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Trademark Appeal Case

称呼の類否と音の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2000−90057(T2000−90057/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4321002号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

登録第4321002号商標(以下、「本件商標」という。)は、「MARY RAY」の欧文字と「マリーレイ」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成10年9月22日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年10月1日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)本件商標は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の所有する、「MARY KAY」の欧文字を横書きしてなり、昭和44年2月5日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和57年8月27日に設定登録された登録第1532320号商標、同じく、「MARY KAY」の欧文字を横書きしてなり、平成1年3月2日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年4月30日に設定登録された登録第2401533号商標、同じく、「MARY KAY」の欧文字を横書きしてなり、平成1年3月2日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年4月30日に設定登録された登録第2401534号商標、同じく、「メリー・ケイ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成3年7月1日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年10月31日に設定登録された登録第2697737号商標(以下、これらの登録商標を合わせて「引用商標」という。)と類似し、かつ、その指定商品も同一又は類似のものである。

(2)「MARY KAY」の文字よりなる商標は、申立人が永年にわたって商品「化粧品」に使用してきた結果、本件商標出願時には、申立人の業務に係る商標として需要者間に周知、著名なものである。

したがって、商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合には、その商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれがある。

(3)よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当し、その登録は、取り消されるべきである。

3 当審の取消理由(要旨)

当審では、申立人の異議理由に基づき、「(1)本件に係る登録商標は、登録異議申立人の引用する登録第2401533号商標(商公平3ー60461)と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。(2)本件に係る登録商標は、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。」旨の取消理由を通知した。

4 上記3の取り消し理由に対する商標権者の意見

(A)取り消し理由(1)について

(a)本件商標及び引用商標の称呼上の類否

欧文字と仮名文字とを二段に表示してなる商標であって、仮名文字部分に照応した称呼が欧文字からも自然と生じ得る場合には、仮名文字部分に照応した称呼のみが生ずるものである。即ち、このような商標からは仮名文字部分の表示が欧文宇部分の発音を振り仮名的・限定的に表示したものと容易に理解され、仮名文字部分の表示にしたがった称呼が自然と生じるからであり(乙第2号証)、換言すれば、本件商標のように欧文字と仮名文字とを二段に表示した商標の場合、欧文字部分の読みを特定すべく、仮名文字を併記しているものだからである。更にまた、欧文字「MARY RAY」のみの場合でも、通常の日本人は欧文字をローマ字風に発音するから、「MARY」からは「マリー」の称呼が自然と生じるものである。

本件商標はこのように欧文字部分からも自然に生じる称呼を、更に片仮名を併記してより明確にしたものであるから、本件商標からは「マリーレイ」の称呼のみが生じ、他の称呼が生じる可能性は極めて少ない。

一方、引用商標「MARY KAY」の欧文字からは「マリーケイ」或いは「メアリーケイ」の称呼が生じ得るものである。そこで、本件商標と引用商標の両称呼を対比するに、「マリーレイ」と「マリーケイ」は、長音を含み共に5音といった比較的短い音構成中の「レ」と「ケ」の音の差異により聴別され得るものである。すなわち、「レ」は子音が「r」の弾音で歯茎音であるのに対し、「ケ」は子音が「k」の破裂音で軟口蓋音であるから、両音はその調音位置、調音方法を異にするものである。また、「レ」と「ケ」の前音は共に長音であるため、「マリーレイ」は「マリー」「レイ」の如く、「マリーケイ」は「マリー」「ケイ」の如く2音節に称呼される。このため、「レ」と「ケ」は音節の頭に位置し、強く、アクセントをおいて発音される音である。よって、両音の差異は一層強調され、この差異が称呼全体に与える影響は極めて大きいものである。よって、両者は「レ」と「ケ」の差異により明確に聴別され、彼此相紛れるおそれは皆無である。このことは、商標権者所有に係る「MARY LEIGH」(登録第1189375号、乙第3号証)と引用商標とが併存していることからも明らかである。すなわち、「MARY LEIGH」からはその欧文字に照応して自然と、「マリーレイ」の称呼が生じるものであり、仮に「マリーレイ」と「マリーケイ」とが称呼上類似するのであれば、引用商標はこの登録第1189375号商標「MARY LEIGH」を引用されて、その登録が認められなかったはずだからである。さらには、本件と同様、称呼の中間に位置する「レ」と「ケ」の音の差異のみにより非類似と判断された審決例が存する(乙第4号証)。平成5年審判第7310号「MONOLET(モノレツト)」×「モノケツト」「マリーレイ」と「マリーケイ」が上記審決と異なった判断をされなければならない特段の事情は見あたらない。

