sokuhyo

Trademark Appeal Case

観念類似の判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年異議第91702号
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4312623号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4312623号商標(以下、「本件商標」という。)は、「RISING SUN」の文字と「ライジングサン」の文字とを二段に左横書きしてなり、平成10年5月11日に登録出願、第32類「ビール,ビール風味の麦芽発泡酒」及び第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同11年9月3日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

これに対して、本件商標登録異議の申立ての理由は、登録第2055143号商標外12件の商標を引用し、「Asahi」の商標は申立人の業務に係る商品「ビール」等を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されている商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきであるとするものである。

3 本件商標に対する取消理由

本件商標は、昭和60年12月4日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第28類「ビール、洋酒、果実酒、中国酒」を指定商品として、同63年6月24日に設定登録され、平成10年5月6日に商標権の存続期間の更新登録がされた登録第2055143号商標(以下、「引用商標」という。)と「朝日」の観念を同じくする類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである旨の取消理由を通知した。

4 商標権者の意見

観念類似は、単なる言葉の意味上の類似ではなく、商取引において一見して直ちに一定の意義を認識せしめ、二つの商標を付した商品が同じ製造業者・販売業者の製造・販売する商品であるかの如くに混同を生ぜしめる関係にある場合にはじめて観念上、商標が類似するとの判断がなされるものである。

本件商標「RISING SUN/ライジングサン」から日本人が通常観念するのは「昇る太陽」或いは「日の出」であり、「朝日」に統一されているわけではない。「朝日」の英訳も「RISING SUN」以外にも「MORNING SUN」という言い方もあり、「ライジングサン」という言葉がよく使われているわけでもない。又、過去において「ASAHI」と「ライジングサン」あるいは「RISING SUN」とがともに登録されている例が存在する。

したがって、本件商標と引用商標とは、観念上類似するものではない。

5 当審の判断

本件商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、比較的平易な英単語からなるものであり、英和辞典、外来語辞典等の記述及び我が国の英語知識の普及度からみれば、「RISING SUN/ライジングサン」の語は、「昇る太陽」の如き記述的な意味合いばかりでなく、「朝日」の意味をも表すものとして理解、認識されているものみるのが相当である。

したがつて、本件商標からは「朝日」の観念をも生ずるものといわなければならない。

一方、引用商標は、別掲に示すとおり、「Asahi」の文字をデザイン化した構成よりなるところ、該構成からなる「Asahi」の文字からは、申立人が主張するように「ビール会社のアサヒ」を想起することを否定するものではないが、「Asahi」の語は、「朝日」をローマ字表記したものと極く自然に理解し得るものであるから、これより「朝日」の観念を生ずること明らかである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、「朝日」の観念を同じくする類似の商標であり、しかも、引用商標が申立人の業務に係る「ビール」等の商標として極めて著名なものであることをも勘案すれば、商標権者が本件商標を「ビール」等を含むその指定商品について使用するときは、申立人の業務に係る姉妹商品であるかの如く、あるいは申立人と何等かの関連を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある類似の商標といわざるを得ない。

そして、本件商標の指定商品中の第32類「ビール,ビール風味の麦芽発泡酒」及び第33類「洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」と引用商標の指定商品とは同一又は類似するものである。

なお、商標権者は、「ASAHI」と「ライジングサン」あるいは「RISING SUN」の商標とが区別されて登録されている事例がある旨主張しているが、これらの商標は、いずれも、本件商標とは指定商品を異にし、取引の実情をも異にしているものであり、商標の類否の判断は、各商標につき個別に判断されるべき性質のものであるから、商標権者が主張するような事例があるというだけでは、本件商標と引用商標との類否の判断を左右することにはならない。

したがって、本件商標は、その指定商品中の上記商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、第32類「ビール,ビール風味の麦芽発泡酒」及び第33類「洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」についての登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。