sokuhyo

Trademark Appeal Case

商品名と場所名の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第18050号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、平成10年4月15日に登録出願され、第15類「楽器,演奏補助品,音さ,調律機」第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,建築設備の運転,船舶の建造,船舶の修理又は整備,航空機の修理又は整備,自転車の修理,自動車の修理 又は整備,鉄道車両の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備,育雛器の修理又は保守,ふ卵器の修理又は保守,医療用機械器具の修理又は保守,印刷用又は製本用の機械器具の修理又は保守,映写機の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,エレベーターの修理又は保守,化学機械器具の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,ガソリンステーション用装置の修理又は保守,ガラス器製造機械の修理又は保守,機械式駐車装置の修理又は保守,牛乳ろ過器の修理又は保守,搾乳機の修理又は保守,業務用食器洗浄機の修理又は保守,業務用電気洗濯機の修理又は保守,漁業用機械器具の修理又は保守,金属加工機械器具の修理又は保守,靴製造機械の修理又は保守,耕うん機械器具(手持ち工具に当たるものを除く。)の修理又は保守,栽培機械器具の修理又は保守,収穫機械器具の修理又は保守,植物粗製繊維加工機械器具の修理又は保守,飼料圧搾機の修理又は保守,飼料裁断機の修理又は保守,飼料配合機の修理又は保守,飼料粉砕機の修理又は保守,工業用炉の修理又は保守,鉱山機械器具の修理又は保守,ゴム製品製造機械器具の修理又は保守,蚕種製造用又は養蚕用の機械器具の修理又は保守,自動販売機の修理又は保守,銃砲の修理又は保守,浄水装置の修理又は保守,照明用器具の修理又は保守,食料加工用又は飲料加工用の機械器具の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,製材用・木工用又は合板用の機械器具の修理又は保守,繊維機械器具の修理又は保守,潜水用機械器具の修理又は保守,測定機械器具の修理又は保守,たばこ製造機械の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,貯蔵槽類の修理又は保守,電気通信機械器具(電話機・ラジオ受信機及びテレビジョン受信機を除く。)の修理又は保守,電話機の修理,ラジオ受信機又はテレビジョン受信機の修理,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,配電用又は制御用機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守,電動機の修理又は保守,塗装機械器具の修理又は保守,乗物用洗浄機の修理又は保守,土木機械器具の修理又は保守,廃棄物圧縮装置の修理又は保守,廃棄物破砕装置の修理又は保守,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の修理又は保守,半導体製造装置の修理又は保守,美容院用又は理髪店用機械器具の修理又は保守,プラスチック加工機械器具の修理又は保守,包装用機械器具の修理又は保守,ミシンの修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,遊園地用機械器具の修理又は保守,理化学機械器具の修理又は保守,運動用具の修理,おもちゃ又は人形の修理,家具の修理,傘の修理,ガス湯沸かし器の修理又は保守,加熱器の修理又は保守,なべ類の修理又は保守,楽器の修理又は保守,かばん類又は袋物の修理,金庫の修理又は保守,靴の修理,錠前の取付け又は修理,洗浄機能付き便座の修理,釣り具の修理,時計の修理又は保守,はさみ研ぎ及びほうちょう研ぎ,ビリヤード用具の修理,遊戯用器具の修理,身飾品の修理,眼鏡の修理,浴槽類の修理又は保守,毛皮製品の手入れ又は修理,洗濯,被服のプレス,畳類の修理,被服の修理,布団綿の打直し,煙突の清掃,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,し尿処理槽の清掃,貯蔵槽類の清掃,道路の清掃,浴槽又は浴槽がまの清掃,電話機の消毒,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。),洗車機の貸与,電気洗濯機の貸与,土木機械器具の貸与,床洗浄機の貸与,モップの貸与」を指定商品(指定役務)とするものである。

2 原査定の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『ピアノ』の文字と『仕事場、工芸家・デザイナーなどの仕事場』等の意味を表す『工房』を一連に『ピアノ工房』と普通に用いられる方法で書して、各文字間を各々|(縦線)で区切ったものからなるところ、全体として『ピアノを製造又は修理するところ』程の意味合いを看取させるものでまた|(縦線)についても特別に自他商品の識別機能を有するとは認められないと判断するを相当とするものであるから、これを指定商品中「ピアノ、ピアノの調律機」等について使用するときは、単に商品の品質を表すにすぎず、またこれを指定役務中「ピアノの修理」等に使用するときは単に役務の提供の場所を表すにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品(役務)以外の商品(役務)に使用するときは商品(役務)の品質(質)の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定判断して、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張

