1 本件商標
本件登録第4312160号商標(以下「本件商標」という。)は、「フローリア」及び「FLORLIA」の文字を二段に表してなり、平成10年6月26日に登録出願され、第23類「糸」及び第25類「被服,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成11年9月3日に設定登録がなされたものである。
2 本件商標に対する取消理由の要旨
登録異議申立人が、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきであるとして引用した登録第2377275号商標(商公平3−34321)は、「FLORIANE」の文字を横書きしてなり、平成1年8月4日に登録出願され、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、平成4年2月28日に設定登録されたものである。
そこで判断するに、本件商標は、前記のとおりの構成よりなるものであり、その構成文字に相応して「フローリア」の称呼を生ずるものである。
これに対して、引用商標は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して「フローリアン」の称呼を生ずるものである。
そして本件商標から生ずる「フローリア」の称呼と、引用商標から生ずる「フローリアン」の称呼とを比較すると、両者は、「フローリア」の音を共通にし、その語尾において「ン」の音の有無の差にすぎない。すると、両者をそれぞれ一連に称呼した場合、その差異音が称呼全体に及ぼす影響は小さく、全体の語調、語感が近似し、称呼上互いに紛れるおそれがある類似の商標といわなければならない。また、本件商標の指定商品中「被服」は、引用商標の指定商品中の「被服」と同一又は類似する商品について使用をするものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中「被服」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものである。
3 商標権者の意見
商標権者は、2の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。
4 当審の判断
平成12年7月19日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、上記の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標登録は、その指定商品中の第25類「被服」について、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。
また、本件商標の指定商品中第25類「履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第23類「糸」については、引用商標の指定商品と類似するものとは認められないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでない。
したがって、本件登録異議申立てに係る指定商品中第25類「被服」以外の商品についての本件商標登録は、商標法第43条の3第4項の規定により維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。