Trademark Appeal Case
分離観察と称呼の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第18553号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第21類「ガラス基礎製品,なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,食器類(貴金属製のものを除く。),アイスペール,泡立て器,携帯用アイスボックス,こし器,こしょう入れ,砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),米びつ,ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,食品保存用ガラス瓶,水筒,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜き,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,魔法瓶,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,家事用手袋 ,化粧用具(電気式歯ブラシを除く。),靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー,ガラス製又は陶磁製の包装用容器,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,貯金ばこ(金属製のものを除く。),花瓶(貴金属製のものを除く。),コッフェル,水盤(貴金属製のものを除く。),風鈴」を指定商品として、平成8年6月28日に登録出願されたものである。
2 原査定で引用した商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第2292845号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、昭和63年12月6日登録出願、平成2年12月26日に設定登録されたものである。同じく登録第2335471号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第19類「台所用品、日用品」を指定商品として、昭和63年12月6日登録出願、平成3年9月30日に設定登録されたものである。同じく登録第3319410号商標(商願平7−032515号、以下「引用C商標」という。)は、「Tsukinotomo Life Science」の欧文字よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,帽子,靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。),げた,草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として、平成7年4月4日登録出願、平成9年6月6日に設定登録されたものである。同じく登録第4029293号商標(商願平7−032514号、以下「引用D商標」という。)は、「Tsukinotomo Life Science」の欧文字よりなり、第24類「織物(畳べり地を除く。),メリヤス生地,ふきん,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,テーブル掛け」を指定商品として、平成7年4月4日登録出願、平成9年7月18日に設定登録されたものであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり欧文字と記号を組み合わせ図案化した図形部分と欧文字部分の組み合わせよりなるところ、その構成から図形部分と欧文字部分は視覚上分離して認識されるばかりでなく、常に一体のものとして把握されなければならない特別の事情は認められないものである。
そうすると、かかる構成よりなる商標の場合、これに接する取引者、需要者は構成中の下段に表された読みやすい欧文字部分を捉えて、これより生ずる称呼をもって商品を識別し、取引に当たることも決して少なくないというのが相当である。
してみれば、本願商標は、構成中の下段に表された「LIFE SCIENCE」の欧文字に相応して「ライフサイエンス」の称呼及び「生命科学」の観念を生ずるものといわなければならない。
他方、引用A商標及び引用B商標は、別掲のとおり「PWS」の欧文字を二重円の中に表し、二重円の円周に沿って上部に「LIFE SCIENCE」の欧文字、下部に「SYSTEM」の欧文字を表してなるものである。そして、これらを全体として一連に称呼する場合には、「ライフサイエンスシステム」と冗長であり、また、視覚上もそれぞれの文字部分は分離して認識されるものであるから、上部の「LIFE SCIENCE」の欧文字部分に相応して「ライフサイエンス」の称呼及び「生命科学」の観念をも生ずるものといわなければならない。
また、引用C商標及び引用D商標は、「Tsukinotomo Life Science」の欧文字よりなるところ、本願商標が全体として特定の観念を有するものとは認められないものであり、さらに表された文字全体を称呼する場合には、「ツキノトモライフサイエンス」と13音にも及ぶ冗長なものである。そして、前半の「Tsukinotomo」の部分は、権利者の商号の一部と同じであり、これが後半部の「Life Science」の文字と一体となり特定の観念を有する等常に一体不可分の商標としてして把握しなければならない特別の事情があるものとは認められない。そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、外来語としても親しまれている後半部分の「Life Science」の文字部分から生ずる「ライフサイエンス」の称呼及び「生命科学」の観念をもって取引にあたることも決して少なくないものというのが相当である。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、外観における差異を考慮しても、「ライフサイエンス」の称呼を同一にし、「生命科学」の観念を同じくする類似の商標といわなければならない。
また、引用各商標の指定商品中には、本願商標の指定商品と同一又は類似の商品が含まれていることは明らかである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、本願商標は全体が一体不可分のものであり、「広く生命科学の分野で、林原の持ってるバイオテクノロジーの技術を駆使し、人の健康に役立つ商品を開発し、社会に貢献する。」という観念を有する商標であり、本願商標の称呼から「H+B」(エッチプラスビー)の部分が脱落し、「LIFE SCIENCE(ライフサイエンス)」の称呼が単独で生じることはあり得ないことである。本願商標を付した商品が、一般消費者によって「エッチプラスビー」と略称されたことはあっても、「ライフサイエンス」と略称され、引用商標と取引上混同されたことはない旨述べている。
しかしながら、本願商標がその指定商品について使用されている事実を明らかにする書証は何も提出されていないから、常に一体不可分の商標として把握されているという請求人の主張は採用できない。
よって、結論のとおり審決する。
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