Trademark Appeal Case
称呼の類似性と長音・アクセント
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90478(T2000−90478/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4356344号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成9年12月2日に登録出願され、標準文字により「Q―LINAIR」の文字を横書きしてなり、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年1月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の異議理由
(1)本件商標は、平成9年7月14日に登録出願され、標準文字により「CULINARE SafetyCan」の文字を横書きしてなり、第8類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年2月5日に設定登録された登録第4236902号商標(以下、「引用A商標」という。)と、その称呼において類似する商標であって、引用A商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)引用A商標及び下記(1)に示すとおりの構成よりなり、第8類、第11類及び第21類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年4月21日に登録出願された平成11年商標登録願第34968号の商標(以下、「引用B商標」という。)は、申立人の業務に係る商品「台所用品」を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されている商標であるから、本件商標をその指定商品に使用するときは、その商品が申立人あるいは申立人と何等かの経済的・組織的関連があるかのごとく、その商品の出所について混同を生ぜしめるおそれがある。
したがって、本件商標は、同法第4条第1項第10号及び同第15号に該当するものである。
(3)本件商標は、公正な競業秩序を乱し、ひいては国際信義に反するものでもあるから、同法第4条第1項第7号に該当する。
よって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、「Q−LINAR」の文字を書してなるものであるから、これよりは「キューリネア」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
他方、引用A商標は、「CULINARE SafetyCan」の文字を左右軽重の差なく一連に書してなるものであるから、これよりは「キュリネアセーフティーカン」若しくは「キュリネールセーフティーカン」の一連の称呼を生ずるものというのが相当である。
そして、本件商標より生ずる「キューリネア」の称呼と、引用A商標より生ずる「キュリネアセーフティーカン」若しくは「キュリネールセーフティーカン」の称呼とは、構成音数の著しい差異により、称呼上互いに区別し得るものである。
また、本件商標と引用A商標とは、上記のとおりの構成よりなるものであるから、外観及び観念上何ら類似するものではない。
してみれば、本件商標と引用A商標とは、称呼、外観及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められるものである。
(2)申立人は、引用A、B商標が「台所用品」に関して周知著名であると主張しているが、申立人が提出して甲第4号証〜同第16号証の「商品カタログ」及びテレビ広告に関する「テレコンワールド」「Discount! TV SHOPPING!」等だけでは、引用A、B商標が、本件商標の出願時に、申立人の業務にかかる商標として、取引者・需要者間に周知著名であるとは認め難い。
したがって、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
なお、申立人は、本件商標より「キュリネア」の称呼をも生ずると主張しているが、本件商標の自然称呼は、その構成からみて「キューリネア」であること上記認定のとおりである。そして、「キューリネア」の称呼と「キュリネア」の称呼とは、第2音目に長音(ー)有無の差異を有し、かつ、前者は、「キュー」の音にアクセントがかかり「キュー」「リネア」と2音節風に称呼されるものに対して、後者は、「キュ」「リ」「ネ」「ア」の如く一音一音明確に称呼されるために、全体の語調・語感が異なるものとなり、称呼上十分聴別し得るものである。
(3)本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な文字又は図形からなり、本件商標をその指定商品に使用することが社会公共の利益・一般道徳観念・国際信義に反するものではなく、他の法律によってその使用が禁止されているものではないから、商標法第4条第1項第7号に該当するものとは認められない。
(4)結論
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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