よって、「マリーレイ」と「マリーケイ」は称呼上、明らかに非類似のものである。また、「マリーレイ」と「メアリーケイ」とは「レ」と「ケ」の音の差異のほかにも、音数(それぞれ長音を含み前者は5音、後者6音)、語頭における「マ」と「メア」の音の差異をも有するものであるから、当然、明確に聴別され得るものである。

したがって、本件商標と引用商標とは称呼上、明らかに非類似の商標である。

(b)本件商標及び引用商標の外観上の類否

商標の外観上の類否は、商標の構成全体の有する外観的・形象において判断されるのが大前提であるから、「MARY RAY/マリーレイ」と欧文字と片仮名との二段併記よりなる本件商標は、引用商標と外観上も明らかに非類似の商標であって、本件商標の要部である「マリーレイ」の片仮名部分を無視してなされた類否判断は明らかに失当である。さらには、百歩譲って仮に本件商標中「MARY RAY」の文字部分のみを分離抽出して引用商標と対比したとしても、両商標はローマ字「R」と「K」の顕著な差異を有するものであり、両者が彼此相紛れるおそれは皆無である。すなわち、第一にローマ字は日本人にとっても極めてなじみ深い文字であるから、これに接する需要者・取引者が「R」と「K」とを混同するとは到底考えらず、第二に、文字商標に接する需要者は外観を看取すると同時に、当該商標から生ずる称呼も無意識のうちに連想して認識するものであるから、「R」と「K」といったわずか1文字の差異とはいえ、発音方法を決定する子音に対して極めて敏感だからである。

よって、本件商標と引用商標とは、外観上も明らかに非類似の商標である。

以上の通りであるから、本件商標は引用商標と称呼上、外観上明らかに非類似の商標であり、よって本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。

(B)取消理由(2)について

商標権者が上記(a)〜(b)において述べたことと同様の理由により、申立人の「MARY KAY」の文字よりなる引用商標は本件商標と非類似の商標であるから、そもそも本件商標を使用したとしても、出所の混同が生ずるおそれは皆無である。さらには、申立人の主張及び申立人提出の証拠からは、引用商標が本件商標の出願時に申立人の業務に係る「化粧品」を表示するものとして我が国の需要者、取引者の間に広く認識されていたとは認められない。

(a)申立人の主張及び申立人が提出した甲第4号証から、申立人は化粧品の訪問販売を主たる業務とする企業であり、1998年度における世界の化粧品会社売上高で23位にランクされていることが認められる。しかしながら、このランクは世界におけるランクであって、我が国におけるランクではない。むしろ、「化粧品マーケティングトレンドデー夕2000」(乙第5号証)によれば、日本における化粧品訪問販売業界全体の売上高は1998年次2000億円、1999年次1918億円(見込み)であるところ(乙第5号証中第44頁)、1999年次市場のシェアは訪問販売業界トップのポーラ化粧品本舗が約480億円を占め、上位6社でシェアの90%を占めている(乙第5号証中、第45頁)。これに対し、「’99化粧品マーケティング戦略(下巻)」(乙第6号証)によれば、申立人の日本現地法人であるメアリーケイ・コスメテイックス株式会社の売上高は1998年度20億円(見込み)、1999年度21億円(予測)であるから(乙第6号証中、第194頁)、売上高は化粧品訪問販売業界全体のわずか1%にすぎないものである。我が国に化粧品会社がいくつ存在するか正確な数は不明だが、業界の各種団体に加盟しているものだけで1000社以上も存在する。そのうち訪問販売化粧品会社は訪販化粧品工業協会に属するものだけでも85社存在し(乙第7号証)、非会員もほぼ同数存在するといわれている。

よって、化粧品訪問販売業界に限ってみた場合でも、メアリーケイ・コスメテイックス株式会社は上位6社で占められた90%を除く、残りのシェア10%にひしめく約160社中の1社にすぎない存在であるといえる。ましてや、日本における化粧品業界全体の売上高は1998年次約1兆5498億円(見込み)、1999年次約1兆5558億円(予測)であるから(乙第6号証中、第1頁)、化粧品業界全体における割合は約0.13%であり、極めて微少のものであるといわざるを得ない。加えて、後述のように申立人は化粧品の訪問販売を業とするものであり、一般市場で一般需要者を対象とするものではないから、米国等、日本以外の国での売上高が高いことが日本において著名であることの立証にはなり得ない。すなわち、ネットワークビジネス(訪問販売ビジネス)は人づてに商品が販売されるから、日本において相当数販売された場合にのみ著名性を有し得るものであって、換言すれば、米国等でいくら著名であるからとはいえ、一般の日本人が商品に接する機会、ひいては申立人を知る機会は殆どあり得ないからである。

