Trademark Appeal Case
称呼類似と音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第2854号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」を指定商品として、平成8年10月11日に登録出願されたものである。
2 原査定で引用した商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第1820697号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第24類「おもちゃ、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機、レコード、これらの部品及び附属品」を指定商品として昭和57年11月5日登録出願、昭和60年11月29日に登録され、その後、平成8年3月28日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、土星風の図形部分とその図形内にわずかに配列に上下の変化を有する「MBS」の欧文字を組み合わせてなるところ、その構成中の図形部分と欧文字部分とを常に一体のものとして把握しなければならない特別の事情は認められないものである。
そうすると、かかる構成よりなる商標の場合、これに接する取引者、需要者は構成中の図形内に表された読みやすい欧文字部分を捉えて、これより生ずる称呼をもって商品を識別し、取引に当たることも決して少なくないというのが相当である。
してみれば、本願商標は、土星風の図形内に表された「MBS」の欧文字部分に相応して「エムビーエス」の称呼をも生ずるものである。
他方、引用商標は、別掲のとおり、左に木に見立てた図形部分とその右に「MPS」の欧文字を組み合わせてなるところ、その構成中の図形部分と欧文字部分とを常に一体不可分の商標として把握しなければならない特別の事情は認められないものである。そうすると、かかる構成よりなる商標の場合、「MPS」の欧文字部分に相応して「エムピーエス」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「エムビーエス」の称呼と引用商標より生ずる「エムピーエス」の称呼とを比較検討するに、両者は、第3音において濁音「ビー」と半濁音「ピー」の音の差を有するにすぎず、その他の「エム」、「エス」の4音を共通にするものである。その異なる「ビー」、「ピー」にしても、共に両唇を合わせて破裂させる有声子音(b)と無声子音(p)にそれぞれの母音(i)を結合させて発声する近似したひびきをもった音であり、称呼の識別上において印象に残りにくい中間に位置することから、該差異音が全体の称呼に及ぼす影響は小さいものといえ、それぞれを一連に称呼するときは全体の語調、語感が相似たものとなり、互いに相紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観上の差異があるとしても、その称呼において紛らわしい類似の商標といわなければならない。
また、本願商標は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用をするものである。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして、その登録を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
なお、請求人は、本件と同一の商品区分、第28類に「土星風の図形」を有しない登録第4143928号商標「MBS」(悪路走行用スケートボード)が引用商標と類似しない商標として登録されており、本願商標も同様に登録されるべき旨を主張しているけれども、本件においては上記の認定及び判断を妥当とするところであるから、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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