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Trademark Appeal Case

「ぴよ」の観念と称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第35470号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2580221号の登録を無効とする。
審判費用は被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2580221号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ぴよちゃん」と「PIYOCHAN」の文字を上下二段に書してなり、平成2年1月26日に登録出願、第30類「菓子、パン」を指定商品として、平成5年9月30日に設定登録され、現に有効に存続するものである。

2 引用商標

請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第770378号商標(以下、「引用A商標」という。)は、別掲第一商標のとおりの構成よりなり、昭和38年9月2日に登録出願、第30類「菓子、パン」を指定商品として、同43年2月8日に登録されたものであり、同じく、登録第524914号商標(以下、「引用B商標」という。)は、別掲第二商標のとおりの構成よりなり、昭和32年6月4日に登録出願、第43類「菓子及び麺ぽうの類」を指定商品として、同33年8月1日に登録されたものであって、いずれも現に有効に存続するものである。

3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、証拠方法として甲第1号証ないし甲第20号証(枝番を含む。)を提出し、「本件商標は、引用A商標及びB商標に類似する商標であるから、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであり、その登録は無効にされるべきである。」旨述べた。

4 被請求人の主張

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出し、「本件商標は、上記法条に該当するものではなく、その登録は無効にされるべきではない。」旨述べた。

5 当審の判断

(1)本件審判請求事件についてした平成11年6月25日付けの審決は、その結論を「本件審判の請求は、成り立たない。審判費用は、請求人の負担とする。」とし、その理由の要旨を「本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効にすることはできない。」とするものであったが、東京高等裁判所において、これを取り消すとの判決がなされ、同判決が確定したので、さらに判断する。

(2)商標法第4条第1項第11号について

引用A商標は、別掲第一商標に表示したとおり、「ピヨ」の文字とひよこの図形とを書してなるから、「ひよこ」及び「ひよこの鳴き声」の観念を生ずるものということができる。

他方、本件商標は、前記のとおり、「ぴよちゃん」「PIYOCHAN」の文字を同書、同大、等間隔に書してなるものである。

そして、広辞苑第四版などの国語辞典には、「ぴよぴよ」は、「ひななどの鳴く声。」と説明され、「ひよ」は、「(擬声語) 雛の鳴く声。」と説明され、「ひよこ【雛】」は、「鳥の子。特にニワトリの子。ひな。・・・」と説明されていることが認められる。また、一般に「○○ちゃん」という表現は、親しみや可愛らしさを表した愛称として用いられているところ、本件商標登録出願以前から今日に至るまで、菓子類の商品名として、「○○ちゃん」という愛称化した名称が多数用いられていることが認められる。

これらによれば、本件商標に接する取引者・需要者は、「ぴよちゃん」「PIYOCHAN」中の「ぴよ」「PIYO」の部分は、「ひよこの鳴き声」を意味するものと理解し、それを愛称化するものとして、「ちゃん」「CHAN」が付されたものと理解するとみるのがむしろ自然であるから、本件商標からは、「ひよこ」の観念が生ずるものと認められる。

そうすると、本件商標と引用A商標とは、「ひよこ」の観念を共通にするものである。

そして、両商標は、外観を異にし、称呼については、本件商標から「ピヨチャン」の称呼が生じ、引用A商標からは、少なくとも「ピヨ」の称呼が生ずるものと認められ、「ピヨ」の限度では一致しているものである。

以上の点を総合して、本件商標と引用A商標との類否を判断すると、両商標は、その外観を異にするものではあるが、観念を共通にするにもかかわらず両商標が類似しないことを裏付けるべき事情も見当たらず、また、積極的にそのような事情を認めることもできないので、両商標は、全体としてみて、類似する商標であると認められる。

(3)むすび

したがって、本件商標と引用A商標とは、商標において類似するものであり、かつ、指定商品も同一又は類似のものであるから、結局、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであって、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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