したがって、申立人が化粧品の訪問販売会社である以上、日本における売上高のみが引用商標の著名性の立証となりえるものである。よって、申立人が化粧品の訪問販売会社として広く認識されているとは認められないし、当然ながら、引用商標が需要者・取引者の間に広く認識されていたと認めることもできない。

さらには、商標法第4条第1項第15号では、外国の著名標章を引用する場合には当該標章が外国において著名であることが出願時に日本の需要者に認識されていることが要件となるが、申立人の主張及び申立人が提出した証拠からはこれを認めることもできない。

(b)申立人は「メアリーケイ コスメティックス株式会社」設立当時には「日本に上陸していない最後の米国大手訪問販売企業の日本進出」として話題になり、以来、「MARY KAY」標章の下にビューティーコンサルタントの募集広告.女性向け雑誌を中心とした取扱商品の広告宣伝等を積極的に図ってきた旨主張し、証拠として甲第20号乃至第208号を提出している。確かに、甲第20号証の「訪販新聞」には「日本に上陸していない最後の米国系大手訪販企業といわれていたメリーケイ化粧品が四月四日、日本支社を設立した」旨の記事が掲載されているが、当該新聞は訪問販売専門のものと思われ、一般の需要者が購読するようなメジャーな新聞ではなく、その発行部数も不明である。よって、これをもって一般需要者間に「話題になった」旨の主張を認めることはできない。さらには、申立人提出に係る広告のうち、甲第137号証乃至第208号証は本件商標出願後に発行された雑誌等の写しであるから、これらを出願前の著名性を立証する証拠として採用することはできない。

以上の点を度外視しても、化粧品業界においては、広告宣伝費にかける割合は他の業種に比べて莫大であり、例えば資生堂の2000年度の売り上げ目標は6000億円であるところ、広告宣伝費は300億円ともいわれている。したがって、申立人が提出した雑誌等の広告宣伝は当業界では当然のことであり、決して多いものではない。商標権者の例を挙げれば、1999年度の実績として販売宣伝費は約2億円、内「MARY RAY/マリーレイ」商品で約3700万円の費用をかけている(必要であれば証拠を提出する用意がある。)。また、「MARY RAY/マリーレイ」商品については、自らの宣伝広告以外にも各女性誌からの取材による紹介、広告も頻繁に行われており、それらの写しを乙第8号証乃至第130号証として提出する。

よって、申立人が広告宣伝活動等を行ってきた事実は認められるが、その程度は当業界においてはそれほど大げさなものではない。加えて、申立人提出に係る広告によれば、申立人の日本現地法人及び申立人商品が「メアリーケイ(コスメティックス)」と片仮名で表示されており、商品の写真が掲載されている場合などに商品中に「MARY KAY」と表示されているものもあるが、その場合にも同広告中には必ず「メアリーケイ(コスメティックス)」の片仮名が表示されている。よって、これらの広告に接する需要者等は申立人の日本現地法人或いは申立人の引用商標が「メアリーケイ」と称呼されることを明確に認識するものである。

同様に、商標権者提出に係る乙第8号証乃至第130号証の広告中にも「マリーレイ」の片仮名が表示されているから、これに接する需要者等は「MARY RAY」が「マリーレイ」と称呼されることを明確に認識するものである。

(c)申立人の「商標権者は片仮名部分を除いた英文字『MARY RAY』だけをメアリーケイのテーマカラーであるピンクの基調と共に用いている」旨の主張並びに証拠について。上記申立人の主張の根拠は申立人提出に係る甲第214号証及び第215号証の2つの証拠のみであり、これを以て結論を出すには速断に失する。確かに「MARY RAY」の欧文字のみの態様で使用する場合もあるにはあるが、通常は「マリーレイ」の片仮名も表示しており、例えば乙第131号証乃至第133号証のように、片仮名を上部に大きく表示する場合や、乙第134号証のように欧文字と片仮名を並列に表示する場合もある。乙第8号証乃至第130号証の雑誌広告の例からも明らかなように、通常は「マリーレイ」の片仮名を必ず表示して宣伝広告活動が行われているものである。加えて、化粧品においては華やかなイメージ、女性的なイメージをもつピンクを商品パッケージ、包装、広告等に使用するのは特別珍しいことではない。むしろ、ピンクは当業界では好んで使用される色である。したがって、上記申立人の「メアリーケイのテーマカラーであるピンクの基調と共に用いている」旨の、商標権者の商標の使用態様がいかにも悪意であるかのような主張は、当業界の常識を無視した明らかに失当なものである。

