+や」「商品名+や」の例をインターネット及びタウンページから挙げてその証拠としている。しかるところ、これらはむしろこれらが商号としての識別性をもって通用している事実を示唆するものである。しかしいずれにせよ、商号の問題と登録を前提とした商標の自他商品識別力に関する問題とは本来的に別儀であるから、同人の該主張・証拠は採用できない。
そこであらためて本願商標を見るに、本願商標の中心部に筆で大書された「かつや」の文字部分は、その構成・態様から一般需要者に強い自他商品識別力を認識させるものといって良く、これより「カツヤ」の称呼も独立して生ずるとみるのが相当である。他方、引用商標からは、その構成文字に相応して「カツヤ」の称呼が生ずること明かである。
してみれば、本願商標と引用商標は「カツヤ」の称呼を共通にする類似の商標であり、且つ、その指定商品又は指定役務も同一又は類似のものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことは出来ない。
よって結論のとおり審決する。
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