結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第30381号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1456534号商標(以下、「本件商標」という。)は、昭和51年9月17日に登録出願され、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、同56年2月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、本件商標の指定商品中「被服(「和服、溶接マスク、防毒マスク、防じんマスク、防火被服」を除く。)」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求めると申し立て、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び同第2号証を提出している。
(1)請求人が本件商標の登録後における使用状況につき調査をしたところ、本件商標がその指定商品中「被服(「和服、溶接マスク、防毒マスク、防じんマスク、防火被服」を除く。)」について過去3年間に使用された形跡は見当たらなかった。したがって、本件商標は、その指定商品中「被服(「和服、溶接マスク、防毒マスク、防じんマスク、防火被服」を除く。)」について、継続して3年以上日本国内において使用した事実は存在しないから、商標法第50条第1項の規定によりその登録は取り消されるべきである。
(2)答弁に対する弁駁
1)被請求人の提出に係る乙第1証ないし同第4号証についてみると、本件商標が使用された年月日を何ら特定するものがないから、乙第1号証ないし同第4号証を以っては、本件商標が本件審判予告登録前3年以内に日本国内において、その請求に係る指定商品のいずれかについて使用されたということが立証されていない。
2)乙第5号証ないし同第21号証についてみると、納品書等に本件商標の表示がないものであるから、乙第5号証ないし同第21号証を以っては、本件商標が本件審判予告登録前3年以内に日本国内において、その請求に係る指定商品のいずれかについて使用されたということが立証されていない。
3)乙第5号証ないし同第18号証並びに同第20号証及び同第21号証についてみると、これらには被請求人のいう受領者(有限会社スリーアロー、以下「(有)スリーアロー」という。)、モーダ社、ダーレ社等)の受領印がないものであるから、乙第5号証ないし同第18号証並びに同第20号証及び同第21号証を以っては、本件登録商標が本件審判予告登録前3年以内に日本国内において、その請求に係る指定商品のいずれかについて使用されたということが立証されていない。
4)本件商標と乙第1号証ないし同第4号証で示された「mogano」(構成文字中の第2文字「o」にアクサン・テギュを伴っている。以下同じ。)からなる使用商標とは、その構成において相違する。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第38号証(枝番を含む。)を提出している。
(1)被請求人は、「株式会社モガノ」(以下「(株)モガノ」という。)の経営者であり、同社において、主に紳士服の製造・加工並びに販売、紳士服の縫製に関する業務を行っており、本件商標につき、(株)モガノに通常使用権を許諾しているものである。
(2)乙第1号証は、(株)モガノの製造販売にかかる商品「コート」を示している。(株)モガノによって製造販売されている商品、特にカシミア製コートには、すべて「mogano」、「モガノ」の商標を付しており、乙第2号証は、かかる商標部分を示す上記コートの一部拡大写真である。また乙第3号証は乙第2号証に示されている織ネームの実物で、乙第4号証は(株)モガノがカシミア製コートを販売する際に用いている下げタッグの実物である。
(3)乙第5号証ないし同第21号証は、(株)モガノが製造し、「mogano」、「モガノ」の商標を付して販売しているカシミア製のコートに関する平成9年10月から同10年10月までの実際の取引書類であり、これら取引書類のいずれにも本件商標は表示されていないが、この種業界の慣例上、納品書、請求書、領収書等の各取引書類に商標を表示しないのが一般的である。
(4)乙第22号証及び第23号証は、使用に係る商標と当該登録商標とが社会通念上同一であると判断した審決例である。
(5)乙第24号証は、(有)スリーアローの経営者である大橋正信による、同社と(株)モガノとの取引を認める旨の証明書である。
(6)乙第25号証ないし同第28号証は、(株)モガノから(有)スリーアローへカシミヤコートを納品した事実を裏付ける納品書及び送り状控えである。
(7)乙第29号証ないし同第37号証は、(株)モガノが製造販売に係る「mogano」の商標を付したブレザーの写真及びこの商品の受注、製造依頼、納品等に係る取引書類である。
(8)乙第38号証は、(株)モガノの登記簿謄本(写し)である。
(9)商品コートは旧17類に含まれるものであり、被請求人が本件商標の使用を許諾した通常使用権者である(株)モガノにより製造販売されている商品コートにはすべて商標「mogano」、「モガノ」が付されている。したがって、被請求人が、(株)モガノをして本件商標を指定商品「被服」につき使用させていることはここに明らかである。
以上により、本件商標には、商標法第50条第2項に規定する使用実績があるので、本件審判の請求は理由がない。
被請求人の提出に係る乙第1号証及び第2号証はコートを撮影した写真と認められるところ、該コートには乙第3号証の織ネームが付されており、該ネームには「mogano」の商標が表示されていることが認められる。また、乙第4号証は下げタッグと認められるところ、該タッグには「mogano」の商標が表示されていることが認められる。
しかして、該「mogano」の商標と本件商標とは、「mogano」の欧文字部分を同一にしており、本件商標構成中下段の「モガノ」の文字は、上段の「mogano」の文字の表音と認められるものであるから、該「mogano」の商標は、本件商標と社会通念上同一と認められるものである。また、上記コートは、本件取消請求に係る指定商品「被服(「和服、溶接マスク、防毒マスク、防じんマスク、防火被服」を除く。)」に含まれる商品と認められるものである。
同じく、乙第5、9ないし13、15、16、18号証は、本件商標の通常使用権者と認められる(株)モガノとその取引先である(有)スリーアローとの間において、ロロピアナ生地を使用したカシミヤコートに関する平成9年10月から同10年10月までの実際の取引に係る書類と認められるものである。そして、これらの書類の商品欄には、「カシミヤコート」、「ブレザー カシミヤ100%」、「ラグランコート カシミヤ100%」等が記載されており、(有)スリーアローの経営者である大橋正信に係る証明書(乙第24号証)及び平成12年9月6日に行われた証拠調べ(大橋正信の証人尋問)によれば、これらの書類に記載されたコートには、乙第1号証のコートと同様に同第3号証の織ネーム及び同第4号証の下げタッグが使用されていることが認められるものである。
以上によれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定商品「被服(「和服、溶接マスク、防毒マスク、防じんマスク、防火被服」を除く。)」に含まれる「コート」について、通常使用権者によって使用されていたものといわなければならない。
したがって、本件商標の指定商品中、請求に係る商品についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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