結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成10年審判第31142号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
1.本件商標
本件登録第2513962号商標(以下「本件商標」という。)は、平成元年3月2日に登録出願され、別記のとおりの構成よりなり、第32類「加工穀物及びその他の加工食料品,その他本類に属する商品」を指定商品として、同5年3月31日に設定登録、現に有効に存続しているものである。
2.請求の主張
請求人は、「本件登録は、これを取り消す。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由の要旨を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
(1)被請求人は、本件商標を継続して3年以上日本国内において使用していない。また、本件商標について専用使用権は存在せず(甲第1号証)、通常使用権者として本件商標を使用している者も存在しない。
(2)したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の「継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品について登録商標の使用をしていない商標」に該当するものである。
3.被請求人の答弁
被請求人は、「審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求める旨答弁し、以下のようにその理由を述べ、乙第1号証ないし同第4号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)被請求人は、本件商標をその指定商品中「加工穀物食」について、平成9年5月31日以降現在に至るまで使用をしている。
(2)商標の使用者、大阪市北区大淀南1丁目11番8号キタノ商事株式会社(以下、「キタノ商事」という。)商標権者との関係 通常使用権者
(3)商標の使用時期 遅くとも平成9年(1997年)5月31日以降、現在に至るまで継続的に使用。
(4) 商標の使用場所 大阪市北区大淀南1丁目11番8号
(5) 商標の使用の事実を示す書類、1)キタノ商事商品カタログ(乙第1号証)、2)商品パッケージ(乙第2号証)、3)1998年2月付Milner Exports(FineFoods)Ltdからのキタノ商事株式会社(Ktano Shoji Co.,Ltd.)宛てインボイス、(乙第3号証その1)、4)1998年7月16 日付Mliner Exports(Fine、Foods)Ltdからのキタノ商事株式会社(Kitano Shoji Co.,Ltd.)宛てインボイス(乙第3号証その2)、5)1997年5月31日締切分株式会社北野屋宛てキタノ商事株式会社請求書明細書(控)(乙第3号証その3)、6)1998年9月30日締切分有限会社園部商店宛て「キタノ商事」請求書明細書(控)(乙第3号証その4)
(6)商標の使用についての説明、(a) 商標登録原簿に記載の商標権者、チェシャーホールフーズ(シリアルズ)リミテッドは、1995年6月 30 日付けで、Dallycer Limited(ディリサー・リミテッド)に買収されたため、現在、本件商標登録の名義変更手続のため書類を準備中である。(b)インボイス(乙第3号証その1)に記載のMilner Exports(Fine Foods)Ltd は、本件商標を付した商品「加工穀物食」の英国における輸出業者である。(c) 本件商標は、「Cheshire」「Wholefoods」の各文字と、図形部分とから成るものであるが、乙第1号証及び同2号証に示されている通り、使用商標には、「Wholefoods」なる文字がなく、使用商標と本件商標とは物理的には同一ではない。しかし、「Wholefoods」なる文字は、市販の辞書に採録されている通り、「自然食品」を意味する英語であり(乙第4号証)、天然素材を使った「加工穀物食」については、該文字は自他商品識別機能を有しない。よって、本件登録商標中、自他商品識別機能を有する部分は、「Cheshire」なる文字と、図形部分である。そして、使用商標は、当該自他商品識別機能を有する「Cheshire」なる文字と、図形部分とからなるものであるから、使用商標は、本件商標と称呼、観念上同一であり、また、外観上も同視しうるものである。したがって、使用商標と本件商標とは社会通念上同一である。
(7)本件審判請求が棄却されるべき理由
上記(1)の事実より明らかなように、本件商標は、本件審判請求登録(平成10年12月 2 日)前3年以内に日本国内で通常使用権者により指定商品「加工穀物」中、「加工穀物食」について使用されているものであるから、商標法50条1項の規定により取り消されるべきものではない。
4.請求人は被請求人の答弁に対して、何ら弁駁していない。
5.当審の判断
本件審判請求に対して、被請求人は、通常使用権の許諾を与えた「キタノ商事」が、本件商標を予告登録前3年以内に、取消に係る指定商品中の「ナチュラルミューズリー」等について使用している旨主張している。
そこで、キタノ商事が「加工穀物食」に使用している商標(以下「使用商標」という。)と本件商標とを比較してみると、本件商標は、「Cheshire」「Wholefoods」の文字と図形部分とからなるものであるが、乙第1号証及び同2号証の被請求人の使用商標中には、「Wholefoods」の文字がなく、本件商標を構成する重要な要素と認められる窓の如き外輪郭も長方形である。
そうとすれば、両商標は外見上著しく相違する商標であるから、本件商標と使用商標とは、社会通念上同一性を有する商標とはいい得ないものである。
この点について、被請求人は、「本件商標中『Wholefoods』なる文字は、『自然食品』を意味する英語であり、『加工穀物食』については自他商品識別機能を有しないものであり、本件商標中、自他商品識別機能を有する部分は、『Cheshire』の文字と図形部分である。他方、使用商標は、自他商品識別機能を有する『Cheshire』なる文字と図形部分からなるものであるから、本件商標と使用商標とは、称呼、外観上も同一視し得るものであり、社会通念上同一である。」と述べている。
しかしながら、本願商標は、「Cheshire」と「Wholefoods」の文字及び外輪郭の図形との組み合わせよりなる商標と認められ、これらが一体不可分に結合して一つの商標を形成しているものと認められるものであるから、「Wholefoods」の文字の有無及び外輪郭が窓の如き図形か長方形の図形であるかといった差異が商標全体に与える影響は極めて大きいものと言わなければならない。
してみれば、被請求人の提出した証拠によっては、被請求人が本件商標を、本件審判請求予告登録前3年以内に、日本国内において使用していたものということはできず、かつ、使用していないことについて正当な理由があるものとは認められない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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