(1)本願商標の構成中「工房」は「美術工芸家の仕事場、アトリエ」等の意を有するのみで、美術品、工芸品以外のものを製造、修理する場所を指すような使用はなされない。またこの文字部分は、指定商品中「ピアノ、ピアノの調律機」の品質表示、もしくは指定役務中「ピアノの修理」等の提供の場所表示として一般的に使用されておらず、本願商標の「|ピ|ア|ノ|工|房|」の文字が、指定商品中「ピアノ,ピアノの調律機」の品質表示、もしくは指定役務中「ピアノの修理」の提供の場所表示として表記され、また「ピアノコウボウ」等と称されて一般的に使用されている例が皆無である。本願商標はかかる商品(役務)の品質(質、提供の場所)を直接的に表示しているのではなく、単に意味不明な抽象的概念を表現している一種の造語に止まるものである。したがって本願商標は、請求人の創作に係るものであるから、前記以外の商品(役務)に使用するも、商品(役務)の質につき誤認を生じさせるおそれはないものというべきである。

また商標の構成中に「工房」の文字を有する商標が多数設定登録されており、本願商標のみが拒絶される理由がない。したがって、本件商標は、自他商品(役務)の識別機能を有し、請求人の商品(役務)を表示するものと認識され、商品(役務)の品質(質)の誤認を生じさせるおそれもないものである。

(2)当審の証拠調べ通知に対する意見

当審の証拠調べ通知で提示された証拠は、6主体による使用を示すにすぎないものであって、これをもって、本願商標が商標として識別力がないとは即断できない。このような工房でピアノが製造又は修理されていることは理解できるも、本願商標は、「ピアノ、ピアノの調律機、ピアノの修理」の品質、提供場所表示として普通に採択使用されているとは到底認められない。ましてや、提出された証拠は6主体による使用を示すにすぎないものであり、これをもって、本願商標が商標として識別力がないとは即断できない。

4 当審の判断

本願商標は、別掲に表示したとおり「ピアノ工房」の文字に6本の縦線を配した構成のものである。そして、「ピアノ工房」の文字のうち、「ピアノ」が楽器のピアノを意味し、「工房」が「工芸家の仕事場」を意味する語であることは明らかである。

ところで、ピアノの製作には、熟練技巧を要し、また調律等のピアノの保守には、繊細な音感を必要とすることから、そのようなピアノの修理などをしている仕事場あるいは業種業態を表す名称として、工芸家の仕事場を意味する「工房」の語を含んだ、「ピアノ工房」という表示が好んで採択使用されている事実が、当審で証拠調べをした、以下の証拠により認められる。

例えば、「日本経済新聞1992年1月11日付本紙夕刊の「日・米・旧ソ連の市民オペラ団−6ヶ所で友好公演」と題する記事中に「『ピープル・オブ・ザ・アース・ツゲザー』実行委員会のピアノ工房経営松本昭一さん(49)=京都市上京区=らが中心になって、昨年1月から計画を進めてきた。」とあり、インターネットの「URL:http://www.gardencity.or.jp/〜itopiano/横浜市緑区荏子田3−17−26在(有)伊藤ピアノ工房:伊藤ピアノ工房中古ピアノセール、ピアノの調律・復元・販売」とあり、「URL:http//www.yo.rim.or.jp/〜 mitsuyu/syrinx/syrprog.htm/使用ピアノ(森田ピアノ工房提供)」:「URL:http://home.interlink.or.jp/〜piano−kb/;東京都練馬区豊玉中4−4−14−103在タクト東京営業所のサイト上の「ぴあの工房」(修理・調律・販売:URL:http//www.pieno−kb@interlink.or.jp:電話0120−599−311)」:「URL:http//www.jin.ne.jp/kotani/堺市八田西2−12−20在「コタニピアノ工房」(ピアノの調律・修理・販売・防音商品取扱店):「URL:http//village.infoweb.ne.jp/〜fwns3915/link.1.html栃木県小山市羽川511−1居所;工房 南河内町下坪山1352在 「かねしまぴあの調律工房」(工房開設 平成8年6月;主張修理、オーバーホール)」:「URL:http//www.net135.or.jp/〜okamoto/兵庫県西脇町57番地「(有)岡本ピアノ工房」(ピアノの調律、修理、またピアノ、付属品、中古ピアノの販売、ピアノの内部掃除・外装磨き)」とある。

そうとすると、本願商標をその指定商品中の「ピアノ、ピアノの調律機」、本願指定役務中の「ピアノの修理」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、単に、その商品の製造場所あるいは業種業態を表示したものと理解認識するにとどまるものと認められるから、本願商標は、自他商品・自他役務の識別機能を有しないものといわざるをえない。

ところで、請求人は、当審が提示した証拠は、6主体による使用を示すにすぎず、本願商標が自他商品・役務識別標識としての機能を有していないと即断できるに足らないと述べているが、当審で調査した限りにおいても、「ピアノ工房」という表示は、前記のとおりの使用事実が認められるものであり、将来的にも同業者によって採択される蓋然性の高い表示といえるから、前記のとおり判断するのが相当である。

したがって、原査定の拒絶の理由中、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するとした拒絶の理由は、妥当なものであり、原査定は取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。