Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出の可否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90217(T2000−90217/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第4333435号商標(以下「本件商標」という。)は、「フレックスパワー」の文字と「FLEX POWER」の文字とを二段に横書きしてなり、平成10年12月4日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成11年11月12日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る登録第850458号商標は、「FLEX」の文字を横書きしてなり、昭和40年5月22日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として昭和45年3月25日に設定登録されたものである。同じく登録第1501287号商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、昭和52年9月1日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として昭和57年2月26日に設定登録されたものである。同じく登録第4203663号商標は、「TRIPLE ACTION FLEX」の文字を横書きしてなり、平成9年6月16日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成10年10月23日に設定登録されたものである(以下、これらの登録商標を合わせて「引用商標」という。)。
(2)理由
引用商標は、申立人の商標として広く一般に知られているから、これと類似する本件商標は、その指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。また、本件商標は、申立人の関連会社の著名商標の出所表示力を希釈化するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、上記の文字構成よりなるところ、下段に表された欧文字の「FLEX」と「POWER」の両文字が半文字程度の間隔をもって配されていることより、これら両文字よりなるものと解されるとしても、両文字は、同じ書体、同じ大きさで外観上まとまりよく一体的に構成されており、特に両者間に軽重の差を見出すことができないものである。また、両文字全体の読みを表したものと解される「フレックスパワー」の仮名文字が、一連一体の構成をもって欧文字の上段に配されており、「フレックスパワー」の称呼もこれを分離して称呼しなければならないほど冗長なものではなくよどみなく一連に称呼し得るものであるから、「POWER」「パワー」の語の有する意味合いを考慮しても、本件商標は、仮名文字、欧文字ともに構成全体をもって不可分一体のものと理解し認識されるものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標は、「フレックスパワー」の一連の称呼のみを生ずるものといわなければならず、「フレックス」の称呼を生ずる引用商標とは、称呼において明らかに区別し得る差異を有する非類似のものであり、他に、両商標を類似のものとすべき点はない。
(2)上記のとおり、本件商標は、引用商標と類似しないものであって、引用商標を直ちに連想、想起させる程の共通性を有しているものとは認められないものである。
申立人は、引用商標に係る商品の日本国内の年間総売上は、最大時(昭和58年)約27億3800万円であったと述べるが、それは本件商標の登録出願の15年前の事情であるばかりでなく、その事実を立証する証左はない。しかも、提出された証拠で、たとえば本件商標の登録出願前の10年を限ってみても、平成元年(甲第19号証)、平成4年(甲第20号証及び同第21号証)、平成5年(甲第22号証)及び平成8年(甲第23号証及び同第24号証)に関する証左に止まり、我が国における宣伝広告の量、期間など宣伝広告の実績を示す証左、或いは、販売実績を示す証左などは何ら提出されていないから、これらの証拠をもって引用商標が周知著名である証左とするのは到底困難といわざるを得ない。
してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者、需要者は、これを申立人の業務に係る商品であるかのように混同するおそれはないといわざるを得ない。
(3)上記事情にあっては、本件商標は、不正の目的をもって使用するも
のでないことは明らかである。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。
(5)よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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