(d)申立人提出に係る甲第217号証乃至第332号証について。

申立人は「申立人の商標『MARY KAY』が、日本国において、申立人及びメアリー ケイ コスメティックス株式会社の商標として周知且つ著名である事実を立証する」として、甲第217号証乃至第332号証を提出している。しかしながら、これらの証明書は申立人が用意した雛形に記名、押印したものであるから、その証明力に疑問が残る。すなわち、甲第250号証乃至第332号証は個人のものであるから、化粧品業界に熟知したものであるか全く不明であり、また、法人による証明書も証明者の業種、規模等が全く不明だからである。よって、これらの証明書は証明者が果たして証明内容を十分理解し、事実を確認した上での証明か否か、その信憑性は極めて疑わしいものであるといわざるを得ない。申立人が主張するような、「『MARY KAY』が、日本国において、申立人及びメアリー ケイ コスメティックス株式会社の商標として周知且つ著名である事実を立証する」のであれば、化粧品業界について熟知した個人、団体の証明や、広告代理店、或いはマーケティングリサーチ・コンサルタント会社など中立的な立場にあるものの証明でなければ無意味であると思料する。

(e)本件商標と引用商標の具体的出所の混同の可能性及び本件商標の使用状況について。

上述の通り、申立人は化粧品の訪問販売会社(無店舗販売市場)であるが、一方、商標権者は化粧品の店舗販売市場のうち、カウンセリング市場、百貨店(百貨店を主体としたコーナー出店で販売するビューティーブティツク)に属する会社である(乙第5号証中、調査概要及び第19頁、甲第6号証中、第67頁)。したがって、本件商標使用に係る商品と引用商標使用に係る商品は同じ化粧品であるとはいえ、その販売形態を全く異にする。特に、「MARY RAY/マリーレイ」商品は百貨店の中でも限定した店舗のみに出店し、専属のビューティアドバイザー(社員)から消費者に対し販売を行っている(乙第135号証)。具体的には、関東では株式会社丸井(百貨店)でのみ、丸井の店舗がない地区に関しては、丸井に近いコンセプトを持っている店舗でのみ取り扱っており、「MARY RAY/マリーレイ」を取り扱う店舗は2000年9月現在、8店舗のみである。

よって、本件商標と引用商標の具体的出所の混同の可能性は、商標の類否を云々するまでもなく、実際にはあり得ない。本件商標は称呼、外観上も明らかに引用商標とは非類似の商標であり、且つ、販売態様の相違からも具体的な混同の可能性はなく、勿論、本件商標が取引上引用商標と誤認混同された事実も全く存在しない。

5 当審の判断

(1)本件商標は、「MARY RAY」及び「マリーレイ」の各文字を上下二段に書してなるところ、下段の仮名文字は上段の欧文字の読みを特定した振り仮名と認められるものであるから、これよりは該片仮名文字に従って「マリーレイ」の称呼を生ずるものというのが相当である。

これに対し、引用商標中「MARY KAY」の文字よりなる商標からは「メアリーケイ」若しくは「マリーケイ」、また、「メリー・ケイ」の文字よりなる商標からは「メリーケイ」の各称呼を生ずるものとみるのが相当である。

したがって、引用商標よりは「メアリーケイ」「マリーケイ」及び「メリーケイ」の各称呼を生ずるものである。

そして、本件商標より生ずる「マリーレイ」の称呼と引用商標より生ずる「メアリーケイ」及び「メリーケイ」の称呼とは、相違する各音の音質の差異により、称呼上明らかに相違するものといわなければならない。また、「マリーレイ」と「マリーケイ」の称呼とは、第三音目において「レ」と「ケ」と相違し、かつ、相違するそれらの音にアクセントがかかり明確に発音されるために、両称呼は称呼上相紛れるおそれはないものといえる。

さらに、本件商標と引用商標は上記したとおりの構成よりなるものであるから、外観上互いに区別し得る差異を有し、かつ、本件商標は造語を表したものと認められるものであるから、引用商標とは観念上比較すべくもないものである。

してみれば、本件商標と、引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれのない非類似の商標と認められるものである。

(2)申立人が提出している証拠によれば、申立人は米国の訪問販売方式を採用する化粧品会社であり、日本においては平成4年に日本法人を設立、平成10年に20億円、同11年に21億円販売し、かつ、雑誌、新聞等に広告宣伝を行っているものである。そして、それらの証拠により、申立人の「MARY KAY」及び「メアリーケイ」の文字からなる商標(以下、これらを合わせて「使用商標」という。)が、同人の業務に関する商品「化粧品」を表彰するものとして、我が国の需要者間にある程度知られていたことを窺い知ることができる。

しかしながら、本件商標と使用商標とは、上記のとおり商標が著しく相違するものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者が引用商標を連想、想起し、また、該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について誤認・混同を生ずるおそれがあるものとは認め難い。

(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号に違反して登録されたものではない。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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