Trademark Appeal Case
商標の品質誤認判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90341(T2000−90341/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4342147号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成10年12月11日に登録出願され、「BOURBON」の文字と「ふんわりおもち」の文字とを二段に左横書きしてなり、第30類「もち菓子」を指定商品として、同11年12月10日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、アメリカ合衆国産の特定の品質を有するウイスキーの普通名称である「BOURBON」の文字を有してなるものであるから、これをバーボンウイスキーを含有するもの、あるいはバーボンウイスキー風味を有するもの以外の指定商品に使用した場合には、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
「ウイスキー」は、「大麦・ライ麦・トウモロコシなどを麦芽で糖化し、酵母を加えて発酵させ、蒸留した酒」(岩波書店発行「広辞苑」参照)であって、我が国においても、「スコッチウイスキー」、「カナディアンウイスキー」、「バーボンウイスキー」などが一般に知られており広く飲用され親しまれている洋酒であり、ウイスキーについて「スコッチ」といえば「スコッチウイスキー」を指すように「バーボン」といえば「バーボンウイスキー」を指すことは周知の事実と認められる(「広辞苑」の「バーボン」の項参照)。
しかしながら、「Bourbon」の語は、「バーボンウイスキー」を表すものと理解される場合があるとしても、また、「ブルボン王家」「ブルボン王朝」「ブルボン家」等の意味合いをも表すものであり(例えば、三省堂発行「EXCEED」英和辞典参照)、更には、「ブルボン/BOURBON」の文字(語)は、商標権者が豆菓子、米菓等に使用する商標としても知られているものである。
そうすると、「バーボン」の文字のみの場合には「バーボンウイスキー」を直ちに想起し得るとしても、「BOURBON」の欧文字の場合には、必ずしも直ちに「バーボンウイスキー」を想起するものとはいえず、商標中の他の構成要素、指定商品との関係によって、認識される意味合いは異なるものとみるのが相当である。
そこで、本件商標の構成をみると、その構成は上記のとおり、「BOURBON」の欧文字と和菓子と認められる「ふんわりおもち」の片仮名文字を二段に書してなるものであり、又、申立人の提出に係る証拠を検討しても、和菓子の原材料としてバーボンウイスキーが使用されているとする証拠は見当たらない
そうとすれば、本件商標がその指定商品である「もち菓子」に使用された場合、これに接する取引者・需要者は、構成中の「ふんわりおもち」の文字との関係からみて、「BOURBON」の文字部分から「バーボンウイスキー」を認識するとみるのは不自然であって、「ブルボン王朝」あるいは豆菓子、米菓等の製造販売業者として知られている商標権者の商号の略称である「ブルボン」を想起するものとみるのが相当であり、他に、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものとすべき事実は認められない。
してみれば、本件商標から「バーボンウイスキー」を想起することはないものというべきであるから、結局、本件商標は、バーボンウイスキーに関係する商品であるかの如く、商品の品質の誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではない。
なお、申立人は、特許庁電子図書館の検索資料を挙げて、本件商標から「バーボン」の称呼をも生ずることを特許庁も認めている旨、主張しているが、該資料は、検索等の便宜をも考慮して、専ら称呼の観点のみから採録されているものであり、個別案件の審理にあたっては、他の要素をも総合勘案して判断されるべきものである。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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