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Trademark Appeal Case

商標使用の同一性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第1428号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第1229927号商標の指定商品中「ボタン類」についてはその登録は、取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

登録第1229927号商標(以下「本件商標」という。)は、「BURTON」の欧文字と「バートン」の片仮名文字を上下2段に書してなり、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉及びその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、昭和48年1月12日登録出願、同51年11月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べた。

(1)本件商標は、商標権者により、過去3年以内、日本国内で指定商品中の「ボタン類」について使用されていない。

(2)被請求人は、「スナップボタン」がマサ名古屋で販売されたと主張しているが、どの程度の商品が製造販売されたのか、その数量が明らかでない。1店だけでの販売は「見本販売」ともいうべきものである。

一般に広く販売されるだけの数量を製造していたことを証明する納品書や販売店のリスト等具体的な資料の提出がないから、過去3年間の市場で本件商標を使用していた実績を証明するものとはいえない。

3 被請求人の主張

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第5号証(枝番を含む。)を提出した。

(1)本件商標を付した商品「スナップボタン」が平成8年12月2日にマサ名古屋において小売販売に供されている(乙第1号証の1、2)。

(2)乙第1号証の1、2中に見られる商標は、以下に述べる理由から、本件商標の使用と認められるべきものである。

▲1▼「スナップボタン」に表示されている「BURTON」と「SNOWBOARDS」の各文字は、上下の向きが正反対になっており、かかる表示態様から、「BURTON」のみが独立して看取される。▲3▼で後述するとおり、被請求人のハウスマークである「BURTON」は広く知られた商標であるから、上記態様とも相侯って、「BURTON」のみが独立して商標として機能し得る。

▲2▼「BURTON」なる英単語は「バートン」と発音される(乙第2号証)。

▲3▼被請求人は、スノーボード関連商品のトップメーカーであり、そのハウスマークである「BURTON」は「バートン」として日本においても広く知られている(乙第3号証及び同第4号証)。

即ち、「BURTON」(バートン)は、「名実ともに世界一のリーディングカンパニー」(乙第3号証018頁及び019頁)であり、スノーボード関連商品の人気投票でも上位を占め(乙第4号証)、「スノーボードをよく知らなくても、とりあえずバートンだけは知っている、という人が多い」ほどの「まさにNo.1ブランド」(乙第4号証80頁)である。

そして、これら乙第3号証及び同第4号証中の記載から明らかなように、「BURTON」は「バートン」と表示されることも多く、需要者には「BURTON」と「バートン」とは同一のものと認識されていることは明らかである。

したがって、乙第1号証の1、2に見られる商標は、本件商標と社会通念上同一の商標であるといえる。

(3)以上のとおり、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、商標権者または通常使用権者によって少なくとも商品「スナップボタン」について使用されていたものである。

(4)請求人は、商品の販売数量、販売店舗数にこだわっているが、そもそも商標の使用、不使用は商品の数量、販売店額数の多寡とは無関係である。

本件の場合、前記(1)で述べたとおり、本件商標が商品「スナップボタン」について使用されていることは明らかである。

さらに、被請求人の日本における営業所である「BURTON SNOWBOARDS JAPAN」からマサ名古屋へ商品「スナップボタン」(Snap Button)が納品されたことを示す1996年(平成8年)11月15日付の伝票写を乙第5号証として提出する。

4 当審の判断

(1)乙第1号証の1、2は、その記載項目によれば、いずれも平成8年12月2日に“マサ名古屋”なる撮影場所において撮影されたものであるとされるところ、これらの写真に示された商品は、取消請求に係る商品「ボタン類」に含まれる「スナップボタン」と認められる。

しかしながら、該「スナップボタン」に表示された商標(以下「使用商標」という。)は、「B」の欧文字を図案化して、円形スナップボタン表面上に大きく表し、該「B」の縦線の上部より、スナップボタンの円内側に沿って、「BURTON」と「SNOWBOARDS」の各文字を、1字程度の間隔をもって、同書同大に書し、「SNOWBOARDS」中の語末「S」の文字が大きく書された「B」の縦線の下部に位置するように表してなるものである。

そして、円形スナップボタン表面上に表示された上記「B」と「BURTON SNOWBOARDS」は、外観上まとまりよく一体的に表されているものであるから、全体として一つの商標を表したと把握、認識されるばかりでなく、仮に、「BURTON SNOWBOARDS」の文字部分のみをとってみたとしても、該文字は、前記したとおり、同一の書体で同一の大きさで書されているところから、これより「BURTON」の文字部分のみが独立して看取されないと判断するのが相当である。

これに対して、本件商標は前記したとおり、「BURTON」の欧文字と「バートン」の片仮名文字を上下2段に書してなるものであるから、両商標は、外観上著しく相違するものであって、その使用は、本件商標の使用ということはできない。

また、乙第1号証の1、2に示された商品が本件審判請求の予告登録前3年以内に、被請求人とマサ名古屋との間で実際に取引がなされたという事実を客観的に認めるに足りる取引書類等の提出がない。

なるほど、乙第5号証は、荷送人を「Japan Hardgoods」、倉庫/プラントを「BURTON SNOWBOARDS JAPAN」とし、納品先を「マサ名古屋」、商品名を「Snap Button」とする1996年(平成8年)11月15日付出荷伝票と認められるところ、これに記載された商品「Snap Button」に、本件商標が使用されていたか否かは明らかでない。

(2)被請求人は、同人はスノーボード関連商品のトップメーカーであり、そのハウスマークである「BURTON」は「バートン」として日本においても広く知られているものであるから、乙第1号証及び同第2号証に示された商標は、本件商標と社会通念上同一の商標である旨主張するが、商標法第50条でいう「登録商標の使用」とは、同法第25条で規定する商標権者が指定商品または指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する範囲をいうのであって、同法第37条第1項で規定する、指定商品または指定役務について登録商標に類似する商標の使用は含まないものと解するのが相当であるから、仮に、本件商標が「バートン」と称呼され、スノーボード関連商品についてわが国において広く知られているものであるとしても、前記したとおり、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の範囲のものとはいえないものであるから、請求人の主張は採用できない。

(3)したがって、被請求人は、本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国において、本件商標を請求に係る商品について使用していなかったものといわざるを得ない。また、被請求人は、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしていないものであるから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、指定商品中の「ボタン類」について取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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