Trademark Appeal Case
SMART商標の識別力と類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90759(T2000−90759/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4374893号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成10年12月11日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同12年4月7日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標の登録は、商標法第3条第1項柱書きの要件に適合しないものであり、又、「smart」の語は、「きちんとした、自動的な、高性能の」なる意味を有し、役務の質を表すにすぎないから、同項第3号又は同第6号に該当する。
(2)本件商標は、申立人が平成8年12月26日に、第36類及び39類に出願した「SMARTLEASE(H8−146833号、H8−146834号)」、「SMARTBUY(H8−146835号、H8−146836号)」、「SMARTCASH(H8−146837号、H8−146838号)」、「SMAERTCHOICE(H8−146839号、H8−146840号)」、「SMARTCARE(H8−146841号、H8−146842号)」、「SMARTCOVERAGE(H8−146843号、H8−146844号)」の各商標(以下、これらの商標を一括して「引用商標」という。)に類似するから、同法第8条に違反するものである。
(3)引用商標は、申立人の業務に係る役務「自動車に関する金融、自動車のレンタル」等を表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識されている商標であるから、本件商標をその指定役務に使用するときは、申立人の業務に係る役務とその出所について混同を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
(4)本件商標は、申立人のグローバルな著名商標群にただ乗りするものであり、不正の目的があることは明らかであるから、同法第4条第1項第7号及び同第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)申立人は、自己の調査した範囲において商標権者が本件商標の指定役務に係る業務を行っている事実を発見できなかったとしているが、この主張のみによっては、商標権者が本件商標を自己の業務に係る当該役務について使用をしないとまでは認定し得ないから、この主張は採用できない。
また、本件商標は、別掲に示すとおりの構成よりなるところ、「smart」の語がその指定役務である「自動車運転の教授」の質を直接、具体的に表示するものとして取引者・需要者の間において認識されているものとはいえず、申立人もその事実を証する証拠を何ら提出していないから、本件商標は、これをその指定役務に使用しても自他役務の識別標識としての機能を充分果たし得るものといわなければならない。
(2)引用各商標は、上記に示すとおりの構成よりなるところ、構成各文字は外観上まとまりよく一体的に表現され、特に軽重の差を見出すことはできないものである。また、これより生ずる「スマートリース」「スマートバイ」「スマートキャッシュ」「スマートチョイス」「スマートケア」「スマートカバレージ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、全体として不可分一体の構成からなる一連の商標とみるのが自然である。
そうとすれば、「スマート」の称呼を生ずる本件商標と引用各商標とは、その音構成を明らかに異にするものであるから、称呼において類似するものとはいえず、外観及び観念においても類似しないものである。
(3)本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標であるばかりでなく、提出に係る証拠をもってしては、引用商標が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る上記役務の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めるに充分なものとはいえない。しかも、「smart」の語は、平易な英語として理解されていることをも合わせ考慮すれば、商標権者が、本件商標を指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして直ちに引用商標を想起・連想させ、あるいはその役務が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
(4)本件商標と引用商標とは、上記のとおりに理解・認識されるものであるから、本件商標は、引用商標にただ乗りするものとはいえず、又、不正の目的をもって使用するものともいえない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書き、同項第3号、同第6号、同法第8条、同法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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