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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「称呼の類似性と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第17061号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第17061号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「野球用ユニホーム並に運動衣及運動用パンツ、その他本類に属する商品」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第17061号・不服)は、本件商標と引用商標「野球用ユニホーム並に運動衣及運動用パンツ、その他本類に属する商品」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、別記に示すとおり、「MODA」、「PRIMA」の各欧文字を上下二段に表してなり、平成8年10月31日に登録出願、指定商品については願書記載の指定商品を平成10年5月27日付手続補正書により第25類「帽子,スウェットバンド,靴下,クロップトップス,ふくらはぎ丈及びひざ丈のズボン,ティバックのタンクトップ,ソングバックのレオタード,ジーベルト,半ズボン,パンツ,ワイシャツ,シャツ,ジャケット,水着,下着,ドレス,レギンス,スウェットシャツ及びスウェットパンツ,その他の男性用・女性用及び子供用の男女共通のボディウェア,被服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」に補正されたものである。

2.原査定の引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、その出願の拒絶の理由に引用した登録第476617号商標(以下、「引用商標」という。)は、別記に示すとおりの構成よりなり、昭和29年11月25日登録出願、第36類「野球用ユニホーム並に運動衣及運動用パンツ、その他本類に属する商品 」を指定商品として、同31年2月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3.当審の判断

(1)本願商標は、その構成別記のとおり上段に大きく「MODA」の文字を配し、下段におよそ1/3の大きさで「PRIMA」の文字を併記してなるものであり、視覚上分離して看取されるばかりでなく、各文字はともに「MODA」が「流行」の意味を、また、「PRIMA」が「第一の」の意味を有するイタリア語と認められるものの、語義上の関連性は認められないものである。

ところで、本願の指定商品は、その多くがファッション関連商品であり、この分野においては、イタリアが最新ファッションの流行発信基地の一つということでよく知られているものといえる。

そして、毎年、イタリアにおいて、ファッション関連商品の最新作発表のための国際見本市や展示会が多く開催されていることは我が国でもよく知られるところであり、当該見本市名や展示会名の多くは、例えば、毎年イタリア、ミラノ市で開催される「MODA IN」、「MODA MILANO」などのように「MODA」の文字が使用されている。

さらに、イタリアは、ファッション関連製品の輸出先である日本市場を重要視しており、イタリア貿易振興会は、イタリアのファッション関連製品の見本市である「MODA ITALIA」を我が国において毎年開催している。

また、イタリア等海外で開催される国際的な見本市や展示会に関する情報は、我が国の取引者はもとより需要者においても、雑誌、インターネットなどを通して容易に入手できるものである。

これらの事情よりすれば、一般に我が国においてイタリア語は馴染みの薄い言語であるとはいっても、本願の指定商品と前記展示会などに出展される商品とは特に関係が深いものである点を考慮すれば、この種商品の取引者・需要者が「MODA」の語に接する機会は多く、その意味も英語の「mode」(流行)と同様の意味で使用されているものと容易に理解・認識するものとみるのが相当である。

そうとすると、本願商標中、上段に書された「MODA」の文字は、その指定商品との関係において、ファッション関連の商品であるとの意味合いで自他商品識別機能が極めて弱いものと認められ、そして本願商標の構成も「MODA」と「PRIMA」の表示に軽重の差を有することも併せ考慮すれば、これらを必ず不可分一体のものとして把握しなければならない格別の事情は見出し難い。

そうとすれば、本願商標に接する取引者・需要者は、たとえ上段に大きく表示されているとしても自他商品識別標識としての機能が弱い「MODA」の文字部分を省略し下段に表示された「PRIMA」の文字部分を捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合が決して少なくないものと認められる。

してみれば、本願商標は、全体として「モーダプリマ」の称呼が生ずることは否定し得ないとしても、上述のとおり、自他商品識別標識としての機能を有するものと認められる「PRIMA」の文字に相応して「プリマ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

(2)他方、引用商標は、「PRIMA」「プリマ」の文字を二段に表してなるものであるから、その構成文字に相応して「プリマ」の称呼が生ずるものと認められる。

(3)してみれば、本願商標と引用商標とは、外観及び観念上の相違点を考慮しても、「プリマ」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならない。

(4)したがって、本願商標と引用商標は、称呼上相紛らわしい類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似のものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとしてその出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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