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Trademark Appeal Case

「構造撥水」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第3035号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「構造撥水」の文字を横書きしてなり、第18類「傘」を指定商品として、平成8年6月6日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、本願商標は、「その構造自体が撥水性を有している」という意味合いの「構造撥水」の文字を表してなるが、傘の原材料となる織物等の生地を取り扱う業界においては蓮の葉やサトイモの葉のもつ撥水構造と類似の構造を形成することにより撥水性を高めた織物が開発されているところよりすれば、傘に使用している生地自体の構造が撥水性を有しているものであることを認識させるにすぎないから、これをその指定商品中、前記傘について使用しても、単に商品の品質を表示したに止まるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「構造」と「撥水」の文字を結合したものと容易に理解させるものであるところ、その構成中、前半の「構造」の文字は、「いくつかの材料を組み合せてこしらえたもの。また、そのしくみ。くみたて。」、後半の「撥水」の文字は、「水をはじくこと」の意味をそれぞれ有すると認められるものである。

ところで、本願指定商品である「傘」が水をよくはじく「撥水性」を要求される商品であることは、周知の事実と認められる。

そうとすると、本願商標を「傘」について使用しても、取引者及び需要者は、「水をはじく構造であること」を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別力を有しないものと判断するのが相当である。

このことは、例えば、蓮の葉やサトイモの葉のもつ「撥水構造」に学んで開発された織物があるという記述(出典:「新素材入門」131頁 著者 宮本武明 本宮 勲也 発行所 日刊工業新聞社;同旨 「第2版繊維便覧」523頁 編者 社団法人 繊維学会 発行所 丸善株式会社)等からも是認できるところである。

したがって、本願商標をその指定商品について使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎず、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ないから、結局、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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